
メル美友だちが妊婦健診で「Rhマイナスですね」って言われて、「赤ちゃんに影響があるの?」って心配してるの。

プレ男Rhマイナスって、めずらしい血液型なんだよね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、Rh(D)陰性の妊婦さんの話です。日本赤十字社の「Rh血液型について」と、日本産婦人科医会の産婦人科ゼミナール「関沢教授の周産期講座 4.Rhガイドライン」(産婦人科診療ガイドライン産科編2017の解説、医師向け)をもとにまとめました。
Rh(D)陰性とは
日本赤十字社によると、
- Rh血液型にはいくつかの抗原がありますが、一般に、D抗原がある場合をRh陽性、ない場合をRh陰性とよんでいます
- 日本人のRh陰性は0.5%(200人に1人)で、白人(15%)とくらべてかなり少ないとされています
なぜ妊娠で注意が必要なの?
日本産婦人科医会の解説によると、
- 日本人では、お母さんがRh(D)陰性でも、赤ちゃんはRh(D)陽性であることが大部分です
- 赤ちゃんの血液がお母さんの体に入ると、お母さんの体に、Rh(D)陽性の赤血球を攻撃する抗体(抗Rh(D)抗体)ができることがあります。これを感作といいます
- 抗体の値が高いと、赤ちゃんに貧血やむくみ(胎児水腫)が起こるおそれがあるため、妊娠の後半に超音波で確かめます

Rh(D)陰性でも、健診で抗体を調べて、決まった時期に注射をすることで、赤ちゃんへの影響を防ぐことができます。主治医の説明にしたがって、健診をきちんと受けてください。
抗体の検査と、予防の注射
日本産婦人科医会の解説で紹介されている『産婦人科診療ガイドライン産科編2017』では、
- 妊娠初期の血液検査(不規則抗体のスクリーニング)のあと、妊娠28週前後と出産後に、抗Rh(D)抗体があるかを確かめます
- 抗体がない場合は、
- 妊娠28週前後に、感作を防ぐために抗D免疫グロブリンを注射します(強くすすめる)
- 赤ちゃんがRh(D)陽性だとわかったら、出産後72時間以内に、お母さんに抗D免疫グロブリンを注射します
- 妊娠7週以降まで赤ちゃんが育っていたあとの自然流産、妊娠7週以降の人工妊娠中絶や子宮外妊娠のあと、おなかを強く打ったとき、羊水検査などの処置のあとにも、注射します
- 抗体がある場合は、妊娠の後半に4週ごとに抗体の値を調べ、値が高ければ1〜2週ごとに超音波で赤ちゃんの貧血やむくみを確かめます

プレ男流産や中絶のあとにも注射が必要なんだね。妊娠が終わったあとも大事なんだ。
妊娠28週ごろの注射は、日本でも保険の対象になり、広くおこなわれていると考えられるとされています。
流産については流産、妊婦健診の検査については妊婦健診で何をする?を見てください。
まとめ
- Rh(D)陰性は、日本人では200人に1人
- お母さんがRh(D)陰性でも、赤ちゃんの多くはRh(D)陽性
- 赤ちゃんの血液がお母さんに入ると、赤ちゃんの赤血球を攻撃する抗体ができることがある(感作)
- 妊娠28週ごろと、赤ちゃんがRh陽性なら出産後72時間以内に、抗D免疫グロブリンの注射で防ぐ
- 流産・中絶・子宮外妊娠のあとなども注射が必要
参考文献
- 日本赤十字社 兵庫県赤十字血液センター. Rh血液型について. https://www.bs.jrc.or.jp/kk/hyogo/donation/m2_02_01_01_rh-blood.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 公益社団法人日本産婦人科医会. 産婦人科ゼミナール 関沢教授の周産期講座「4.Rhガイドライン」(産婦人科診療ガイドライン産科編2017の改訂を踏まえて). https://www.jaog.or.jp/lecture/4-rh%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%b3/ (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。