
メル美冬の雪の中で咲く桜があるんだって。小泉八雲の『怪談』の話。

プレ男冬に咲く桜?どうして?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、小泉八雲『怪談(Kwaidan)』(1904年)の「十六桜(JIU-ROKU-ZAKURA)」です。英語の原文をProject Gutenbergで読みました。本文中の「」の言葉は、英語の原文から Claude が訳したものです。
どんな話?
| 題名 | 十六桜(JIU-ROKU-ZAKURA) |
| 作者 | 小泉八雲(ラフカディオ・ハーン) |
| 収録 | 『怪談(Kwaidan)』1904年 |
| 舞台 | 伊予の国(注:いまの愛媛県)の和気郡(英語では Wakégōri) |
| ふしぎな桜 | 毎年、旧暦の1月16日に、その日だけ咲く。「大寒」のころ、雪の季節 |
雪の季節に咲く桜
- 話のはじめには、日本語の句が置かれています。「うそのような 十六桜 咲きにけり」
- ふつう桜は春を待ってから咲きます。でも十六桜は、自分のものではない命で咲くのです。「その木の中には、ある男の魂がいる」と八雲は書いています
桜を愛した老いた侍
- 男は伊予の侍で、桜はその家の庭にありました。もとは3月の終わりから4月のはじめ、ふつうの時期に咲く木でした
- 侍は子どものころ、その木の下で遊びました。両親も祖父母も先祖も、100年以上、春が来るたびに、花の枝に歌を書いた色紙の短冊をつるしてきました
- 侍は年をとり、子どもたちをみな見送りました。この世で愛するものは、その桜だけになりました
- ところがある年の夏、桜はかれて死んでしまいます

プレ男家族みんなを見送って、最後に残った桜まで…。
若い桜では、なぐさめにならない
- 親切な近所の人たちは、若く美しい桜を見つけてきて、庭に植えてくれました
- 侍はお礼を言い、よろこんだふりをしました。でも心は痛みでいっぱいでした。あの古い木をあまりに愛していたので、何をもってしてもなぐさめにはならなかったのです
「私が身代わりになります」
- やがて侍は、かれていく木を救う方法を思い出します。その日は、1月16日でした
- 侍は庭に出て、かれた木の前でおじぎをし、語りかけます。「どうか、もう一度咲いてください。私があなたのかわりに死にますから」
- 八雲の説明によると、神々のはからいで、自分の命をほかの人や生きもの、木にまでゆずることができると信じられていて、それを「身代わりに立つ」と言うのだそうです
- 侍は木の下に白い布をしき、侍の作法で自分の命を絶ちました。すると侍の魂は木に入り、木はその時に花を咲かせました
- そしていまも毎年、1月16日、雪の季節に咲くのです

メル美こわい話じゃなくて、桜と人のきずなの話なんだね。

小泉八雲の「十六桜」では、かれた桜を愛した老いた侍が身代わりとなり、その魂が木に入って、毎年旧暦1月16日の雪の季節に花を咲かせます。
まとめ
- 「十六桜」は、小泉八雲『怪談』(1904年)の短い話。舞台は伊予の国(いまの愛媛県)
- 桜は毎年旧暦1月16日、雪の季節に、その日だけ咲く
- その木には、桜を愛した老いた侍の魂が宿っている
- 侍は、かれた桜に「私が身代わりになります」と語りかけ、自分の命を木にゆずった
- 同じ伊予の国の桜の話は乳母桜、『怪談』のほかの話はお貞のはなし、おしどり、食人鬼、小泉八雲の『怪談』もどうぞ
参考文献
- Lafcadio Hearn. Kwaidan: Stories and Studies of Strange Things(1904年). “Jiu-roku-zakura”. Project Gutenberg. https://www.gutenberg.org/ebooks/1210 (閲覧日:2026年10月5日)
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