千葉銀行の強みとは:千葉県を地盤とする地方銀行。貸出金14兆円・預金16兆円、金利上昇で貸出金利息が増え、2026年3月期は経常利益1,388億円(+29.1%)・当期純利益941億円(+26.6%)。2027年4月に千葉興業銀行と経営統合し「ちばフィナンシャルグループ」を設立予定
千葉銀行を、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日、東証の適時開示)で分析しました。経常収益4,450億円(+22.8%、貸出金利息など資金運用収益の増加)、経常利益1,388億円(+29.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益941億円(+26.6%)、ROE7.8%。預金16兆8,304億円(+5,785億円、個人預金が中心)、貸出金14兆823億円(+8,991億円、中小企業向けが中心)、有価証券3兆4,918億円。貸出金利息は1,937億円(前期1,504億円)、預金利息は522億円(前期322億円)。2026年3月に千葉興業銀行と経営統合契約を結び、2027年4月1日に共同株式移転で株式会社ちばフィナンシャルグループを設立予定(株主総会の承認と当局の認可が前提)。年52円の配当、2027年3月期は経常利益1,543億円・当期純利益1,070億円・年64円の予想、自己株式の取得も実施。りそなホールディングスとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美金利が上がると、銀行はもうかるの?

プレ男千葉銀行の決算短信を見ると、貸出金の利息が大きく増えて、経常利益が29%増えたんだって。でも預金に払う利息も増えているみたい
企業分析の連載、167社目は千葉銀行です。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のりそなホールディングスの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、千葉銀行株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の金融商品をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
千葉県に本店を置き、預金・貸出・為替などの金融サービスを提供する地方銀行(銀行グループ)
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 経常収益 | 4,450億円 | +22.8% |
| 経常利益 | 1,388億円 | +29.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 941億円 | +26.6% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 7.8% | 前期 6.3% |
| 純資産 | 1兆2,573億円 | +1,121億円 |
| 配当 | 年52円(配当性向38.8%) | 前期 40円 |
- 経常収益は、貸出金利息など資金運用収益の増加で増えました。経常費用も、資金調達費用(預金利息など)の増加で増えました
- 決算短信の「自己資本比率」(5.9%)は自己資本を総資産で割った数字で、決算短信は「自己資本比率告示に定める自己資本比率ではありません」としています
2. 何で稼いでいるか
銀行は、預金などで集めたお金を貸出や有価証券で運用し、その差で稼ぎます。決算短信の主な数字は次のとおりです。
| 項目 | 2026年3月期 | 前期 |
|---|---|---|
| 貸出金(期末) | 14兆823億円 | 13兆1,832億円 |
| 預金(期末) | 16兆8,304億円 | 16兆2,519億円 |
| 有価証券(期末) | 3兆4,918億円 | ー |
| 貸出金利息 | 1,937億円 | 1,504億円 |
| 預金利息 | 522億円 | 322億円 |
- 前期から、貸出金利息は433億円、預金利息は200億円増えました(計算値)
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 貸出と預金の増加
- 貸出金は、中小企業向けを中心に前期末から8,991億円増えました。預金は、給与振込や年金受取口座など家計のメインバンクとしての利用を目指し、個人預金を中心に5,785億円増えました
② 金利上昇の恩恵
- 貸出金利息の増加で、経常利益は+29.1%でした
③ 経営統合と株主還元
- 同じ千葉県を地盤とする千葉興業銀行と、2027年4月1日に共同株式移転で「株式会社ちばフィナンシャルグループ」を設立する予定です(株主総会の承認と関係当局の認可などが前提)。配当は40円→52円、2027年3月期は64円の予想で、自己株式の取得も実施しています
4. 弱み・リスク
① 預金金利の上昇
- 「金利のある世界」で、預金利息などの資金調達費用も増えています。会社は、金融分野の競争が一層激しくなると見ています
② 地域経済への依存
- 千葉県を地盤とする地方銀行なので、地域の経済や人口の動きに影響を受けます
③ 経営統合の実行
- 経営統合は、株主総会の承認や当局の認可などを前提としています
5. ライバルとの比較
銀行のりそなホールディングスと並べます。りそなは大手の銀行グループで、規模がかなり違うので、おおまかな比較です。どちらも日本基準・2026年3月期です。
| 千葉銀行 | りそなHD | |
|---|---|---|
| 経常収益 | 4,450億円(+22.8%) | 1兆3,572億円(+21.5%) |
| 経常利益 | 1,388億円(+29.1%) | 3,909億円(+33.8%) |
| 当期純利益 | 941億円(+26.6%) | 2,587億円(+21.3%) |
| ROE | 7.8% | 9.2% |
| 配当 | 年52円 | 年29円 |
- どちらも金利上昇で利益が大きく増えました(→りそなホールディングスの強みとは)。金利のしくみは日銀の政策金利と投資、メガバンクは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
千葉銀行の決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 貸出金・預金の残高 | 14兆823億円・16兆8,304億円 | 決算短信(財政状態) |
| 貸出金利息と預金利息 | 1,937億円・522億円 | 決算短信(損益計算書) |
| 経営統合の進み方 | 2027年4月1日に共同持株会社を設立予定 | 決算短信(注記) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 経常利益1,543億円、当期純利益1,070億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年52円、2027年3月期予想64円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

メル美貸出の利息と預金の利息の差が、銀行のもうけになるのね。経営統合がどう進むかも見ておきたいな
ほかの地方銀行のグループはしずおかフィナンシャルグループの強みとは・ふくおかフィナンシャルグループの強みとは・横浜フィナンシャルグループの強みとはも参考にしてください。
まとめ
- 千葉銀行は、千葉県を地盤とする地方銀行
- 2026年3月期は経常利益1,388億円(+29.1%)、当期純利益941億円(+26.6%)
- 貸出金利息の増加が主因、預金利息も増加
- 2027年4月に千葉興業銀行と経営統合し、ちばフィナンシャルグループを設立予定
- 2027年3月期は当期純利益1,070億円・年64円の予想
参考文献
- 千葉銀行. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日). https://www2.jpx.co.jp/disc/83310/140120260514532464.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- りそなホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日). https://www.resona-gr.co.jp/holdings/investors/ir/kessan/pdf/20260512_1a.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。