プレイヤーの法律THE RULEBOOK

RULE 03.22Age 18

18歳・19歳は「特定少年」成人でも少年法は適用されるが、17歳以下とはちがう特例がある。不同意性交等罪のように重い罪は原則として検察官へ送られ(原則逆送)、起訴されれば実名などの報道も解禁。2022年4月からの少年法を条文で読む

2026年10月22日 時点

2022年4月1日、成年年齢が18歳になったのと同じ日に、改正少年法が施行されました。18歳・19歳は「特定少年」として引き続き少年法の対象で、すべての事件が家庭裁判所に送られます。ただし、死刑・無期または短期1年以上の拘禁刑にあたる罪の事件は、原則として検察官に送致(原則逆送)されます。不同意性交等罪(5年以上の有期拘禁刑)もこれにあたります。起訴されると、氏名や顔写真など本人とわかる報道の禁止が解除されます(略式手続を除く)。保護処分は6月の保護観察・2年の保護観察・少年院送致(3年以下)のいずれかで、ぐ犯は対象外です。少年法の条文と法務省のQ&Aで確かめました。

目次
  1. 18歳・19歳は「特定少年」
  2. 特例1:重い罪は「原則逆送」
  3. 特例2:起訴されたら、実名などの報道が解禁
  4. 特例3:刑事裁判では、原則として20歳以上と同じ
  5. 特例4:保護処分の種類
  6. 18歳で変わること・変わらないこと
  7. 相談先
  8. まとめ

プレ男18歳で成人になったんだから、18歳や19歳が罪を犯したら、もう大人と同じ扱いなんだよね?

メル美でも、ニュースで「19歳の少年」って言っているのを見たことがあるよ。少年法はまだ使われるのかな。

今回は、18歳・19歳と少年法です。少年法・刑法の条文(e-Gov法令検索)と、法務省「少年法が変わります!」のQ&A(2026年10月22日閲覧)で確かめました。

この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。法務省のQ&Aは2022年の施行時に書かれたもので、刑の名前が「懲役・禁錮」になっています。懲役と禁錮は2025年(令和7年)6月1日に「拘禁刑」に代わり(法務省「あかれんが」vol.89)、現在の少年法の条文も「拘禁刑」と書かれています。

18歳・19歳は「特定少年」

プレ男成人なのに「少年」。でも17歳以下とまったく同じではないんだ。

特例1:重い罪は「原則逆送」

「逆送」は、家庭裁判所が、保護処分ではなく刑罰を科すべきと判断した場合に、事件を検察官に送ることです。逆送された事件は起訴され、刑事裁判で有罪になれば刑罰が科されます(法務省Q&A)。

17歳以下 特定少年(18・19歳)
原則逆送の対象 16歳以上のとき犯した、故意の犯罪行為で被害者を死亡させた罪(20条2項) それに加えて、18歳以上のとき犯した死刑・無期・短期1年以上の拘禁刑にあたる罪(62条2項)

特例2:起訴されたら、実名などの報道が解禁

メル美19歳でも、起訴されれば名前が報道されることがあるんだね。「少年だから大丈夫」ではないんだ。

特例3:刑事裁判では、原則として20歳以上と同じ

特例4:保護処分の種類

家庭裁判所が審判を開始した特定少年の保護処分は、犯情の軽重を考慮して、相当な限度を超えない範囲で、次のどれかになります(64条1項)。

  1. 6月の保護観察
  2. 2年の保護観察(遵守事項に違反すれば、少年院に収容できる。収容できる期間は1年以下の範囲で定める)
  3. 少年院送致(収容期間は3年以下の範囲で定める)

18歳・19歳は特定少年として少年法の対象ですが、短期1年以上の拘禁刑にあたる罪は原則として検察官に送致され、起訴されれば本人とわかる報道の禁止が解除されます。

18歳で変わること・変わらないこと

相談先

まとめ


参考文献

  1. 少年法(昭和23年法律第168号)第2条、第3条、第20条、第60条、第61条、第62条、第64条、第65条、第67条、第68条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 刑法(明治40年法律第45号)第177条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045 (閲覧日:2026年10月22日)
  3. 法務省. 少年法が変わります!(少年法改正Q&A). https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji14_00015.html (閲覧日:2026年10月22日)
  4. 法務省. 法務省だより あかれんが vol.89(拘禁刑の導入). https://www.moj.go.jp/KANBOU/KOHOSHI/no89/3.html (閲覧日:2026年10月22日)
  5. 厚生労働省. その他の相談先(法テラス・サポートダイヤル). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_sonota.html (閲覧日:2026年10月22日)
  6. 警察庁. 令和2年版 警察白書 第2章第3節 第3項 相談業務の充実強化(警察相談専用電話「#9110」). https://www.npa.go.jp/hakusyo/r02/honbun/html/w2233000.html (閲覧日:2026年10月22日)
  7. 警察庁. 性犯罪被害相談電話全国共通番号「#8103」. https://www.npa.go.jp/higaisya/seihanzai/seihanzai.html (閲覧日:2026年10月22日)
  8. 内閣府男女共同参画局. 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター. https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/seibouryoku/consult.html (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。