企業分析2026年10月12日

サッポロホールディングスの強みとは:「黒ラベル」「ヱビス」の国内ビールが中心の酒類事業が事業利益の約9割。2025年12月期は事業利益250億円(+48.6%)。不動産事業(サッポロ不動産開発)に外部資本を受け入れる取引を決め、一部を非継続事業に

サッポロホールディングスを、2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月13日、東証の適時開示)で分析しました。売上収益5,069億円(−1.1%)、事業利益250億円(+48.6%、事業利益率4.9%)、営業利益244億円(+332.9%、前期のStone社ののれん減損の反動)、親会社の所有者に帰属する当期利益195億円(+152.8%)、ROE9.4%、親会社所有者帰属持分比率33.5%。2025年12月にサッポロ不動産開発へPAG・KKRなどのファンドが出資する一連の取引を決議し、不動産事業の一部を非継続事業に分類。セグメントの事業利益は、酒類285億円(+33.1%、黒ラベル缶107%・ヱビス102%、4月の価格改定)、食品飲料42億円(+23.3%、コスト構造改革)。年90円の配当、2026年1月に1株→5株の株式分割。2026年12月期は事業利益220億円、当期利益2,960億円・年40円(分割後)の予想。アサヒ・キリンとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

プレ男サッポロって、ビールのほかに不動産の事業ももっているの?

メル美決算短信を見ると、その不動産の会社にファンドが出資する取引を決めて、不動産事業の一部は「非継続事業」になったんだって

企業分析の連載、190社目はサッポロホールディングスです。2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月13日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のアサヒグループホールディングスの強みとは・キリンホールディングスの強みとはで確認した数字を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、サッポロホールディングス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。お酒や特定の商品をすすめるものでもありません。

1. ひとことで言うと

国内・海外のビールなどのお酒と外食(酒類事業)、レモン飲料などの食品飲料を手がける会社。不動産事業は、子会社のサッポロ不動産開発に外部の出資を受け入れる取引を決めた

項目(IFRS・連結) 2025年12月期 前期比
売上収益 5,069億円 −1.1%
事業利益(会社の指標) 250億円 +48.6%
事業利益率 4.9% 前期 3.3%
営業利益 244億円 +332.9%
親会社の所有者に帰属する当期利益 195億円 +152.8%
ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率) 9.4% 前期 4.1%
親会社所有者帰属持分比率 33.5% 前期 29.5%
配当 年90円(配当性向36.0%) 前期 52円

2. 何で稼いでいるか

当期から報告セグメントを「酒類」「食品飲料」の2つに変更しています。

セグメント 主な動き(決算短信の記載) 売上収益 事業利益
酒類 国内ビールが好調(黒ラベル缶107%、ヱビス102%)、4月の価格改定、北米のSAPPOROブランドは105% 4,002億円(+1.5%) 285億円(+33.1%)
食品飲料 事業譲渡などの構造改革で減収、コスト構造改革で増益 1,066億円(−9.6%) 42億円(+23.3%)

3. 強み

会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。

① 国内のビールブランド

② 構造改革

③ 外食の回復

4. 弱み・リスク

① 国内のビール市場

② 海外のクラフトビール

③ 2026年12月期の事業利益は減益予想

5. ライバルとの比較

ビール大手と比べます。3社ともIFRS・2025年12月期で、事業利益はそれぞれの会社の指標です。

サッポロHD アサヒGHD キリンHD
売上収益 5,069億円(−1.1%) 2兆8,947億円(−1.5%) 2兆4,334億円(+4.1%)
事業利益 250億円(+48.6%) 2,630億円(−7.8%) 2,518億円(+19.3%)
事業利益率 4.9% 9.1% 10.3%(計算値)
ROE 9.4% 4.3% 12.0%

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

サッポロHDの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2025年12月期 どこに書いてある
酒類の事業利益 285億円 決算短信(セグメント別の概況)
国内ビールの売上数量 黒ラベル缶107%、ヱビス102% 決算短信(国内酒類)
不動産の取引の進み方 非継続事業に分類 決算短信(非継続事業)
会社の業績予想 2026年12月期 売上収益5,050億円、事業利益220億円、当期利益2,960億円 決算短信(今後の見通し)
配当 年90円(分割前)、2026年12月期予想40円(分割後) 決算短信

プレ男国内のビールは好調で、不動産は外部の資本を受け入れるんだね。取引がどう進むかを見ておこう

まとめ


参考文献

  1. サッポロホールディングス. 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月13日). https://www2.jpx.co.jp/disc/25010/140120260212558122.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  2. アサヒグループホールディングス. 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年7月8日). https://www2.jpx.co.jp/disc/25020/140120260707588934.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  3. キリンホールディングス. 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月13日). https://www2.jpx.co.jp/disc/25030/140120260212558383.pdf (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。