幽々奇譚A Nocturnal Field Guide

YōkaiNo.045

遠野の神さまオシラサマ娘と馬の悲しい恋から生まれた神。『遠野物語』69話では、馬の首に乗ったまま娘は天へ。桑の木で作った神像は「姉神・妹神」の3体だった

岩手県遠野の旧家にまつられるオシラサマ。柳田国男『遠野物語』(1910年)の第69話には、馬と夫婦になった娘の話が残ります。父が馬を桑の木につり下げて殺し、首を切り落とすと、娘はその首に乗ったまま天にのぼり、オシラサマという神になりました。神像は馬をつるした桑の枝で作り、正月15日には顔に白粉をぬってまつったといいます。原文と、岩手県・遠野市の資料から解説します。

2026年10月4日

目次
  1. プロフィール
  2. 『遠野物語』69話:娘と馬の話
  3. 神像は、馬をつるした桑の枝から
  4. 14話:白粉をぬる、正月15日のまつり
  5. いまのオシラサマ:遠野の「御蚕神堂」
  6. まとめ

メル美遠野には「オシラサマ」っていう神さまがいるんだって。座敷わらしとはちがうの?

プレ男名前はかわいいけど、どんな神さまなんだろう。

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、岩手県遠野に伝わるオシラサマです。柳田国男『遠野物語』(1910年)の原文を青空文庫で読み、岩手県の「いわての文化情報大事典」と遠野市の観光情報サイト「遠野時間」で、いまの姿を確かめました。

プロフィール

名前 オシラサマ
すがた 桑の木をけずって顔を描き、四角い布のまん中に穴をあけて上から通し、着物にした神像
まつる日 正月15日。村の人が集まってまつり、神像の顔に白粉(おしろい)をぬることもある
いっしょにいる神 オクナイサマ。オシラサマのある家には、かならずオクナイサマもいる
何の神さま? 一般的には養蚕(かいこ)の神。家によって、農作業、目の病気、女性の病気、よいことを知らせる神など、さまざまに信じられてきた(岩手県)
出典 柳田国男『遠野物語』14話・69話・70話

『遠野物語』69話:娘と馬の話

69話は、土淵村の旧家「大同(だいどう)」の80歳をこえるおばあさん、おひでさんが、旧暦の正月15日に語った話です。

プレ男馬の首に乗って天に…!こわいというより、悲しい話だね。

メル美岩手県の資料でも「馬と娘の悲恋の話」って紹介されてるよ。

神像は、馬をつるした桑の枝から

14話:白粉をぬる、正月15日のまつり

『遠野物語』69話によると、オシラサマの神像は、馬をつり下げた桑の枝で作られました。根もとの枝で作ったのが姉神、枝先で作ったのが妹神です。

いまのオシラサマ:遠野の「御蚕神堂」

メル美同じ遠野の[座敷わらし](/posts/yokai-zashiki-warashi/)や[河童](/posts/tono-kappa/)の話も読んでみよう。

まとめ


参考文献

  1. 柳田国男. 遠野物語(初出:1910年6月14日。底本:新版 遠野物語 付・遠野物語拾遺、角川文庫、1955年). 14話・69話・70話. 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/001566/card52454.html (閲覧日:2026年10月4日)
  2. 岩手県. いわての文化情報大事典「オシラサマ」. http://www.bunka.pref.iwate.jp/archive/ny10 (閲覧日:2026年10月4日)
  3. 株式会社遠野ふるさと商社・一般社団法人遠野市観光協会. 遠野市観光情報サイト「遠野時間」「伝承園」. https://tonojikan.jp/tourism/denshoen/ (閲覧日:2026年10月4日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

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  1. 妖怪座敷わらし住む家は栄え、出ていくと家がかたむく。『遠野物語』では「12、3歳くらいの子どもの姿をした神」。紙のがさがさ、鼻を鳴らす音
  2. 妖怪遠野の河童は「顔が赤い」柳田国男『遠野物語』(1910年)に残る河童の話。川岸の足あと、馬を引きこもうとして失敗した河童、くるみの木のあいだからのぞく赤い顔
  3. 妖怪遠野の天狗は「大男」柳田国男『遠野物語』(1910年)に残る天狗の話。山頂で金銀をひろげる三人、赤い衣で羽ばたく僧の姿、天狗森の赤い顔の大男