プライベート・エクイティ2026年10月10日

エンジェル税制のしくみ:スタートアップに投資した個人の税金を軽くする制度。投資した年に所得や株の譲渡益から差し引け、設立5年未満の会社などへの投資は20億円まで非課税に(2023年度改正)。上場しないまま会社がなくなっても、損失を3年繰り越せる

エンジェル税制のしくみを、経済産業省「エンジェル税制」のページでまとめました。スタートアップへ投資した個人投資家への税の優遇で、投資時点と売却時点の両方で優遇があります。投資時点では、優遇措置A(投資額−2,000円を総所得金額から控除、上限は総所得金額の40%と800万円の低い方、課税の繰延)、優遇措置B(投資額を株式譲渡益から控除、上限なし、繰延)、2023年度改正のプレシード・シード特例と起業特例(株式譲渡益から控除し、20億円までは非課税)があります。設立年数(1年未満〜10年未満)や外部資本比率などの要件があります。売却時点では、未上場スタートアップ株の損失をほかの株式譲渡益と通算し、翌年以降3年繰り越せます(破産・解散で価値がなくなった場合も)。手続きは、会社が都道府県などに申請して受け取る「確認書」を確定申告で提出します。

目次
  1. エンジェル税制とは
  2. ① 投資したときの優遇
  3. ② 株を売ったときの優遇
  4. 手続きの流れ
  5. 注意したいこと
  6. まとめ

メル美友だちが起業するから、少しだけ出資して応援したいの。そういうときに税金がお得になる制度があるって聞いたよ

プレ男「エンジェル投資家」ってやつ? お金持ちだけの話かと思ってた

今回は、エンジェル税制のしくみです。経済産業省「エンジェル税制」のページで確認しました。

この記事は制度の説明です。特定のスタートアップへの投資をすすめるものではありません。スタートアップへの投資はゼロになることもあるリスクの高い投資です。税金の個別の扱いは、税務署・税理士に相談してください。

エンジェル税制とは

① 投資したときの優遇

種類 何から差し引くか 効果 上限 設立年数 外部資本比率
起業特例 会社設立時の自己資金による出資額を株式譲渡益から 非課税 上限なし(非課税は20億円まで、超える分は繰延) 1年未満 1/100以上
優遇措置A (投資額−2,000円)を総所得金額から 課税の繰延 総所得金額×40%と800万円の低い方 5年未満 1/6以上
優遇措置A-2 同上 課税の繰延 同上 5年未満 1/20以上
優遇措置B 投資額を株式譲渡益から 課税の繰延 上限なし 10年未満 1/6以上
プレシード・シード特例 投資額を株式譲渡益から 非課税 上限なし(非課税は20億円まで) 5年未満 1/20以上

プレ男優遇措置Aは、給料などの所得から引けるんだ。株で利益が出ていない人でも使えるってこと?

② 株を売ったときの優遇

手続きの流れ

  1. スタートアップが都道府県などに、エンジェル税制の対象企業であることや投資が行われたことの確認を申請
  2. 都道府県などが確認し、スタートアップに「確認書」を交付
  3. スタートアップが確認書を投資家に渡す
  4. 投資家が確定申告で確認書を税務署に出す

注意したいこと

2026年の法改正による非上場株式の資金調達のルールの見直しはスタートアップの資金調達のルールが変わるも参考にしてください。

まとめ


参考文献

  1. 経済産業省. エンジェル税制. https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/angeltax/index.html (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。