
メル美妊娠中に飲める薬を調べたら、「安全性は確立していない」って書いてあることが多くて不安になったの。

プレ男どうして、はっきりわからないんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、妊娠中・授乳中の薬の情報が少ない理由の話です。世界保健機関(WHO)の2026年10月9日のイベントページ「Launch of the knowledge portal for the inclusion of pregnant and lactating women in clinical trials」と、国立成育医療研究センター「妊娠と薬情報センター」のページをもとにまとめました。
妊娠中・授乳中の人は、臨床試験から外されてきた
WHOによると、
- 妊娠中・授乳中の女性は、これまで臨床試験(薬の効果や安全性を確かめる研究)から外されてきました
- そのため、妊娠中・授乳中に使う薬やワクチンの安全性や効果の根拠が大きく足りていません
- その結果、診療の判断に迷いが生まれたり、承認された使い方以外で薬が使われたりして、女性と赤ちゃんに危険が生じるおそれがあります

妊娠中・授乳中の女性は長く臨床試験から外されてきたため、薬やワクチンの安全性の根拠が足りていません。WHOは、研究から外しても危険がなくなるわけではないとしています。
外しても、危険はなくならない
WHOは、
- 妊娠中・授乳中の女性を研究から外しても危険がなくなるわけではなく、根拠の少ない実際の診療の場に危険が移るだけだという考えが広まっているとしています
- 研究を通して女性と赤ちゃんを守ること、そして研究を安全・倫理的・公平に行うことが大切だとしています
- 2026年10月9日、WHOとHRP(国連の人間の生殖に関する研究の特別計画)は、妊娠中・授乳中の女性がふさわしい時期に臨床試験に参加できるようにするための知識ポータルを公開しました。研究者、規制当局、倫理委員会などに向けて、倫理・科学・運営の資料をまとめたものです
日本では:妊娠と薬情報センター
国立成育医療研究センターの「妊娠と薬情報センター」は、
- 厚生労働省の事業として2005年10月に設置され、妊娠中・授乳中の薬の不安について相談を受けています
- 全国47都道府県の拠点病院に「妊娠と薬外来」があり、地域で相談できます
- 同意を得た相談者などを対象に、妊娠の結果や子どもの経過を調べ、妊娠中に使った薬の安全性の根拠をつくっています。調査の結果は、論文やホームページで公開し、薬の添付文書の妊娠についての記載の改訂にも役立てたいとしています

プレ男「わからない」から何も飲めないんじゃなくて、相談できる場所があるんだね。自己判断でやめないことも大事なんだな。
妊娠中の薬の基本は妊娠中の薬、授乳中は授乳中の薬を見てください。持病の薬の添付文書が変わった例は双極性障害・統合失調症があって妊娠を考えたらを見てください。
まとめ
- 妊娠中・授乳中の女性は、臨床試験から長く外されてきた
- そのため、薬やワクチンの安全性の根拠が足りない
- WHOは、外しても危険はなくならないとし、2026年10月に知識ポータルを公開
- 日本では妊娠と薬情報センターが相談を受け、根拠を集めている。自己判断で薬をやめずに相談を
参考文献
- World Health Organization. Launch of the knowledge portal for the inclusion of pregnant and lactating women in clinical trials (Event, 9 October 2026). https://www.who.int/news-room/events/detail/2026/10/09/default-calendar/launch-of-the-knowledge-portal-for-the-inclusion-of-pregnant-and-lactating-women-in-clinical-trials (閲覧日:2026年10月12日)
- 国立成育医療研究センター. 妊娠と薬情報センター. https://www.ncchd.go.jp/kusuri/ (閲覧日:2026年10月12日)
- 国立成育医療研究センター 妊娠と薬情報センター. 登録研究への協力のお願い. https://www.ncchd.go.jp/kusuri/supporter/index.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。