
プレ男赤ちゃんがほしいのに、排卵日だと思うとプレッシャーで、うまくいかないって悩んでいる知り合いがいるんだ。こんなこと、病院で相談していいのかな。

メル美はずかしくて言いにくいけど、同じように悩んでいる人は多いのかもしれないね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、赤ちゃんがほしいのに、セックスがうまくいかないときの話です。日本産婦人科医会の研修ノート「No112 基本から学ぶ不妊治療」(医師向け)の「性機能不全について」をもとにまとめました。
性の悩みが不妊の原因になることも
研修ノートによると、
- 不妊のうち、性機能不全(性の悩み)がしめる割合は近年ふえています
- 性機能不全に適切に対処することで、不妊治療をしなくてすむ場合があります
- 不妊外来では、カップルが性的なふれあいをしているか、性交(挿入・射精)をどのくらいできているかなどを、具体的に聞くことが大切だとしています
- 不妊であることや、婦人科の診察そのものが、性の悩みの原因になることもあります
- 妊娠を優先するか、性の悩みの治療を優先するかを確認し、カップルの希望や年齢に応じて、両方を並行して進めることも考えます

不妊の原因として、性の悩みがふえているとされています。適切に対処することで、不妊治療をしなくてすむこともあります。はずかしがらずに、医師に相談してください。
女性:挿入がむずかしい(性疼痛挿入困難症)
研修ノートによると、
- 体と心の両方の要因が関わっている可能性があります。挿入への恐怖心があると、骨盤底の筋肉が無意識に緊張していると考えられるため、診察や挿入を無理に行ってはいけないとされています
- 骨盤底の筋肉をゆるめる練習、外陰にふれる練習、ダイレーター(腟を少しずつ広げる器具)を使うなど、段階をふんだ練習を行います
性交痛については、性交痛があるのに「異常はない」と言われたらを見てください。
男性:腟の中で射精できない(腟内射精障害)
研修ノートによると、
- 腟内射精障害は、近年、男性不妊の原因としてもっとも多いとされています
- 特定の姿勢・状況でしか射精できないマスターベーションの習慣や、不妊や妊娠への葛藤、排卵日の性交を強いられるプレッシャーなどの心理的な要因が考えられます
- 性交に近い状態で射精できるように、段階的に練習します
射精の悩み全般については射精の悩み(早い・遅い・精液が出ない)を見てください。

プレ男排卵日のプレッシャーが原因になることもあるんだね。パートナーと責め合わずに話せるといいな。
シリンジ法
研修ノートによると、マスターベーションでとった精液を、シリンジ(注射器のような器具)で排卵日に腟の中に入れる方法があり、ほかに不妊の原因がないカップルの選択肢として提案するとよいとしています。
専門家への相談
研修ノートによると、重い場合は専門家に紹介します。日本性科学会は、セックス・カウンセラー/セラピストを認定していて、性に悩む人の相談や治療に対応する体制を整えています。
パートナーとできること
- 「排卵日だから」と相手を責めたり、強いたりしない
- うまくいかないことをふたりの問題として話し合う
- 必要なら、ふたりで受診・相談する
まとめ
- 不妊の原因に性の悩みがふえている。対処で不妊治療をしなくてすむことも
- 女性:挿入がむずかしいときは、無理をせず段階的な練習を
- 男性:腟内射精障害は近年、男性不妊の原因でもっとも多い
- シリンジ法という選択肢も
- 重いときは、日本性科学会が認定するカウンセラー/セラピストへ
参考文献
- 公益社団法人日本産婦人科医会. 研修ノート No112 基本から学ぶ不妊治療「(5)性機能不全について」. https://www.jaog.or.jp/notes/note20017/ (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。