
メル美友だちが、乳首がへこんでいるのをずっと気にしてて……。「病気なのかな」「赤ちゃんができたら授乳できるのかな」って。

プレ男人に聞きにくいことだよね。どう考えればいいんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、乳首がへこんでいる(陥没乳頭)ときの話です。英国NHSイングランド南部の冊子「Your breasts, your health」、英国のロイヤル・ユナイテッド病院(RUH、NHSの病院)の「Correction of Inverted Nipple」、厚生労働省研究班の「ヘルスケアラボ」をもとにまとめました。
体の個性のひとつ
NHSイングランドの冊子によると、
- 乳房の見た目やさわった感じは人それぞれです。左右の大きさや形がちがう人もいます
- 片方または両方の乳首が内側に引きこまれている(陥没)人もいて、生まれつきのことも、胸が成長するときに起こることもあります
RUHの案内によると、
- 多くの女性は、自然で害のない理由で陥没乳頭になっていて、ほとんどの人にとっては問題にならず、症状もありません

プレ男ずっと前からなら、体の個性のひとつなんだね。
授乳はできる?
- ヘルスケアラボによると、陥没乳頭・扁平乳頭であっても、赤ちゃんへの授乳は十分可能です。心配なときは、助産師に相談しましょう
- ヘルスケアラボは、妊娠中期(24週ごろ)になったら、赤ちゃんが吸いやすい乳首になっているか助産師にチェックしてもらうようすすめています
- RUHの案内では、陥没乳頭が、不快感、授乳のしにくさ、見た目の悩みなどの原因になることもあるとしています
授乳の悩みは、授乳のよくある悩みも見てください。
(更新)ヘルスケアラボの「マタニティトラブルQ&A」の「乳房マッサージは妊娠中に積極的にすべきでしょうか?」によると、妊娠中の乳房マッサージは、産後の母乳の出をスムーズにする効果が期待できる一方、乳頭への刺激は子宮の収縮をうながすため、妊娠37週に達していない時期でおなかがよく張るときは、切迫早産を悪化させるおそれがあり、積極的に行わないほうがよいとされています。乳首の形などで悩んでいる場合は、前もって助産師に相談するよう案内されています。具体的な手入れのやり方は確認していません。
「新しく」へこんできたら受診を

前からへこんでいるなら心配いらないことが多いですが、大人になってから乳首が新しくへこんできた、形や向きが変わったときは、乳がんのサインのことがあります。早めに乳腺外科などを受診してください。
- RUHの案内によると、乳首が縮んだり、へこんだりするのが新しく起きたことなら、受診して確かめることが大切です。乳がんが原因で乳首がへこむことがあるためです
- NHSイングランドの冊子は、乳房の変化として気をつけたいサインに、乳首が内側に引きこまれる、位置や形が変わることを挙げています。ほかにも、
- しこりや、ほかの部分とちがうかたさ
- 大きさや形の変化
- 乳首のまわりの赤みや発疹
- しぼらなくても出てくる乳首からの分泌物
- 皮膚のひきつれ(オレンジの皮のような変化)
- わきの下や鎖骨のまわりの腫れ
- 乳房やわきの下の続く痛み などがあります(胸(乳房)のしこり、乳頭から分泌物が出る)
ふだんから自分の乳房の状態を知っておき、いつもとちがう変化に気づくことが大切です(乳がんは女性でいちばん多いがん)。
治療
- RUHの案内によると、陥没乳頭で困っている場合は、手術を含むいくつかの治療法があります
- 日本で治療を考えるときは、乳腺外科や形成外科などに相談しましょう
まとめ
- 生まれつき・思春期からの陥没乳頭は、よくある体の個性で、心配いらないことが多い
- 陥没乳頭でも授乳は十分できる。妊娠中に助産師にチェックしてもらおう
- 大人になって新しくへこんできたときは、乳がんのサインのことも。受診を
- 困っているなら、治療の相談もできる
参考文献
- NHS England South. Your breasts, your health: Taking care of your breasts(2017年、PDF). https://www.england.nhs.uk/south/wp-content/uploads/sites/6/2017/03/Your-breasts-your-health.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
- Royal United Hospitals Bath NHS Foundation Trust. Correction of Inverted Nipple. https://www.ruh.nhs.uk/patients/services/breast_unit/non_cancer_surgery/inverted_nipple.asp (閲覧日:2026年10月10日)
- 厚生労働省研究班 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ. 妊娠中、産後のケア(おっぱいのケアと手入れ)(監修:東京大学大学院医学系研究科 母性看護学・助産学 春名めぐみ先生、最終更新日:2021年10月25日). https://w-health.jp/fetation/after-childbirth-care/ (閲覧日:2026年10月10日)
- 厚生労働省 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ. マタニティトラブルQ&A「乳房マッサージは妊娠中に積極的にすべきでしょうか?」. https://w-health.jp/maternity_qa/detail04/ (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。