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プレ男寝る前にハイボールを1杯飲むと、すぐ眠れるんだよね。寝酒って、むしろ体にいいんじゃない?

メル美私も飲んだ日はすぐ寝られるけど、夜中の3時ごろに目が覚めちゃうことが多いんだよね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は「寝酒(ねざけ)」の話です。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(以下、睡眠ガイド)と、厚生労働省の「e-ヘルスネット」をもとにまとめました。
睡眠ガイドの答えは「晩酌は控えめにし、寝酒はしない」
睡眠ガイドでは、お酒について「晩酌は控えめにし、寝酒はしない」としています。
- 寝つきをよくするために飲むお酒(いわゆる寝酒)もふくめて、大量のお酒(深酒)や、毎日の飲酒はすすめられない
- 習慣的な寝酒は、睡眠の質が悪いこととも関連している
- 寝酒のもとになっている不眠の症状がある場合は、医師に相談することがすすめられています
厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」(2024年2月)でも、不眠を解消するための飲酒は「避けるべき飲酒」のひとつに挙げられています。飲酒で眠りが浅くなり、睡眠のリズムが乱れることがあるためです。
寝つきはよくなっても、後半の眠りが悪くなる

メル美でも、すぐ眠れるのは本当だよね?それなのに、どうしてダメなの?
睡眠ガイドでは、アルコールの睡眠への影響を次のように説明しています。
- アルコールは一時的には寝つきをよくし、眠りの前半では深い睡眠を増やします
- しかし、眠りの後半の質は大きく悪くなり、飲む量が増えるほど夜中に目が覚める回数が増えることが報告されています
- アルコールは体の中でアセトアルデヒドに変わります。アセトアルデヒドは二日酔いの原因物質で、交感神経を強く刺激し、眠りをじゃまする興奮性の物質(カテコールアミン)を血液中に増やします
- アルコールは閉塞性睡眠時無呼吸(いびきと呼吸の停止)をはじめ、さまざまな睡眠の病気を悪くします
- 多量のアルコール(体重1kgあたり0.75g以上)は、夢を見るときの眠りであるレム睡眠を大きく減らすことも報告されています。体重60kgなら45g、ビール(5%)500mLが純アルコール20gなので、ロング缶2本と少しにあたります
e-ヘルスネットの「快眠と生活習慣」(2025年6月1日更新)でも、睡眠薬の代わりに飲まれることの多いアルコールは「決して勧められません」とし、深いノンレム睡眠を減らす、夜中に目が覚めることを増やすなど、睡眠の質を下げると書かれています。

プレ男すぐ眠れるのは最初だけで、明け方の眠りがボロボロになってたのか…。
いびきや、寝ているときに息が止まると言われたことがある人は、睡眠時無呼吸症候群の記事も読んでみてください。
続けると「飲まないと眠れない」に
- 睡眠ガイドでは、アルコールは続けて飲むと依存や耐性ができ、お酒をやめたときの離脱の作用で、飲まないとよく眠れない状態になる可能性があるとしています
- 「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」でも、不安を解消するための飲酒を続けると、依存症になる可能性を高めることがあると書かれています
日本人がどのくらい飲んでいるかは日本人のお酒とたばこのいま(2023年)、飲みすぎと体の関係はお酒と心臓・脳の記事もどうぞ。
お酒が抜けるまでの時間は?

メル美じゃあ、夕ごはんのときに少し飲むくらいなら大丈夫?
- 睡眠ガイドでは、少量の飲酒なら、眠る前にアルコールやアセトアルデヒドの多くは分解されるとしています。しかし、多量の飲酒では、高い割合で睡眠に悪い影響が出ます
- e-ヘルスネットの「アルコールの吸収と分解」(2022年1月20日更新)によると、1時間で分解できるアルコールの量は、一般的に「体重×0.1g程度」とされています
- たとえば体重60kgなら1時間に約6g。ビール500mL(純アルコール20g)なら、計算上は3時間以上かかります
- ただし、分解の速さは体質や飲酒の習慣で大きく変わり、これより遅い人も多いとされています
- アルコールを分解する力には男女差・個人差があり、年をとると分解する力は下がるので、飲む量に注意が必要です
純アルコール量は、「お酒の量(mL)×度数(%)÷100×0.8」で計算できます(健康に配慮した飲酒に関するガイドライン)。
顔が赤くなる人は、少しの量でも影響が強い
- お酒を飲むと顔が赤くなりやすい人は、アセトアルデヒドを分解する酵素(ALDH)の働きが弱い体質です
- 睡眠ガイドによると、日本人をふくむアジアの人は、この酵素の働きが弱い人が多いことが知られています
- この体質の人は、少しの量でも睡眠への影響を強く受けやすいので、さらに注意が必要です

アルコールは寝つきを一時的によくしても、眠りの後半の質を大きく悪くし、夜中に目が覚める回数を増やします。睡眠ガイドは「晩酌は控えめにし、寝酒はしない」としています。
寝酒をやめたいときは、週単位で少しずつ
睡眠ガイドのQ&Aでは、「お酒を飲んで眠っているが、やめると眠れない」という人に向けて、次のように答えています。
- 眠るためのお酒は、睡眠に強く悪い影響を与えます
- 毎日寝酒を続けている場合、急にやめると、離脱などで眠れなくなることがあります
- 週単位で少しずつ量を減らすか、医療機関で相談しながらお酒をやめるとよいでしょう

プレ男毎晩飲んでるから、いきなりゼロにするより、まずは1杯を半分にするところからかな。

メル美眠れないのが続くなら、お酒じゃなくて病院に相談なんだね。
眠れない夜が続くときの考え方は不眠症、睡眠の整え方の全体は睡眠の基本の記事にまとめています。
まとめ
- 睡眠ガイドは「晩酌は控えめにし、寝酒はしない」
- アルコールは寝つきを一時的によくするが、眠りの後半の質を大きく悪くし、夜中に目が覚める回数を増やす
- 続けると飲まないと眠れない状態に。不眠を解消するための飲酒は「避けるべき飲酒」
- 分解できるアルコールは1時間に体重×0.1g程度が目安だが、遅い人も多い
- 顔が赤くなる体質の人は、少しの量でも影響を受けやすい
- 毎日の寝酒は、週単位で少しずつ減らすか、医療機関で相談を
参考文献
- 厚生労働省. 健康づくりのための睡眠ガイド2023(令和6年9月18日一部修正). https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
- 厚生労働省. 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(2024年2月). https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001223643.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
- 三島和夫. 快眠と生活習慣. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2025年6月1日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-004.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット. アルコールの吸収と分解(2022年1月20日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/alcohol/a-02-002.html (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。