大塚商会の強みとは:パソコン・コピー機・ソフトなどを売るシステムインテグレーションと、「たのめーる」「たよれーる」のサービス&サポート。2025年12月期は売上高1兆3,228億円(+19.4%)で3年連続の過去最高
大塚商会を、2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月2日、東証の適時開示)で分析しました。売上高1兆3,228億円(+19.4%)、営業利益899億円(+21.0%、営業利益率6.8%)、経常利益915億円(+20.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益643億円(+20.2%)、ROE16.8%、自己資本比率54.1%。売上高と各利益は3年連続の過去最高。セグメントは、システムインテグレーション(売上高9,029億円、+24.1%、パソコンの更新需要、セグメント利益736億円)と、サービス&サポート(売上高4,199億円、+10.5%、オフィスサプライ通信販売「たのめーる」・サポート事業「たよれーる」などのストックビジネス、セグメント利益295億円)。年90円の配当(前期80円)、2026年12月期はWindows 10の更新需要の一巡などで売上高1兆3,110億円(−0.9%)・営業利益900億円・年95円の予想。TIS・MonotaROとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男大塚商会って、会社のパソコンやコピー機を売っている会社?

メル美決算短信を見ると、パソコンの更新需要で売上が1兆3,000億円を超えたんだって。事務用品の通販の「たのめーる」も大塚商会なのよ
企業分析の連載、188社目は大塚商会です。2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月2日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のTISの強みとは・MonotaROの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、大塚商会株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の商品やサービスをすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
情報システムの構築・稼働まで(コンサルティング、ハードウエア・ソフトウエアの販売、受託ソフト開発など)の「システムインテグレーション」と、オフィスサプライの供給・保守・業務支援の「サービス&サポート」を手がける会社
| 項目(日本基準・連結) | 2025年12月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1兆3,228億円 | +19.4% |
| 営業利益 | 899億円 | +21.0% |
| 営業利益率 | 6.8% | 前期 6.7% |
| 経常利益 | 915億円 | +20.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 643億円 | +20.2% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 16.8% | 前期 15.0% |
| 自己資本比率 | 54.1% | 前期 55.0% |
| 配当 | 年90円(配当性向53.1%) | 前期 80円 |
- 堅調な企業のIT投資需要を捉え、売上高と各利益は3年連続で過去最高になりました
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 中身(決算短信の記載) | 売上高 | セグメント利益 |
|---|---|---|---|
| システムインテグレーション | コンサルティング、システム設計・開発、ハード・ソフトの販売、ネットワーク構築。パソコンが更新需要で大きく伸びた | 9,029億円(+24.1%) | 736億円 |
| サービス&サポート | オフィスサプライ通信販売「たのめーる」、サポート事業「たよれーる」、保守、アウトソーシングなど | 4,199億円(+10.5%) | 295億円 |
- 売上高の約68%がシステムインテグレーション、セグメント利益の約71%もシステムインテグレーションです(計算値)
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① パソコンなどの更新需要
- システムインテグレーションは、パソコンの更新需要を捉えて高い伸びとなり、パッケージソフトも大きく伸びました
② ストックビジネス
- 「たのめーる」「たよれーる」などのストックビジネス(継続的に売上が入る事業)に注力し、サービス&サポートの売上高は+10.5%でした
③ 中堅・中小企業のDX
- 会社は、中堅・中小企業でも手軽に使えるAIソリューションやセキュリティ対策などで、顧客のDXを支援するとしています。ROEは16.8%です
4. 弱み・リスク
① 更新需要の一巡
- 2026年12月期は、システムインテグレーションの売上高が8,571億円(−5.1%)に減り、全体の売上高も−0.9%の予想です。会社は、一部企業ではWindows 10のサポート終了にともなうパソコンの更新需要が続くとしています
② 低めの利益率
- 物を売る事業が大きいため、営業利益率は6.8%です
③ 人手不足と物価
- 会社は、原材料価格の高騰、賃金上昇、深刻な人手不足などの経済環境を挙げています
5. ライバルとの比較
ITサービス・企業向け販売の会社と並べます。決算期(TISは3月期)が違い、事業の中身も違うので、おおまかな比較です。3社とも日本基準です。
| 大塚商会(2025年12月期) | TIS(2026年3月期) | MonotaRO(2025年12月期) | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1兆3,228億円(+19.4%) | 5,965億円(+4.3%) | 3,339億円(+15.9%) |
| 営業利益 | 899億円(+21.0%) | 762億円(+10.4%) | 462億円(+24.6%) |
| 営業利益率 | 6.8% | 12.8% | 13.8% |
| ROE | 16.8% | 14.0% | 28.7% |
- 売上高は大塚商会がいちばん大きく、利益率はTIS・MonotaROが上回ります(→TISの強みとは、MonotaROの強みとは)。ITの会社はNEC(日本電気)の強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
大塚商会の決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2025年12月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| システムインテグレーションの売上高 | 9,029億円 | 決算短信(経営成績) |
| サービス&サポートの売上高 | 4,199億円 | 決算短信(経営成績) |
| 会社の業績予想 | 2026年12月期 売上高1兆3,110億円、営業利益900億円、当期純利益611億円 | 決算短信(次期の見通し) |
| 配当 | 年90円、2026年12月期予想95円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男パソコンの更新で大きく伸びた年だったんだね。更新需要が一巡したあと、ストックビジネスがどこまで伸びるかを見ておこう
自社開発のERPを直販する会社はオービックの強みとはも参考にしてください。
まとめ
- 大塚商会は、システムインテグレーションとサービス&サポートの会社
- 2025年12月期は売上高1兆3,228億円(+19.4%)、営業利益899億円(+21.0%)、3年連続の過去最高
- パソコンの更新需要が大きく寄与
- 「たのめーる」「たよれーる」などのストックビジネスも+10.5%
- 2026年12月期は売上高−0.9%、営業利益900億円の予想
参考文献
- 大塚商会. 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月2日). https://www2.jpx.co.jp/disc/47680/140120260130543790.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- TIS. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月8日). https://www2.jpx.co.jp/disc/36260/140120260508519053.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- MonotaRO. 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月3日). https://corp.monotaro.com/ir/upload_file/tdnrelease/3064_20260203545388_P01_.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。