
プレ男……友だちの話なんだけど、射精が早すぎるのを気にしてて。人に聞きにくいって。

メル美体の悩みなんだから、恥ずかしがらなくていいと思う。逆に、なかなか出ないって悩む人もいるのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、射精の悩みの話です。英国NHSの資料をもとにまとめました。NHSによると、射精の悩みは男性によくある性の悩みです。恥ずかしいことではありません。
射精の悩みには、おもに3つあります。
- 早すぎる(早漏)
- 遅い・できない(遅漏・射精障害)
- 精液が膀胱に逆流する(逆行性射精)
早すぎる(早漏)
NHSによると、
- 本人やパートナーが望むより早く射精してしまうことです
- ときどき早いのはよくあることで、心配はいりません。困るほど続くときは、治療が役立つことがあります
原因
- 体の原因:前立腺の病気、甲状腺の病気(働きすぎ・弱すぎ)、薬物の使用(前立腺炎)
- こころの原因:うつ、ストレス、パートナーとの関係の問題、うまくできるかという不安(新しい関係の始まりや、以前うまくいかなかった経験のあとなど)
- 性の経験を始めたころからずっと早い場合は、若いころのくせ(見つからないように急いでマスターベーションをしていたなど)、つらい性の経験、性に対する厳しいしつけや考え方などが関係することもあります
自分でためせること
NHSは、次のことが役立つことがあるとしています。
- セックスの1〜2時間前にマスターベーションをしておく
- 厚めのコンドームを使って、刺激を弱める(コンドーム)
- 射精しそうになったら、動きを止めて、感覚がおさまってから再開する(ストップ・アンド・ゴー法)
- 射精しそうになったら止めて、亀頭を10〜20秒ほど押さえ、30秒ほど待ってから再開する(スクイーズ法)。どちらも、まずマスターベーションで練習し、自信がついてからセックスでためします。かなりの練習が必要です
性の悩みを専門とするカウンセリング(パートナーと一緒に受けることも)が役立つこともあります。
(更新)KEGG MEDICUSの医療用医薬品の検索(2026年10月12日)では、海外で早漏の治療に使われるダポキセチンは見つかりませんでした。抗うつ薬の1つ、パロキセチン錠の添付文書(2026年2月改訂)の効能・効果は、うつ病・うつ状態、パニック障害、強迫性障害、社会不安障害、外傷後ストレス障害で、早漏はふくまれていません。日本で抗うつ薬を早漏の治療に使う場合は、効能・効果にない使い方(適応外使用)にあたると考えられますが、すべての薬を確かめたものではありません。

メル美ストレスや不安も関係するんだね。練習でよくなることもあるんだ。
遅い・できない(遅漏・射精障害)
NHSによると、
- 射精までとても時間がかかる、または勃起はふつうなのに射精できないことです。セックスの半分以上で射精できないなら、遅漏かもしれません
- 早漏と同じように、ストレス、うつ、パートナーとの関係などのこころの原因があります
- 体の原因として、糖尿病、脊髄のけが、多発性硬化症、膀胱や前立腺の手術、年齢があります
- 薬の副作用でも起こります。とくに抗うつ薬(SSRI)、血圧の薬(β遮断薬)、抗精神病薬などです。処方された薬は自己判断でやめず、医師に相談しましょう
- お酒の飲みすぎや薬物も原因になります
- 治療には、セックスセラピー(カウンセリングと、ふだんの性生活の工夫を組みあわせる)などがあります
精液が出ない・少ない(逆行性射精)
NHSによると、
- 射精のとき、精液が尿道から外に出ずに、膀胱に逆流してしまう状態です。まれです
- 精液が出ない、またはとても少ない、セックスのあと最初のおしっこが白くにごるのがサインです
- オーガズムの感覚はあり、健康に害はありません。でも、子どもを望むときは影響します(男性不妊)
- 原因には、前立腺や膀胱の手術、糖尿病、多発性硬化症、一部の血圧の薬(α遮断薬)などがあります
- 多くは治療の必要はありませんが、子どもを望むときは泌尿器科で相談しましょう。薬が原因なら、医師と相談して変えると戻ることがあります

射精の悩みは、男性によくあることで、恥ずかしいことではありません。続いて困っているときは、ひとりで抱えず、パートナーと話し、泌尿器科で相談しましょう。
パートナーと話す
- NHSは、性生活の悩みの治療では、できるだけパートナーにも関わってもらうことをすすめています
- 気持ちを言葉にして伝えるだけで、ずいぶん楽になることがあります。パートナーにも、相手なりの悩みがあることもあります
- 責めたり、からかったりせず、一緒に考える姿勢が大切です
精液に血がまじるとき
精液に血がまじる場合は、血精液症の記事を見てください。
まとめ
- 射精の悩みは男性によくある。ときどき早いのは心配ない
- 早漏:ストレス・不安・関係の問題、前立腺や甲状腺の病気など。ストップ・アンド・ゴー法、スクイーズ法などの練習
- 遅漏:ストレス、糖尿病、薬の副作用、お酒など
- 逆行性射精:健康に害はないが、子どもを望むときは相談
- パートナーと話し、続くときは泌尿器科へ
参考文献
- NHS. Ejaculation problems(Page last reviewed: 9 February 2023). https://www.nhs.uk/conditions/ejaculation-problems/ (閲覧日:2026年10月10日)
- パロキセチン錠 添付文書(2026年2月改訂 第2版). KEGG MEDICUS. https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00071005 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。