ユニ・チャームの強みとは:紙おむつ・生理用品・大人用排泄ケアの「パーソナルケア」と、ペットフード・ペットトイレの「ペットケア」。2025年12月期は売上高9,453億円(−4.4%)、コア営業利益1,089億円(−21.4%)。中国とアジアで大きく減益
ユニ・チャームを、2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月12日)で分析しました。売上高9,453億円(−4.4%)、会社が重視するコア営業利益1,089億円(−21.4%、率11.5%)、親会社の所有者に帰属する当期利益652億円(−20.3%)、ROE8.3%、親会社所有者帰属持分比率65.0%。セグメントはパーソナルケア(ベビーケア・フェミニンケア・大人用排泄ケアなど。売上高7,744億円、コア営業利益832億円、−25.0%)とペットケア(1,561億円、241億円)。所在地別のコア営業利益は日本674億円、中国−54億円(前期122億円)、アジア167億円(前期307億円)。中国では風評被害による販売機会の減少、アジアではeコマースへのマーケティング投資と激しい価格競争、ベビーケアの一部で低価格品への移行がありました。インドでは3番目の工場が再稼働。2025年1月1日に1株→3株の株式分割。年18円の配当、2026年12月期はコア営業利益1,360億円・年22円の予想。花王との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美ユニ・チャームって、生理用品や紙おむつの会社だよね。ペット用品も多いよ

プレ男毎日使うものだから安定してそうなのに、2025年は利益が2割も減ったんだって!
企業分析の連載、50社目はユニ・チャームです。2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月12日)で確認しました。比較には、この連載の花王の強みとはで確認した花王の数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、ユニ・チャーム株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の商品をすすめる記事でもありません。
1. ひとことで言うと
紙おむつ・生理用品・大人用の排泄ケア用品と、ペットフード・ペットトイレ用品を、日本とアジアなどで売る会社
| 項目(IFRS・連結) | 2025年12月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 9,453億円 | −4.4% |
| コア営業利益(会社が重視する指標) | 1,089億円 | −21.4% |
| コア営業利益率 | 11.5% | 前期 14.0% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 652億円 | −20.3% |
| ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率) | 8.3% | 前期 11.1% |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 65.0% | 前期 62.3% |
| 配当 | 年18円(配当性向48.3%) | 前期 44円(分割前) |
- コア営業利益は、売上総利益から販売費・一般管理費を引いたものです
- 2025年1月1日に1株→3株の株式分割をしたので、配当は前期と単純に比べられません(→株式分割と投資単位)
2. 何で稼いでいるか
セグメント別
| セグメント | 中身(決算短信の記載から) | 売上高 | コア営業利益 |
|---|---|---|---|
| パーソナルケア | ベビーケア、フェミニンケア、ウェルネスケア(大人用排泄ケアなど) | 7,744億円(−6.3%) | 832億円(−25.0%) |
| ペットケア | ペットフード、ペットトイレタリー | 1,561億円(+5.0%) | 241億円(−6.9%) |
所在地別
| 所在地 | 売上高 | コア営業利益 | 前期(利益) |
|---|---|---|---|
| 日本 | 3,425億円 | 674億円 | 680億円 |
| アジア(中国を除く) | 3,113億円 | 167億円 | 307億円 |
| その他 | 2,135億円 | 300億円 | 274億円 |
| 中国 | 780億円 | −54億円 | 122億円 |
- 利益のいちばん大きい柱は日本です。中国は赤字に、アジアはほぼ半分になりました
3. 強み
会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。
① 日本の安定
- 国内は、製品が生活必需品であることに加え、幅広いラインアップで、需要は安定していたとしています
② 大人用排泄ケアとインド
- タイ・インドネシア・ベトナムなどで大人用排泄ケア用品の需要が高まっているとしています
- 紙おむつの普及率が低いインドでは、2025年2月に3番目の工場が再稼働し、市場シェアは過去最高の水準で推移したとしています
③ ペットケア
- ペットケアは売上が5.0%増えました。会社は、中国の重点都市で市場シェアNo.1を目指すとしています
4. 弱み・リスク
① 中国
- 中国は、風評被害で一時的に販売の機会が減り、年間ではまだ回復の途中です。若い世代を中心に、より安い商品を好む傾向も見られるとしています
② アジアの価格競争
- アジアでは、新興のeコマース市場へのマーケティング投資と、激しい価格競争で収益性が下がりました
③ 少子化と節約志向
- 海外では、出生数の減少や景気で節約の意識が高まり、ベビーケア用品の一部で低価格品への移行(ダウントレード)が続いています。国内の市場も少子化で縮小傾向です
5. ライバルとの比較
日用品大手の花王と比べます(どちらもIFRS・2025年12月期)。利益の物差しが違う点に注意してください。
| ユニ・チャーム | 花王 | |
|---|---|---|
| 売上高 | 9,453億円(−4.4%) | 1兆6,886億円(+3.7%) |
| 利益 | コア営業利益1,089億円(−21.4%) | 営業利益1,641億円(+11.9%) |
| 利益率 | 11.5% | 9.7% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 652億円 | 1,201億円 |
| ROE | 8.3% | 11.3% |
- 2025年12月期は、花王が増益、ユニ・チャームは減益でした(→花王の強みとは)
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
ユニ・チャームの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2025年12月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 中国のコア営業利益 | −54億円 | 決算短信(所在地別業績) |
| アジアのコア営業利益 | 167億円 | 決算短信(所在地別業績) |
| パーソナルケアのコア営業利益 | 832億円 | 決算短信(セグメント) |
| 会社の業績予想 | 2026年12月期 売上高1兆100億円、コア営業利益1,360億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年18円、2026年12月期予想22円 | 決算短信 |
- 会社は、2026年12月期の成長のエンジンに「アジア事業の回復」を挙げています
- 自己株式は1億2,258万株(前期1億339万株)に増えています(→自社株買いのしくみ)
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

メル美毎日使うものでも、中国やアジアの価格競争で利益が大きく減ることがあるのね。国ごとの数字を見るのが大事なんだ
哺乳器を中心にした育児用品の会社はピジョンの強みとはも参考にしてください。
まとめ
- ユニ・チャームは、パーソナルケア(紙おむつ・生理用品・大人用排泄ケア)とペットケアの会社
- 2025年12月期はコア営業利益1,089億円(−21.4%)
- 利益の柱は日本(674億円)。中国は赤字、アジアはほぼ半減
- 伸びしろとしてインド、大人用排泄ケア、ペットケア
- 課題は中国の回復、価格競争、少子化
参考文献
- ユニ・チャーム. 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月12日). https://www.unicharm.co.jp/content/dam/sites/www_unicharm_co_jp/pdf/ir/library/earnings/2025%E5%B9%B412%E6%9C%88%E6%9C%9F%20%E6%B1%BA%E7%AE%97%E7%9F%AD%E4%BF%A1%E3%80%94%EF%BC%A9%EF%BC%A6%EF%BC%B2%EF%BC%B3%E3%80%95%EF%BC%88%E9%80%A3%E7%B5%90%EF%BC%89.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
- 花王. 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月5日). https://www.kao.com/content/dam/sites/kao/www-kao-com/jp/ja/corporate/investor-relations/pdf/kao-results-fy2025-jp.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。