第一ライフグループ(旧・第一生命ホールディングス)の強みとは:第一生命などの国内の生命保険と、米国プロテクティブなどの海外保険。2026年3月期は経常収益11兆3,082億円・経常利益7,536億円。2026年4月1日に社名を変更
第一ライフグループを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日)で分析しました。経常収益11兆3,082億円(+14.5%、保険料等収入6兆9,440億円、資産運用収益3兆7,353億円)、経常利益7,536億円(−0.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,365億円(−4.8%)、ROE11.1%。減益は米国のProtective Life Corporationで米国の新しい保険会計基準を適用したことなどによります。セグメント利益は国内保険6,762億円、海外保険1,126億円。保険料等収入は第一フロンティア生命の販売増で増加。2025年4月1日に1株→4株の株式分割、2026年4月1日に第一生命ホールディングスから第一ライフグループに商号変更。年54.5円の配当、2027年3月期は海外生命保険事業の増益で経常利益8,690億円・純利益5,130億円・年72円の予想。東京海上ホールディングスとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美第一生命の会社の名前が「第一ライフグループ」に変わったんだって

プレ男生命保険の会社って、保険料を集めて、どうやってもうけているんだろう
企業分析の連載、71社目は第一ライフグループです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日)で確認しました。比較には、この連載の東京海上ホールディングスの強みとはで確認した東京海上の数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、第一ライフグループ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の保険商品をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
第一生命などの国内の生命保険会社と、米国のプロテクティブなどの海外の保険会社を持つ保険グループ
- 2026年4月1日に、第一生命ホールディングスから第一ライフグループに社名を変えました
保険会社は「営業利益」ではなく、経常収益・経常利益で見ます。
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 経常収益 | 11兆3,082億円 | +14.5% |
| うち保険料等収入 | 6兆9,440億円 | +2.1% |
| うち資産運用収益 | 3兆7,353億円 | +47.7% |
| 経常利益 | 7,536億円 | −0.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,365億円 | −4.8% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 11.1% | 前期 12.2% |
| 配当 | 年54.5円(配当性向45.5%) | 前期 137円(分割前) |
- 保険料等収入は、第一フロンティア生命の販売が増えたことなどで増えました
- 純利益が減ったのは、米国のProtective Life Corporationで米国の新しい保険会計基準を適用したことなどによります
- 2025年4月1日に1株→4株の株式分割をしたので、配当は前期と単純に比べられません(→株式分割と投資単位)
2. 何で稼いでいるか
セグメント別の経常収益(外部顧客から)とセグメント利益(2026年3月期)です。
| セグメント | 中身(決算短信の記載から) | 経常収益 | セグメント利益 |
|---|---|---|---|
| 国内保険 | 国内の保険事業の子会社 | 8兆1,556億円 | 6,762億円 |
| 海外保険 | 海外の保険事業の子会社・関連会社 | 3兆5,237億円 | 1,126億円 |
- 利益の多くは国内保険です
- 「その他」のセグメント利益3,402億円は、グループ内の取引の消去などで調整されています
3. 強み
会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。
① 大きな資産と運用
- 総資産は74兆1,590億円、有価証券は55兆5,762億円。資産運用収益は3兆7,353億円(+47.7%)でした
② 国内と海外の2本柱
- 国内保険に加え、米国のプロテクティブなどの海外保険を持っています。2027年3月期は、海外生命保険事業の増益を見込んでいます
③ 株主還元
- 配当は2027年3月期に年72円(配当性向50.5%)に増やす予想です
4. 弱み・リスク
① 金利・株価・為替
- 会社は、2027年3月期の見通しを、市場金利・為替・株式相場について2026年3月期末を踏まえた前提で立てているとしています。前提が変わると業績も変わります
② 会計基準の変更
- 米国の新しい保険会計基準の適用で、純利益が減りました。会計のルールで数字の見え方が変わることがあります
③ 責任準備金の増加
- 将来の保険金の支払いに備える責任準備金等繰入額は1兆8,149億円(+430.8%)と大きく増えました
5. ライバルとの比較
保険大手の東京海上ホールディングス(損害保険が中心)と比べます。どちらも日本基準・2026年3月期ですが、生命保険と損害保険で事業の中身が違うので、おおまかな比較です。
| 第一ライフグループ | 東京海上HD | |
|---|---|---|
| 経常収益 | 11兆3,082億円(+14.5%) | 8兆8,722億円(+5.1%) |
| 経常利益 | 7,536億円(−0.3%) | 1兆3,486億円(−7.6%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,365億円(−4.8%) | 9,804億円(−7.1%) |
| ROE | 11.1% | 18.7% |
- 収益は第一ライフが大きく、利益とROEは東京海上が上回ります(→東京海上ホールディングスの強みとは)
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
第一ライフグループの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 経常利益 | 7,536億円 | 決算短信のサマリー |
| 国内保険・海外保険のセグメント利益 | 6,762億円・1,126億円 | 決算短信(セグメント) |
| 保険料等収入・資産運用収益 | 6兆9,440億円・3兆7,353億円 | 決算短信(経営成績) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 経常利益8,690億円、純利益5,130億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年54.5円、2027年3月期予想72円 | 決算短信 |
- 保険会社がよく使う「グループ修正利益」などの独自の指標は、決算説明資料で確かめましょう
- 外貨建ての保険のしくみと注意点は外貨建て一時払い保険の注意点へ

プレ男保険料を集めるだけじゃなく、大きなお金を運用して稼いでいるんだ。会計のルールで利益が変わることもあるんだね
郵便・銀行・保険のグループは日本郵政の強みとはへ。
まとめ
- 第一ライフグループは、国内の生命保険と海外の保険の保険グループ(2026年4月に社名変更)
- 2026年3月期は経常収益11兆3,082億円、経常利益7,536億円
- 利益の多くは国内保険(6,762億円)
- 純利益は米国の新しい保険会計基準の適用などで4,365億円(−4.8%)
- 2027年3月期は海外生命保険事業の増益で経常利益8,690億円・年72円の予想
参考文献
- 第一ライフグループ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日). https://www.daiichilife-group.com/investor/library/earning/pdf/2025/2025_001.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
- 東京海上ホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月20日). https://www.tokiomarinehd.com/ir/event/presentation/2025/gi58a80000002zwa-att/4Q_FY2025_Summary_Report_j.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。