横浜フィナンシャルグループの強みとは:預金20兆8,772億円・貸出金17兆6,674億円の地方銀行グループ。2026年3月期は資金運用収益と法人向けの手数料が伸び、経常利益1,550億円(+26.2%)。2027年3月期は1,915億円の予想
横浜フィナンシャルグループを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日、東証の適時開示)で分析しました。経常収益4,907億円(+22.9%、貸出金利息・有価証券利息配当金などの資金運用収益と、法人役務を中心とした役務取引等収益が増加)、経常利益1,550億円(+26.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,065億円(+28.6%、L&Fアセットファイナンスの子会社化も寄与)、ROE7.9%、自己資本比率5.4%。総資産25兆6,704億円、預金20兆8,772億円(+4,642億円)、貸出金17兆6,674億円(+9,217億円)、有価証券3兆776億円。債券の入れ替えや投資信託の損切りで経常費用も増加。年38円の配当(配当性向40.4%)、2027年3月期は経常利益1,915億円・当期純利益1,290億円・年47円の予想。ふくおかFG・しずおかFGとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男地方銀行のグループって、どこも金利上昇で利益が伸びているの?

メル美横浜フィナンシャルグループの決算短信だと、利息だけじゃなく、会社向けのサービスの手数料も伸びたんだって
企業分析の連載、253社目は横浜フィナンシャルグループです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のふくおかフィナンシャルグループの強みとは・しずおかフィナンシャルグループの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、横浜フィナンシャルグループ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
銀行を中心にした地方銀行の持株会社。2026年3月期にはL&Fアセットファイナンス(三井住友トラスト・ローン&ファイナンスから商号変更)の株式の85.0%を2025年4月1日に取得し、子会社にした
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 経常収益 | 4,907億円 | +22.9% |
| 経常利益 | 1,550億円 | +26.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,065億円 | +28.6% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 7.9% | 前期 6.4% |
| 総資産 | 25兆6,704億円 | +8,773億円 |
| 自己資本比率(貸借対照表) | 5.4% | 前期 5.1% |
| 配当 | 年38円(配当性向40.4%) | 前期 29円 |
- 経常収益は、ソリューションビジネスに力を入れた結果、貸出金利息や有価証券利息配当金などの資金運用収益と、法人役務を中心とした役務取引等収益が増えました
- 当期純利益には、L&Fアセットファイナンスの子会社化による収益の貢献もありました
2. 何で稼いでいるか
主な勘定の残高(2026年3月末)です。
| 項目 | 残高 | 前年度末から |
|---|---|---|
| 預金 | 20兆8,772億円 | +4,642億円 |
| 貸出金 | 17兆6,674億円 | +9,217億円 |
| 有価証券 | 3兆776億円 | +1,555億円 |
- 経常費用は、預金利息の増加による資金調達費用と、債券の入れ替えや投資信託の損切りなどのその他業務費用の増加で、593億円増えました
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 利息と手数料の両方の伸び
- 資金運用収益に加えて、法人向けの役務取引等収益(手数料など)も堅調でした
② 貸出の伸び
- 貸出金は1年で9,217億円増えました
③ 増配の予想
- 配当は年29円→38円、2027年3月期は年47円の予想です。配当性向は40.4%です
4. 弱み・リスク
① 預金金利の上昇
- 預金利息の増加で、資金調達費用が増えています(→日銀の政策金利と投資)
② 有価証券の入れ替えの費用
- 債券の入れ替えや投資信託の損切りで、その他業務費用が増えました
③ 自己資本比率
- 貸借対照表の自己資本比率は5.4%です
5. ライバルとの比較
地方銀行のグループと並べます。どれも2026年3月期です。規模が違うので、おおまかな比較です。
| 横浜FG | ふくおかFG | しずおかFG | |
|---|---|---|---|
| 経常収益 | 4,907億円(+22.9%) | 6,212億円(+36.3%) | 4,385億円(+28.5%) |
| 経常利益 | 1,550億円(+26.2%) | 1,206億円(+16.4%) | 1,303億円(+27.7%) |
| 当期純利益 | 1,065億円(+28.6%) | 854億円(+18.4%) | 905億円(+21.2%) |
| ROE | 7.9% | 8.5% | 7.5% |
| 2027年3月期の当期純利益の予想 | 1,290億円 | 1,000億円 | 1,050億円 |
- 3社とも増益でした(→ふくおかフィナンシャルグループの強みとは、しずおかフィナンシャルグループの強みとは)。地方銀行は千葉銀行の強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
横浜FGの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 預金・貸出金の残高 | 20兆8,772億円・17兆6,674億円 | 決算短信(財政状態の概況) |
| 経常利益 | 1,550億円 | 決算短信のサマリー |
| 有価証券の残高 | 3兆776億円 | 決算短信(財政状態の概況) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 経常利益1,915億円、当期純利益1,290億円 | 決算短信(今後の見通し) |
| 配当 | 年38円、2027年3月期予想47円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男利息だけじゃなく手数料でも稼いでいるんだね。2027年の予想が実現するかを見ておこう
まとめ
- 横浜FGは、預金20.9兆円・貸出金17.7兆円の地方銀行グループ
- 2026年3月期は経常利益1,550億円(+26.2%)、当期純利益1,065億円
- 資金運用収益と法人向けの手数料が伸びた
- 預金利息や債券の入れ替えなどで費用も増加
- 2027年3月期は当期純利益1,290億円・年47円の予想
参考文献
- 横浜フィナンシャルグループ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/71860/140120260511523056.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- ふくおかフィナンシャルグループ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日). https://www2.jpx.co.jp/disc/83540/140120260512526431.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- しずおかフィナンシャルグループ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/58310/140120260511521724.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。