企業分析2026年10月10日

パナソニック ホールディングスの強みとは:家電だけでなく、電池・電子部品・空調・電設資材などの6事業。2026年3月期は構造改革費用で営業利益2,364億円(−45%)。データセンター向け蓄電システムが伸び、2027年3月期は営業利益5,500億円の見通し

パナソニック ホールディングスを、2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日)で分析しました。売上高8兆487億円(−5%)、営業利益2,364億円(−45%、営業利益率2.9%)、親会社の所有者に帰属する当期純利益1,895億円(−48%)。前年のオートモーティブ事業の非連結化に加え、インフレによる固定費増、戦略投資、グループ経営改革の構造改革費用で減益。セグメントはコネクト(営業利益1,001億円)、エナジー(698億円、データセンター向け蓄電システムが大幅増)、エレクトリックワークス(577億円)、インダストリー(405億円)、HVAC & CC(231億円)、スマートライフ(373億円の損失)。2026年3月にハウジング事業をYKKに譲渡、4月に3つの事業会社を発足。2027年3月期は営業利益5,500億円・純利益4,200億円の見通し。日立との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

メル美パナソニックって、ドライヤーや冷蔵庫の会社だよね。家電がいちばんの稼ぎ頭なのかな?

プレ男電気自動車の電池もつくってるって聞いたよ。今はどこで稼いでるんだろう

企業分析の連載、21社目はパナソニック ホールディングスです。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日)で確認しました。比較には、この連載の日立製作所の強みとはで確認した日立の2026年3月期の数字を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、パナソニック株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

家電に加え、電池・電子部品・空調・電設資材・業務用のシステムなど、6つの事業を持つ電機メーカー。いまは経営改革の途中

項目(IFRS・連結) 2026年3月期 前期比
売上高 8兆487億円 −5%
営業利益 2,364億円 −45%
営業利益率 2.9% 前期 5.0%
親会社の所有者に帰属する当期純利益 1,895億円 −48%
ROE(親会社所有者帰属持分当期純利益率) 3.8% 前期 7.9%
親会社所有者帰属持分比率 51.2% 前期 50.2%
配当 年40円(配当性向49.3%) 前期 48円

2. 何で稼いでいるか

2026年1月1日の新体制への移行で、従来の「くらし事業」が分かれ、報告セグメントが変わりました。

セグメント 主な事業(決算短信の記載から) 売上高 営業利益 前年
コネクト プロセスオートメーション、アビオニクスなど 1兆3,803億円 1,001億円 767億円
エナジー 車載電池、データセンター向け蓄電システムなど 9,842億円 698億円 1,202億円
エレクトリックワークス 電設資材、くらしエネルギーなど 1兆1,606億円 577億円 685億円
インダストリー 電子部品・電子材料など 1兆1,673億円 405億円 432億円
HVAC & CC 空調、コールドチェーン 1兆3,124億円 231億円 232億円
スマートライフ 冷蔵庫・洗濯機、調理機器、ビューティー、テレビなど 1兆3,742億円 −373億円 416億円

3. 強み

会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。

① AIインフラを支える事業

② 事業の幅

③ 財務

4. 弱み・リスク

① 低い利益率

② 車載電池

③ 家電の赤字

④ 再編の途中

5. ライバルとの比較

同じ総合電機の日立製作所と比べます(どちらもIFRS・2026年3月期)。日立は会社独自の指標(Adjusted EBITA)を重視しているため、利益の物差しが違う点に注意してください。

パナソニックHD 日立製作所
売上高(売上収益) 8兆487億円(−5%) 10兆5,867億円(+8%)
利益 営業利益2,364億円(2.9%) Adjusted EBITA 1兆3,114億円(12.4%)
親会社に帰属する当期純利益 1,895億円 8,023億円

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

パナソニックの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
エナジーの営業利益(データセンター向けと車載) 698億円 決算短信(セグメント別)
スマートライフの営業損益 −373億円 決算短信(セグメント別)
営業利益率 2.9% 決算短信のサマリー
会社の見通し 2027年3月期 売上高7兆6,000億円、営業利益5,500億円、純利益4,200億円 決算短信
配当 年40円、2027年3月期予想54円 決算短信

プレ男イメージは家電の会社だけど、今は家電が赤字で、データセンター向けの電池が伸びてるんだ

カメラ・複合機・露光装置の会社はキヤノンの強みとはへ。

まとめ


参考文献

  1. パナソニック ホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日). https://news.panasonic.com/uploads/tmg_block_page_image/file/38969/jn260512-3-1.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
  2. 日立製作所. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年4月27日). https://www.hitachi.com/content/dam/hitachi/global/ja_jp/press/files/2026/04/0427/2025_An.pdf (閲覧日:2026年10月6日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。