
プレ男ラブホテルとふつうのホテルって、法律ではちがうの?入口に「18歳未満お断り」って書いてあるのを見たことがあるんだけど。

メル美風営法では、ラブホテルは性風俗のお店と同じグループに入っているんだって。条文で確かめてみよう。
今回は、ラブホテルと風営法です。風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)と同法施行令の条文(e-Gov法令検索)、警察庁の「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準」(2026年7月1日付け)の原文で確かめました。
この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。
風営法の分類では「店舗型性風俗特殊営業」の4号
風営法2条6項は「店舗型性風俗特殊営業」として6つを挙げています。その4号が、いわゆるラブホテルです。
- 「専ら異性を同伴する客の宿泊(休憩を含む。)の用に供する政令で定める施設(政令で定める構造又は設備を有する個室を設けるものに限る。)を設け、当該施設を当該宿泊に利用させる営業」
- 警察庁の解釈運用基準は、この施設の要件を、①専ら異性を同伴する客の宿泊(休憩を含む)に使う施設であること、②施行令3条1項に定める施設であること、③施行令3条2項または3項に定める構造または設備のある個室を設けること、の3つに整理しています
- 基準は「一般の旅館・ホテルが対象となることはない」とし、②と③は、一般の旅館・ホテルが対象にならないことを明確にするために定めたものだ、と説明しています。③はすべての個室がその構造・設備をもつ必要はない、とも書かれています
どんな施設が当たる?(施行令3条1項)
| 区分 | 内容(要約) |
|---|---|
| 1号 | レンタルルームその他、個室を設けて、専ら異性を同伴する客の休憩に使わせる施設 |
| 2号イ | ホテルなどで、食堂やロビーの床面積が、収容人員に応じた基準(30人以下なら30㎡、31〜50人なら40㎡、51人以上なら50㎡)に満たないもの |
| 2号ロ | 外周や外から見えるところに、休憩の料金の表示など、休憩に使えることの表示があるもの |
| 2号ハ | 出入口やその近くに、出入りする人を外から見えにくくする目隠しなどがあるもの |
| 2号ニ | フロントなどにカーテンなど見通しをさえぎる物があり、客との面接をさまたげるおそれがある状態として国家公安委員会規則で定める状態のもの |
| 2号ホ | 客が従業者と顔を合わせずに、機械などを操作して部屋の鍵を受け取れるなど、顔を合わせずに部屋に入れるもの |

プレ男「休憩○時間」の料金表示や、パネルで部屋を選ぶしくみって、法律の条件そのものなんだ。
個室の「構造」と「設備」(施行令3条2項・3項)
- 構造:客の車の車庫が、その客の泊まる個室に接続している、または近くにあって個室の出入口が車庫に面している、など(いわゆるモーテルの形)。ただし、客との面接に適したフロントで、ふだんから宿泊者名簿の記載・料金の受け渡し・鍵の授受をしている施設は除かれます
- 設備:動力で振動・回転するベッド、横になった人の姿を映すための1㎡以上の鏡、施行令4条の物品を売る自動販売機、従業者と顔を合わせずに料金を払える機械など
お店のルール:届出と、18歳未満の立入禁止
| ルール | 条文 | 違反したとき |
|---|---|---|
| 営業所ごとに、公安委員会に届出 | 風営法27条1項 | 届出をしない・虚偽の届出は50万円以下の罰金(55条1号) |
| 学校・図書館などの周りなど、営業禁止区域がある | 28条1項・2項 | ― |
| 18歳未満を客として立ち入らせない | 28条12項4号 | 1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方(51条1項5号) |
| 20歳未満に酒類・たばこを出さない | 28条12項5号 | 同上 |
| 18歳未満の者を客に接する業務に従事させない | 28条12項3号 | 同上 |
| 入口に「18歳未満の者が立ち入ってはならない」旨を表示 | 28条10項 | ― |
- 都道府県は条例で、店舗型性風俗特殊営業の深夜の営業時間を制限できますが、この規定(28条4項)からは2条6項4号の営業が除かれています
- 受付で客を案内したり料金を受けとったりする仕事は、警察庁の解釈運用基準で「客に接する業務」の例に挙げられています。18歳未満はこの仕事に就けません

メル美18歳未満を入れたら、罰せられるのはお店。でも、18歳未満の相手と関係をもつこと自体が、別の法律で問題になることもあるよね。
- 18歳未満との性的な関係は、刑法の不同意性交等罪(16歳未満)や、都道府県の青少年健全育成条例(淫行条例)の対象になりえます
ふつうのホテル・旅館とのちがい
- 一般の旅館・ホテルは旅館業法の施設で、旅館業法5条は宿泊を拒める場合を限っています。くわしくはホテルや旅館は宿泊を断れる?で
- 性風俗のお店全体のルール(ソープランド、ファッションヘルス、デリバリーヘルスなど)は、風営法と売春防止法の記事にまとめています

ラブホテルは風営法の店舗型性風俗特殊営業で、18歳未満を客として立ち入らせることは禁止されています。入口にもその表示が義務づけられています。
まとめ
- 「ラブホテル」は法律用語ではなく、風営法では店舗型性風俗特殊営業の4号(専ら異性を同伴する客の宿泊・休憩)
- どんな施設が当たるかは施行令3条:休憩料金の表示、目隠し、顔を合わせない鍵の受け渡し、車庫直結の個室、回転ベッドなど。一般の旅館・ホテルは対象外(警察庁の解釈運用基準)
- 営業には公安委員会への届出。18歳未満の客の立入、20歳未満への酒・たばこは禁止で、違反は1年以下の拘禁刑など
- 入口に18歳未満立入禁止の表示が義務。4号営業は条例による深夜営業時間の制限の対象外
- お酒とたばこの年齢は20歳未満の飲酒・喫煙の法律もどうぞ
参考文献
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第6項、第27条、第28条、第51条、第55条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000122 (閲覧日:2026年10月22日)
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令(昭和59年政令第319号)第3条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/359CO0000000319 (閲覧日:2026年10月22日)
- 警察庁生活安全局. 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準(令和8年7月1日付け警察庁丙保発第3号、丙人少発第22号 別添). https://www.npa.go.jp/laws/notification/seian/hoan/hoantsutatu2/R080701kaisiyaku.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。