目次

プレ男先輩とのマージャン、「1000点100円」くらいなら遊びの範囲だよね?ゴルフの「にぎり」もみんなやってるし。

メル美金額が小さければセーフ、っていう決まりが本当にあるのかな。条文で確かめてみたい。
今回は、仲間うちの「賭け」と賭博罪です。刑法の条文(e-Gov法令検索)と、最高裁判所の判決(裁判所ウェブサイトの原文)で確かめました。ネットのカジノはオンラインカジノの記事、店ぐるみの賭博は闇カジノの記事にまとめています。
この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。具体的な事情によって判断は変わります。困ったときは弁護士や法テラス(0570-078374)に相談してください。
条文:賭博は罰金、例外は「一時の娯楽に供する物」
| 条文 | 内容 | 刑 |
|---|---|---|
| 刑法185条 | 賭博をした者 | 50万円以下の罰金または科料 |
| 185条ただし書 | 「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるとき」 | 罰しない |
| 186条1項 | 常習として賭博をした者 | 3年以下の拘禁刑 |
- 185条の本文は「賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する」。ただし書は「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない」です
- 条文には「○円まではよい」という金額の線は書かれていません

プレ男「少額ならOK」じゃなくて、「一時の娯楽に供する物」かどうかなんだ。
最高裁:賭け金が少なくても、お金を賭けた勝負は罪にあたる
- 最高裁判所 昭和23年10月7日 判決(刑集2巻11号1289頁)は、「少額賭金による賭博罪の成立」が争われた事件です
- 判決の要旨は、賭け金が少額であるなどの事情があるとしても、骨牌(カルタ類)を使い、偶然の勝ち負けにお金の得失を争ったものである以上、「単に一時の娯楽のためにしたもので罪となるべきものではないとはいえない」としました
- つまり、この判決では、賭けたのがお金で、少額だという理由だけでは、ただし書にあたらないとされています
くり返せば「常習賭博」
- 186条1項の常習賭博は、罰金ではなく3年以下の拘禁刑です
- 最高裁判所 昭和23年8月11日 判決(刑集2巻9号1150頁)は、「賭博の常習というのは賭博を反覆累行する習癖ある者を指す」と述べています
- 同じ昭和23年10月7日の判決も、常習賭博で2回処罰された人が、最後の前科から3年あまりたって賭博をした事件で、それだけで常習性がないとはいえない、としています

メル美「いつものメンバーで毎週」みたいに続けていると、もっと重い罪の話になりうるんだね。
なぜ賭博は罪なのか(最高裁 大法廷)
- 最高裁判所 大法廷 昭和25年11月22日 判決(刑集4巻11号2380頁)は、賭博について、勤労など正当な原因によらず「単なる偶然の事情に因り財物の獲得を僥倖せんと相争う」ことは、怠惰や浪費の風潮を生み、勤労の美風を害するばかりでなく、暴行・脅迫・殺傷・強盗や窃盗などの犯罪を誘発するおそれもある、と述べています
- そのうえで、日本では「一時の娯楽に供する物を賭した場合の外」単なる賭博でも犯罪とし、常習賭博・賭場開張・富くじも罰している、と説明しています
公営競技は法律の例外
- 競馬・競輪・ボートレース・オートレース、宝くじ、totoは、それぞれの法律で認められた例外です。年齢の決まりは公営競技の年齢の記事で
- 法律にもとづかない賭けの胴元(ノミ行為など)はノミ行為の記事にまとめています

刑法185条には「ここまでならよい」という金額の線は書かれていません。最高裁は、少額でもお金を賭けた勝負を罪にあたるとしています。
負けが続いて止められないときは
- 「取り返したい」が止まらない、借金をしてでも賭けてしまうときは、ギャンブル依存のサインと相談先を読んでみてください。相談の制度はギャンブル等依存症対策基本法の記事にまとめています
まとめ
- 賭博は50万円以下の罰金または科料(刑法185条)。罰しないのは「一時の娯楽に供する物」を賭けたにとどまるときだけで、条文に金額の線はない
- 最高裁(昭和23年10月7日)は、賭け金が少額でも、偶然の勝ち負けにお金の得失を争ったものは罪にあたるとした
- くり返す習癖があれば常習賭博罪(186条1項、3年以下の拘禁刑)
参考文献
- 刑法(明治40年法律第45号)第185条、第186条、第187条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045 (閲覧日:2026年10月22日)
- 最高裁判所第一小法廷 昭和23年10月7日 判決(刑集2巻11号1289頁). 裁判所ウェブサイト. https://www.courts.go.jp/hanrei/56576/detail2/index.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 最高裁判所第一小法廷 昭和23年8月11日 判決(刑集2巻9号1150頁). 裁判所ウェブサイト. https://www.courts.go.jp/hanrei/56562/detail2/index.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 最高裁判所大法廷 昭和25年11月22日 判決(刑集4巻11号2380頁). 裁判所ウェブサイト. https://www.courts.go.jp/hanrei/54521/detail2/index.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 厚生労働省. その他の相談先(法テラス・サポートダイヤル). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_sonota.html (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。