
メル美姉が仕事に戻るから、母乳をしぼって冷凍しておきたいんだって。どれくらいもつのかな。

プレ男しぼった母乳をあげるのは、パートナーにもできるね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、母乳のしぼり方と保存の話です。英国NHSの資料をもとにまとめました。
母乳をしぼるのは、どんなとき?
NHSによると、たとえば次のようなときです。
- 赤ちゃんと離れるとき(赤ちゃんが特別なケアを受けている、仕事に戻るなど)(赤ちゃんが新生児の特別なケアに入ったら)
- 胸が張ってつらいとき
- 赤ちゃんがうまく吸いつけない・吸えないけれど、母乳をあげたいとき(授乳のよくある悩み)
- 離乳食に母乳を使いたいとき
- 母乳の量を増やしたいとき
しぼる前に
- リラックスできる時間を選びましょう。赤ちゃん(や写真)がそばにあると出やすくなることがあります
- 温かいタオルで胸を覆ったり、シャワーやお風呂のあとにしたりすると、しぼりやすいことがあります
手でしぼる
手でしぼるのは、少し練習が必要ですが、搾乳器や電気がなくてもできます。乳管がつまったときに、その部分から出しやすいのもよい点です(乳腺炎)。
- 石けんとぬるま湯で手を洗い、清潔な容器を用意する
- わきの下から乳首に向かって、やさしくマッサージすると出やすくなることがある
- 片手で胸を支え、もう片方の手の親指と人さし指で「C」の形をつくる
- 指を乳首から数cm離し、乳輪(色の濃いところ)の少し外側に当て、やさしく押す。乳首そのものはつままない(痛くなる)。痛くないのがふつうです
- 力をゆるめ、またくり返してリズムをつくる。肌の上で指をすべらせない
- しずくが出て、やがて流れ出します。出ないときは、指の位置を少し動かす
- 流れがゆっくりになったら、指の位置をまわりに移してくり返す。片方が出にくくなったら反対の胸へ。ほとんど出なくなるまで交互に

プレ男乳首じゃなくて、乳輪の少し外側を押すんだね。
搾乳器を使う
NHSによると、
- 手動と電動があります。手動は安いですが、電動より時間がかかることがあります
- 電動で吸う強さを変えられるものは、弱めから少しずつ強くしましょう。最初から強いと、痛かったり乳首を傷つけたりします
- 乳首に当てる部分(ファネル)のサイズを合わせましょう。あざができたり、乳首が引っかかったりしないように
- 搾乳器と容器は、使う前に清潔にして消毒しましょう

しぼった母乳は、冷蔵・冷凍で保存できます。温めるときは電子レンジを使わず、解凍した母乳は再冷凍しないようにしましょう。
保存のしかた(英国の目安)
NHSによると、母乳は消毒した容器か、母乳用の保存袋で保存できます。
| 保存場所 | 保存できる期間 |
|---|---|
| 冷蔵庫の奥(4℃以下) | 8日まで |
| 冷蔵庫の温度がわからない、5〜10℃ | 3日以内 |
| 冷蔵庫の製氷室 | 2週間 |
| 冷凍庫(-18℃以下) | 6か月まで |
- 冷蔵した母乳は、保冷剤を入れた保冷バッグで24時間まで持ち運べます
- 少しずつ分けて保存すると、むだになりにくいです。冷凍するときはラベルと日付を
解凍と温め方
- 冷凍した母乳は、冷蔵庫でゆっくり解凍するのがいちばんです。すぐ使うときは、ぬるま湯につけるか、流水のぬるま湯で
- 解凍したら、分離していればやさしく振って、すぐに使いましょう。解凍した母乳は再冷凍しない
- 冷たいままで赤ちゃんが飲めば、温めなくてもかまいません。温めるときは、ぬるま湯で体温くらいに
- 電子レンジやコンロで温めたり解凍したりしないでください。部分的に熱くなり、赤ちゃんの口をやけどさせることがあります
- 赤ちゃんが飲みはじめた母乳は、1時間以内に使い、残りは捨てましょう
赤ちゃんが入院しているとき
- 赤ちゃんが早く生まれた、病気で入院しているときは、病院のスタッフに保存方法を確かめましょう
うまくしぼれないとき
- 助産師や保健師、母乳外来などに相談しましょう
仕事に戻ってからの授乳と、法律で決まっている「育児時間」については、仕事に戻っても授乳を続けたいにまとめています。
まとめ
- 手でしぼるときは、乳輪の少し外側を「C」の形でやさしく押す。乳首はつままない
- 搾乳器は弱めから。サイズを合わせ、清潔に
- 保存の目安(英国):冷蔵4℃以下で8日、冷凍-18℃以下で6か月
- 電子レンジで温めない、解凍した母乳は再冷凍しない、飲み残しは1時間以内に
参考文献
- NHS. Expressing and storing breast milk. https://www.nhs.uk/baby/breastfeeding-and-bottle-feeding/breastfeeding/expressing-breast-milk/ (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。