企業分析2026年10月12日

東京建物の強みとは:オフィス・物流施設などのビル事業が事業利益の約3分の2、マンション「Brillia」の住宅事業、仲介・駐車場も。八重洲の再開発「TOFROM YAESU」は2026年竣工予定。2025年12月期は営業利益958億円(+20.2%)

東京建物を、2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月12日、東証の適時開示)で分析しました。営業収益4,746億円(+2.3%)、営業利益958億円(+20.2%、営業利益率20.2%)、事業利益894億円(+12.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益589億円(−10.6%、前期の政策保有株式の売却の反動)、ROE10.4%、自己資本比率26.0%。セグメントの事業利益は、ビル674億円(+60.7%、投資家向け物件の売却とビル賃貸・施設運営)、住宅256億円(−32.1%、前期の大型マンションの反動)、アセットサービス115億円(仲介・買取再販・駐車場)、その他は25億円の損失(中国事業の持分法投資損失)。八重洲一丁目東地区の再開発「TOFROM YAESU」は2026年の竣工に向けて進行。年105円の配当、2026年12月期は営業利益1,000億円・事業利益1,020億円・年122円の予想。野村不動産HD・東急不動産HDとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

メル美東京建物って、東京駅の八重洲で大きな再開発をしている会社だよね

プレ男決算短信を見ると、2026年に竣工予定なんだって。2025年はビルの売却で営業利益が20%増えたみたい

企業分析の連載、148社目は東京建物です。2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月12日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載の野村不動産ホールディングスの強みとは・東急不動産ホールディングスの強みとはで確認した数字を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、東京建物株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の物件をすすめるものでもありません。

1. ひとことで言うと

オフィスビル・商業施設・物流施設などの開発・賃貸・販売(ビル事業)、マンションの開発・販売(住宅事業)、不動産の仲介・買取再販・駐車場(アセットサービス事業)を手がける会社

項目(日本基準・連結) 2025年12月期 前期比
営業収益 4,746億円 +2.3%
営業利益 958億円 +20.2%
営業利益率 20.2% 前期 17.2%
事業利益(会社の指標) 894億円 +12.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 589億円 −10.6%
ROE(自己資本当期純利益率) 10.4% 前期 12.8%
自己資本比率 26.0% 前期 25.8%
配当 年105円(配当性向37.1%) 前期 95円

2. 何で稼いでいるか

セグメント 主な動き(決算短信の記載) 営業収益 事業利益
ビル ビル賃貸・施設運営が堅調、投資家向け売却用物件の売却 2,202億円(+24.7%) 674億円(+60.7%)
住宅 マンション「Brillia」など、前期の大型マンションの反動で減収減益 1,651億円(−21.9%) 256億円(−32.1%)
アセットサービス 仲介、買取再販、駐車場 635億円(+15.9%) 115億円(−0.4%)
その他 リゾート・温浴などの施設運営、ファンド、海外 258億円(+23.4%) −25億円

3. 強み

会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。

① 八重洲の大規模再開発

② 物件を開発して売る力

③ 仲介・ファンド・海外

4. 弱み・リスク

① 低い自己資本比率

② 物件の売却の年ごとの差

③ 中国事業

5. ライバルとの比較

不動産会社と比べます。いずれも日本基準ですが、決算期(東京建物は12月期、ほか2社は3月期)が違うので、おおまかな比較です。

東京建物(2025年12月期) 野村不動産HD(2026年3月期) 東急不動産HD(2026年3月期)
営業収益(売上高) 4,746億円(+2.3%) 9,425億円(+24.4%) 1兆2,460億円(+8.3%)
営業利益 958億円(+20.2%) 1,382億円(+16.2%) 1,669億円(+18.6%)
営業利益率 20.2% 14.7% 13.4%
ROE 10.4% 10.7% 11.2%
自己資本比率 26.0% 28.5% 26.3%

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

東京建物の決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2025年12月期 どこに書いてある
ビル事業の事業利益(うち不動産売上) 674億円(不動産売上862億円) 決算短信(セグメントの業績)
住宅事業の事業利益 256億円 決算短信(セグメントの業績)
会社の業績予想 2026年12月期 営業収益5,240億円、営業利益1,000億円、事業利益1,020億円 決算短信(次期の見通し)
配当 年105円、2026年12月期予想122円 決算短信

メル美ビルを開発して投資家に売るのが大きな柱なのね。八重洲の再開発が完成したあとの賃貸収入も見ておきたいな

東京で多くのビルを貸す会社はヒューリックの強みとはも参考にしてください。

まとめ


参考文献

  1. 東京建物. 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/88040/140120260210554860.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  2. 野村不動産ホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月24日). https://www.nomura-re-hd.co.jp/ir/pdf/renketsu_20260424.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  3. 東急不動産ホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月11日). https://www2.jpx.co.jp/disc/32890/140120260511521611.pdf (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。