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プレ男来月ハワイに行くんだ!でも前に行ったとき、着いた日の夜は全然眠れなくて、昼間はずっとぼーっとしてたんだよね。

メル美私はヨーロッパのときのほうが楽だった気がする。行き先で時差ぼけのつらさって変わるのかな?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は時差ぼけの話です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」の「概日リズム睡眠・覚醒障害」(三島和夫氏、2025年7月15日更新)と用語解説「時差症候群」、英国の国民保健サービス(NHS)の「Jet lag」をもとにまとめました。
時差ぼけは、体内時計と現地の昼夜のずれ
- 時差ぼけ(時差症候群・時差障害)は、4〜5時間以上の時差がある地域へジェット機ですばやく移動したときに起こります
- 出発地の時刻に合っていた体内時計が、到着地の昼と夜と大きくずれてしまうためです
- 私たちの体内時計の周期は、平均すると24時間10分前後で、毎日光で時刻合わせをしています(e-ヘルスネット)
体内時計と光の関係は、朝どうしても起きられないのは、体内時計のせい?の記事でもくわしく紹介しています。
どんな症状が出る?
e-ヘルスネットとNHSでは、次のような症状が挙げられています。
- 夜に寝つけない、寝ついても何回も目が覚める、朝起きられない
- 昼間の強い眠気、だるさ・疲れ
- 集中力や記憶力の低下、作業の能率が落ちる
- 食欲の低下、胃腸の不調(胃もたれ、吐き気、便秘など)、頭が重い感じ
NHSによると、ふつうは体が新しい時間帯に慣れるにつれて、数日でよくなります。また、e-ヘルスネットによると、海外での滞在が長いと、帰国したあとにも同じような症状が出ることがあります。
東向きのフライトのほうがつらい

メル美やっぱり、方向で違うんだ!
- e-ヘルスネットによると、体内時計は早めるより、遅らせるほうが合わせやすいため、西向きのフライトより東向きのフライトで症状が強いのが一般的です
- 西向きは「遅寝・遅起き」に合わせればよく、東向きは「早寝・早起き」に合わせる必要があるためです
日本から見ると、ハワイやアメリカ本土へは東向き、ヨーロッパへは西向きのフライトです。

プレ男ハワイは東向きだから、つらかったのか…。
出発前と機内でできること
NHSでは、時差ぼけは防ぐことはできないものの、影響を小さくする方法として次のことを挙げています。
出発前
- 出発前にしっかり休んでおく
- 寝る時刻と起きる時刻を、行き先の時間帯に近づけて、ふだんより早め(または遅め)にしてみる
機内で
- 水をしっかり飲む
- ストレッチをしたり、通路を歩いたりして体を動かす
- 行き先が夜の時間なら、眠るようにする。アイマスクや耳栓が役に立つなら使う
- カフェインやお酒をとりすぎない(時差ぼけを悪くすることがあるため)
お酒と眠りの関係は寝酒は「眠れるお酒」ではなかった、カフェインの量の目安はカフェインはどこまでOK?の記事もどうぞ。
着いたら、現地の時刻に合わせて光を浴びる
到着後(NHS)
- できるだけ早く、寝る・起きる時刻を現地の時間帯に合わせる
- 朝寝坊しないように目覚ましをかける
- 昼間は外に出る。自然の光が体内時計を合わせるのを助けます
- 昼間に寝ない。眠るのは夜だけにする
e-ヘルスネットの用語解説でも、光を浴びることや人と積極的に関わることで、到着地の昼夜に体内時計を合わせるよう努めることが対策として挙げられています。

時差ぼけは、体内時計と現地の昼夜がずれて起こります。着いたらできるだけ早く現地の時刻に合わせて寝起きし、昼間は外の光を浴びましょう。ふつうは数日でよくなります。
2〜3日の短い旅なら、日本時間のままでも
- NHSでは、旅行が2〜3日と短い場合は、食事や睡眠の時刻を現地に合わせない方法もあるとしています
- 帰ってきたときに、また時刻を合わせ直さなくてすむためです

メル美週末だけの短い旅なら、無理に合わせなくてもいいんだね。
薬やサプリについて
- NHSによると、時差ぼけにはふつう薬は必要ありません
- 睡眠薬は、眠れない症状が強いときに役立つことがありますが、くせになることがあるため、短い期間だけにとどめるとされています
- 体内でつくられるホルモンであるメラトニンの錠剤は、効果を示す十分な根拠がないとして、NHSでは時差ぼけにすすめられていません
症状が強いときや、仕事で時差のある移動をくり返すときは、医療機関に相談しましょう。e-ヘルスネットでは、体内時計のずれによる睡眠の病気の治療には専門的な知識が必要なため、睡眠障害の専門医に相談するよう案内しています。
「寝だめ」は、毎週の時差ぼけ
- 睡眠ガイド2023によると、休日の寝だめで起きる時刻が大きく遅れると、体内時計が混乱し、時差のある地域へ旅行したのと同じような時差ぼけ(社会的時差ボケ)が起こり、健康を損なう危険があるとされています
夜勤や交替制勤務で体内時計がずれる場合は、夜勤・交替制勤務と眠りの記事にまとめています。
まとめ
- 時差ぼけは、4〜5時間以上の時差の移動で、体内時計と現地の昼夜がずれて起こる
- 寝つけない、昼間の眠気、だるさ、食欲低下、胃腸の不調など。ふつうは数日でよくなる
- 東向きのフライトのほうが症状が強いのが一般的
- 機内では水分と体を動かすこと、カフェイン・お酒をとりすぎない
- 着いたら現地の時刻に合わせ、昼は外の光を浴び、昼寝をしない
- 2〜3日の短い旅なら、日本時間のままにする方法も
参考文献
- 三島和夫. 概日リズム睡眠・覚醒障害. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2025年7月15日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-006.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット. 時差症候群(用語解説). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/heart/yk-018.html (閲覧日:2026年10月22日)
- NHS. Jet lag(Page last reviewed: 31 May 2023). https://www.nhs.uk/conditions/jet-lag/ (閲覧日:2026年10月22日)
- 厚生労働省. 健康づくりのための睡眠ガイド2023(令和6年9月18日一部修正). https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。