住友林業の強みとは:国内の木造注文住宅に加え、米国・豪州の戸建住宅などの「建築・不動産」が経常利益の約7割。2025年12月期は売上高2兆2,676億円(+10.4%)・経常利益1,749億円(−11.6%)。米国は住宅ローン金利の高止まりで販売戸数が減少
住友林業を、2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月13日)で分析しました。売上高2兆2,676億円(+10.4%)、営業利益1,687億円(−13.3%)、経常利益1,749億円(−11.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,067億円(−8.5%)、ROE11.1%、自己資本比率39.0%。セグメントの経常利益は、建築・不動産1,197億円(−18.8%、売上高1兆4,111億円。米国の戸建住宅は住宅ローン金利の高止まりで販売戸数が減少、不動産開発の売却を一部延期、豪州は最大手のMetriconグループの連結効果)、住宅413億円(+17.3%、国内の戸建注文住宅・賃貸住宅・分譲住宅)、木材建材128億円(+27.5%、M&Aにともなう負ののれん)、資源環境は13億円の損失(ニュージーランドの風倒木被害など)。株式分割後の2026年12月期は年50円の配当、経常利益1,600億円(−8.5%)の予想。積水ハウスとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男住友林業って、木の家を建てる会社だよね。日本の住宅で稼いでいるの?

メル美決算短信を見ると、いちばん大きいのは米国やオーストラリアの戸建住宅なんだって
企業分析の連載、123社目は住友林業です。2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月13日)で確認しました。比較には、この連載の積水ハウスの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、住友林業株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の住宅をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
国内の木造の注文住宅・賃貸住宅に加え、米国・豪州の戸建住宅や不動産開発、木材・建材、森林・バイオマス発電などを手がける会社
| 項目(日本基準・連結) | 2025年12月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2兆2,676億円 | +10.4% |
| 営業利益 | 1,687億円 | −13.3% |
| 経常利益 | 1,749億円 | −11.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,067億円 | −8.5% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 11.1% | 前期 13.9% |
| 自己資本比率 | 39.0% | 前期 40.6% |
- 2025年12月期の期末配当は株式分割後の28円で、2026年12月期は年50円の予想です(→株式分割と投資単位)
2. 何で稼いでいるか
セグメント利益は経常利益で示されています。
| セグメント | 中身(決算短信の記載) | 売上高 | 経常利益 |
|---|---|---|---|
| 建築・不動産 | 米国・豪州の戸建住宅、トラス・パネルのFITP事業、米国の不動産開発、国内の中大規模木造建築 | 1兆4,111億円(+13.8%) | 1,197億円(−18.8%) |
| 住宅 | 国内の戸建注文住宅、賃貸住宅、分譲住宅 | 5,854億円(+7.9%) | 413億円(+17.3%) |
| 木材建材 | 木材・建材の流通と製造 | 2,530億円(−0.1%) | 128億円(+27.5%) |
| 資源環境 | 再生可能エネルギー(木質バイオマス発電)、森林資源 | 268億円(−0.7%) | −13億円 |
- 4つのセグメントの経常利益の合計のうち、建築・不動産が約7割です(計算値)
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 海外の住宅事業
- 米国では、テキサス州、メリーランド州、ユタ州、ワシントン州などで戸建住宅事業を展開しています。豪州では、2024年11月に持分を取得した同国最大手の住宅事業会社Metriconグループの連結効果などで、業績は堅調でした
② 国内住宅の増益
- 住宅事業は、戸建注文住宅のセミオーダー商品などの販売、賃貸住宅、分譲住宅で、経常利益が+17.3%でした
③ 木の事業の一貫体制
- 森林・木材・建材から住宅、木造ビルまでを手がけ、国内では中大規模の木造建築を進めています
4. 弱み・リスク
① 米国の住宅市況
- 米国では、住宅価格や住宅ローン金利の高止まりと消費者の住宅購買意欲の低下で、販売戸数が減りました。不動産開発でも、不動産市況の停滞で売却の一部を延期しました
② 2026年12月期の減益の見通し
- 2026年12月期は、売上高2兆5,900億円(+14.2%)の一方、経常利益1,600億円(−8.5%)の予想です
③ 資源環境の損失
- ニュージーランドの豪雨・暴風による風倒木被害などで、資源環境は経常損失でした
5. ライバルとの比較
住宅大手の積水ハウスと比べます。決算期(積水ハウスは1月期)が違うので、おおまかな比較です。
| 住友林業(2025年12月期) | 積水ハウス(2026年1月期) | |
|---|---|---|
| 売上高 | 2兆2,676億円(+10.4%) | 4兆1,979億円(+3.4%) |
| 営業利益 | 1,687億円(−13.3%) | 3,414億円(+3.0%) |
| 営業利益率 | 7.4% | 8.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,067億円 | 2,321億円 |
| ROE | 11.1% | 11.3% |
- どちらも米国の戸建住宅の比重が大きい住宅会社です(→積水ハウスの強みとは)。住宅・建設の会社は大和ハウス工業の強みとは、積水化学工業の強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
住友林業の決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2025年12月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 建築・不動産の経常利益 | 1,197億円 | 決算短信(事業セグメント別の業績) |
| 米国の戸建住宅の販売の動き | 販売戸数が減少 | 決算短信(建築・不動産事業) |
| 会社の業績予想 | 2026年12月期 売上高2兆5,900億円、経常利益1,600億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 2026年12月期予想 年50円(分割後) | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

メル美日本の木の家の会社だと思っていたら、利益の中心は米国や豪州の住宅なのね。米国の金利と住宅市況を見ておきたいな
まとめ
- 住友林業は、国内の木造住宅と米国・豪州の戸建住宅などを手がける会社
- 2025年12月期は売上高2兆2,676億円(+10.4%)、経常利益1,749億円(−11.6%)
- 経常利益の約7割が建築・不動産(海外の住宅など)
- 米国は住宅ローン金利の高止まりで販売戸数が減少、豪州はMetriconの連結効果
- 2026年12月期は経常利益1,600億円の予想
参考文献
- 住友林業. 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月13日). https://sfc.jp/information/ir/library/statements/pdf/2025-4q_ren.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 積水ハウス. 2026年1月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年3月5日). https://www.sekisuihouse.co.jp/company/financial/library/ir_document/_227230/2025_kessan/t20260305.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。