企業分析2026年10月10日

ANAホールディングスの強みとは:訪日客でにぎわう国際線と国内線、LCCのPeach、貨物。2026年3月期は売上高2兆5,392億円・営業利益2,174億円で過去最高。2027年3月期は中東情勢による燃油高で営業利益1,500億円(−31%)の予想

ANAホールディングスを、2026年3月期決算の決算説明会資料(2026年4月30日)で分析しました。売上高2兆5,392億円(+12.3%)、営業利益2,174億円(+10.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,690億円(+10.5%)で、いずれも過去最高。旺盛な訪日需要と、NCAの連結化が増収に寄与しました。航空事業の営業利益は2,219億円で、ANA国際旅客の収入は8,789億円、国内旅客7,380億円、Peach1,433億円。燃油費・燃料税は4,723億円。自己資本比率は37.7%に回復。2027年3月期は中東情勢による燃油市況の急騰(ドバイ原油130ドル/バレルなどの前提)で、営業利益1,500億円(−31.0%)、純利益960億円の予想。JALとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

プレ男空港、外国から来た人でいっぱいだよね。航空会社って今すごく儲かってるの?

メル美でも、燃料が高くなると大変そう。ニュースで中東の話もよく聞くし

企業分析の連載、25社目はANAホールディングスです。ANAホールディングス株式会社 説明会 2026年3月期決算(2026年4月30日)の資料で確認しました。比較にはJALグループ「2026年3月期 連結業績」(2026年4月のプレスリリース)を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、ANA株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

国際線・国内線の旅客、LCC(Peach)、貨物を運ぶ航空グループ。訪日客の増加で過去最高の業績

項目(連結) 2026年3月期 前期比
売上高 2兆5,392億円 +12.3%
営業利益 2,174億円 +10.6%
営業利益率 8.6% 前期 8.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 1,690億円 +10.5%
自己資本比率 37.7% 前期 31.2%
有利子負債残高 1兆1,717億円 前期 1兆3,490億円
配当 年65円 前期 60円

2. 何で稼いでいるか

セグメント 売上高 営業利益
航空事業 2兆3,132億円 2,219億円
航空関連事業 3,616億円 14億円
商社事業 1,542億円 75億円
旅行事業 653億円 −1億円

航空事業の収入の内訳(2026年3月期):

収入 金額 前期比
ANA 国際旅客 8,789億円 +734億円
ANA 国内旅客 7,380億円 +340億円
ANA 貨物郵便 2,137億円 −41億円
NCA 1,356億円 (新たに連結)
Peach(LCC) 1,433億円 +39億円

3. 強み

会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。

① 訪日需要

② 財務の回復

③ フルサービスとLCCの両方

4. 弱み・リスク

① 燃油と中東情勢

② 2027年3月期は大幅減益の予想

③ 為替と景気

5. ライバルとの比較

JAL(日本航空)と比べます。JALはIFRSで「EBIT」という利益を使っているので、利益の物差しが違う点に注意してください。

ANAHD(2026年3月期) JAL(2026年3月期)
売上高(売上収益) 2兆5,392億円(+12.3%) 2兆125億円(+9.1%)
利益 営業利益2,174億円(+10.6%) EBIT 2,180億円(+26.4%)
利益率 8.6% EBITマージン10.8%
純利益 1,690億円 1,376億円
年間配当 65円 96円

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

ANAの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
国際旅客の収入 8,789億円 決算説明会資料(航空事業 収入・費用)
燃油費・燃料税 4,723億円 決算説明会資料
自己資本比率・有利子負債 37.7%・1兆1,717億円 決算説明会資料(貸借対照表)
会社の業績予想と前提(原油・為替) 営業利益1,500億円、1ドル=155円 決算説明会資料
配当 年65円、2027年3月期予想60円 決算説明会資料

メル美お客さんが増えても、燃料が高くなると利益が大きく減る。航空会社は原油のニュースとセットで見ないとね

エネルギーの会社は東京ガスの強みとはへ。

移動の需要で稼ぐ鉄道会社はJR東海の強みとはへ。

もう一つの大手航空グループはJAL(日本航空)の強みとはも参考にしてください。

まとめ


参考文献

  1. ANAホールディングス. ANAホールディングス株式会社 説明会 2026年3月期決算(2026年4月30日). https://www.ana.co.jp/group/investors/data/kessan/pdf/2026_04_1.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
  2. 日本航空. JALグループ 2026年3月期 連結業績(プレスリリース). https://press.jal.co.jp/ja/release/202604/009510.html (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。