プレイヤーの法律THE RULEBOOK

RULE 02.14Love & Breakups

離婚の話し合いがまとまらないときの「離婚調停」いきなり裁判はできず、まず家庭裁判所の調停から(調停前置)。申立ては収入印紙1,200円分と郵便切手。成立したら10日以内に離婚届。2025年3月からウェブ会議でも成立できるように

2026年10月22日 時点

相手が離婚に応じない、条件で折り合わない——そんなとき使えるのが家庭裁判所の「夫婦関係調整調停(離婚)」です。家事事件手続法257条は、離婚の訴えを起こす前に、まず家事調停を申し立てなければならないと定めています(調停前置主義)。申立先は相手方の住所地の家庭裁判所か、当事者が合意で定める家庭裁判所、費用は収入印紙1,200円分と郵便切手です。調停が成立すると、その調書の記載は確定判決と同じ効力をもち、申立人は10日以内に離婚届を出します。成立しなければ、離婚を求める側は離婚訴訟を起こすことになります。裁判所の案内と条文の原文で確かめました。

目次
  1. 離婚の3つの道
  2. いきなり裁判はできない:「調停前置主義」
  3. 調停って、どんなもの?
  4. 申し立てるには
  5. 相手と顔を合わせたくない、住所を知られたくないとき
  6. 調停が成立したら
  7. まとまらなかったら
  8. 相談先
  9. まとめ

メル美知り合いが、夫に「離婚したい」と言っても「絶対に別れない」の一点張りなんだって。そういうときって、すぐ裁判になるの?

プレ男裁判って聞くと、弁護士を雇って、お金もすごくかかりそうでこわいよね。

今回は、夫婦の話し合いで離婚がまとまらないときに使う離婚調停です。家事事件手続法・民法・戸籍法の条文(e-Gov法令検索)と、裁判所の手続案内・Q&A(2026年10月22日に閲覧)で確かめました。

この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。具体的な事情によって進め方は変わります。困ったときは、弁護士や法テラス(サポートダイヤル 0570-078374)に相談してください。

離婚の3つの道

民法763条では、夫婦は話し合い(協議)で離婚できます(協議離婚)。話し合いがまとまらないときに使うのが、家庭裁判所の手続です。

方法 どこで ポイント
協議離婚 市区町村に離婚届 夫婦の話し合いで決める
調停離婚 家庭裁判所の調停 調停委員会が間に入って話し合う
裁判離婚 家庭裁判所の離婚訴訟 民法770条の理由があるときに、判決で離婚

いきなり裁判はできない:「調停前置主義」

家事事件手続法257条1項は、調停を行うことができる事件について訴えを起こそうとする人は、「まず家庭裁判所に家事調停の申立てをしなければならない」と定めています。

プレ男まずは裁判所で「話し合い」なんだ。いきなり法廷で戦うわけじゃないんだね。

調停って、どんなもの?

裁判所のQ&Aによると、調停は当事者双方の話し合いによって問題を解決するための手続です。

申し立てるには

裁判所の「夫婦関係調整調停(離婚)」のページ(2026年10月22日閲覧)による内容です。

項目 内容
申し立てる人 夫または妻
申立先 相手方の住所地の家庭裁判所、または当事者が合意で定める家庭裁判所(家事事件手続法245条1項も同じ)
費用 収入印紙1,200円分と、連絡用の郵便切手(額は裁判所ごとにちがう)
主な書類 申立書とその写し1通、夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)、事情説明書、子についての事情説明書、進行に関する照会回答書など。年金分割も求めるときは年金分割のための情報通知書

相手と顔を合わせたくない、住所を知られたくないとき

裁判所のQ&Aは、DVの被害を受けていた場合について、次のように案内しています。

メル美同じ部屋で向き合わなくていい工夫があるんだね。こわい思いをしている人には大事なことだ。

調停が成立したら

離婚後の名字と戸籍については、離婚したら名字はどうなる?で説明しています。

まとまらなかったら

離婚の裁判は、原則としてまず家庭裁判所の調停を経る必要があります。調停は弁護士に依頼していなくても利用できます。

相談先

まとめ


参考文献

  1. 家事事件手続法(平成23年法律第52号)第54条、第244条、第245条、第257条、第258条、第268条、第279条、第284条、第286条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052 (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 民法(明治29年法律第89号)第763条、第770条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 (閲覧日:2026年10月22日)
  3. 戸籍法(昭和22年法律第224号)第63条、第77条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 (閲覧日:2026年10月22日)
  4. 裁判所. 夫婦関係調整調停(離婚). https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_01/index.html (閲覧日:2026年10月22日)
  5. 裁判所. 調停離婚が成立した方へ(R8.4). https://www.courts.go.jp/assets/kazi_tetsuzukisetsumei_rikon_2026.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
  6. 裁判所. 裁判手続 家事事件Q&A. https://www.courts.go.jp/saiban/qa/qa_kazi/index.html (閲覧日:2026年10月22日)
  7. 厚生労働省. その他の相談先(法テラス・サポートダイヤル). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_sonota.html (閲覧日:2026年10月22日)
  8. 内閣府男女共同参画局. 配偶者暴力相談支援センター(「#8008」). https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/01.html (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。