リンナイの強みとは:給湯器やコンロのガス機器メーカーで、売上の約58%が海外。2026年3月期は売上高4,704億円(+2.2%)、営業利益505億円(+9.8%)でともに過去最高。日本は+21.5%の増益
リンナイを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日、東証の適時開示)で分析しました。売上高4,704億円(+2.2%)、営業利益505億円(+9.8%、営業利益率10.7%)、経常利益577億円(+14.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益362億円(+21.8%)で、売上高と営業利益は過去最高。ROE8.6%、自己資本比率67.3%。海外売上高の割合は57.8%。地域別の売上高は日本2,072億円(営業利益271億円、+21.5%)、アメリカ721億円、中国607億円(−11.5%)、オーストラリア440億円(+20.3%)、韓国343億円、インドネシア176億円。ハイブリッド給湯・暖房システム「ECO ONE」やガス衣類乾燥機が堅調、米国は関税で減益。年100円の配当(配当性向38.5%)、2027年3月期は売上高5,000億円・営業利益505億円・年106円の予想。TOTOとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男リンナイって、給湯器やガスコンロの会社だよね

メル美決算短信だと、売上の半分以上が海外なんだって。売上と営業利益は過去最高みたい
企業分析の連載、276社目はリンナイです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のTOTOの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、リンナイ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の商品をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
給湯器・コンロなどの機器をつくって売る会社。日本・アメリカ・オーストラリア・中国・韓国・インドネシアなどの地域ごとに事業を行い、海外の売上が半分を超える
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 4,704億円(過去最高) | +2.2% |
| 営業利益 | 505億円(過去最高) | +9.8% |
| 営業利益率 | 10.7% | 前期 10.0% |
| 経常利益 | 577億円 | +14.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 362億円 | +21.8% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 8.6% | 前期 7.5% |
| 自己資本比率 | 67.3% | 前期 66.9% |
| 配当 | 年100円(配当性向38.5%) | 前期 80円 |
- 海外売上高の割合は57.8%です
- 中期経営計画「New ERA 2025」の売上と利益の目標は、どちらも達成しました
2. 何で稼いでいるか
| 地域 | 主な動き(決算短信の記載) | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| 日本 | ハイブリッド給湯・暖房システム「ECO ONE」、ガス衣類乾燥機などが堅調 | 2,072億円(+1.7%) | 271億円(+21.5%) |
| アメリカ | コンデンシング給湯器が好調。関税と価格転嫁の時期のずれで減益 | 721億円(+8.5%) | 19億円(−12.8%) |
| 中国 | 消費の冷え込みで販売台数が減少 | 607億円(−11.5%) | 94億円(−6.7%) |
| オーストラリア | ヒートポンプ式給湯器が好調、買収企業が貢献 | 440億円(+20.3%) | 21億円(+88.6%) |
| 韓国 | ボイラー機器が伸長 | 343億円(−1.3%) | 11億円(+17.7%) |
| インドネシア | テーブルコンロが堅調 | 176億円(+3.2%) | 38億円(0.0%) |
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 高付加価値の商品
- 会社は、高付加価値商品の伸びで過去最高の売上高になったとしています。日本では、省エネや家事の時短のニーズに合う商品が堅調でした
② 海外の売上
- 売上の57.8%が海外で、海外の複数の国・地域にそれぞれのセグメントがあります
③ 厚い財務
- 自己資本比率は67.3%です
4. 弱み・リスク
① 関税と原材料
- アメリカでは関税の影響で減益でした。会社は、原材料の高騰などの負担の増加が続いているとしています
② 中国の消費
- 中国は、景気減退による消費の冷え込みで、売上高が−11.5%でした
③ 国内の新築住宅
- 会社は、国内の新設住宅着工戸数は緩やかな減少が続くとみており、リフォームの買い替えが需要を支えているとしています。全国の着工の数は全国の新設住宅着工は71万戸へ
5. ライバルとの比較
住宅設備の会社のTOTOと並べます。どちらも2026年3月期・日本基準です。主な商品が違うので、おおまかな比較です。
| リンナイ | TOTO | |
|---|---|---|
| 売上高 | 4,704億円(+2.2%) | 7,374億円(+1.8%) |
| 営業利益 | 505億円(+9.8%) | 538億円(+10.9%) |
| 営業利益率 | 10.7% | 7.3% |
| ROE | 8.6% | 7.7% |
| 自己資本比率 | 67.3% | 63.8% |
- TOTOのくわしい中身はTOTOの強みとは、ほかの住宅設備の会社はLIXILの強みとはへ
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
リンナイの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 日本の営業利益 | 271億円 | 決算短信(セグメントの業績) |
| アメリカ・中国の売上高と営業利益 | 721億円・19億円/607億円・94億円 | 決算短信(セグメントの業績) |
| 海外売上高の割合 | 57.8% | 決算短信(海外売上高) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高5,000億円、営業利益505億円、当期純利益363億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年100円、2027年3月期予想106円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男国によって、好調な地域と苦しい地域があるんだね。関税の影響も見ておこう
ボイラの会社は三浦工業の強みとはも参考にしてください。
まとめ
- リンナイは、給湯器・コンロなどのメーカーで、売上の57.8%が海外
- 2026年3月期は売上高4,704億円、営業利益505億円で過去最高
- 日本は営業利益+21.5%、オーストラリアは売上高+20.3%
- アメリカは関税、中国は消費の冷え込みで減益
- 2027年3月期は売上高5,000億円・年106円の予想
参考文献
- リンナイ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/59470/140120260508520936.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- TOTO. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月30日). https://www2.jpx.co.jp/disc/53320/140120260430514673.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。