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ホルモン補充療法(HRT)以外の更年期の治療

話をよく聴いてもらうこと、生活習慣の見直し、認知行動療法、気分の症状が重いときの抗うつ薬、ホットフラッシュには大豆イソフラボンも。HRTができない人にも選択肢がある

2026年10月12日

更年期の治療は、ホルモン補充療法(HRT)だけではありません。日本産婦人科医会の研修ノート(医師向け)によると、更年期障害は、女性ホルモンのゆらぎなどの体の要因に、こころや社会の要因が重なって起こるため、話をよく聴くこと、生活習慣の見直し、カウンセリングや認知行動療法などの心理療法が大切です。ほてり・のぼせ(ホットフラッシュ)も、認知行動療法でよくなることが比較試験で示されています。うつ・不安・不眠が重いときは抗うつ薬なども考え、大豆イソフラボンはホットフラッシュの回数を減らすことが、研究のまとめ(メタ解析)で示されています。

目次
  1. 更年期障害は、体とこころと環境の重なり
  2. 1. 話をよく聴いてもらう
  3. 2. 生活習慣の見直し
  4. 3. 心理療法(認知行動療法など)
  5. 4. 気分の症状が重いときの薬
  6. 5. サプリメント
  7. まとめ

メル美母が更年期のほてりと気分の落ちこみでつらそうなんだけど、「ホルモンの薬は使いたくない」って言ってるの。ほかに方法はあるのかな。

プレ男ホルモン以外にも、治療の選択肢があるといいよね。

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、ホルモン補充療法(HRT)以外の更年期の治療の話です。日本産婦人科医会の研修ノート「No114 中高年女性のケア・アップデート」(医師向け)の「更年期障害に対するそのほかの治療法」(産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023にもとづく解説)をもとにまとめました。更年期全般については女性の更年期を見てください。

更年期障害は、体とこころと環境の重なり

研修ノートによると、更年期障害は、女性ホルモン(エストロゲン)のゆらぎなどの体の要因に、こころの要因や社会的な要因が重なって起こる、心身医学的な病気です。

1. 話をよく聴いてもらう

研修ノートによると、訴えを受けとめ、共感しながらよく聴くことが大切だとしています。

2. 生活習慣の見直し

研修ノートによると、

3. 心理療法(認知行動療法など)

研修ノートによると、カウンセリングや認知行動療法などの心理療法を、できる範囲で試みるべきとしています。ほてり・のぼせ・寝汗(血管運動神経症状)も、認知行動療法でよくなることが比較試験で示されています。

更年期の治療は、ホルモン補充療法だけではありません。生活習慣の見直しや認知行動療法などの心理療法、症状に合わせた薬もあります。HRTを使いたくない、使えないときも、主治医に相談してください。

4. 気分の症状が重いときの薬

研修ノートによると、

(更新)SSRIの1つ、パロキセチン錠の添付文書(2026年2月改訂)の効能・効果は、うつ病・うつ状態、パニック障害、強迫性障害、社会不安障害、外傷後ストレス障害で、更年期のほてり(血管運動神経症状)はふくまれていません。ほてりの治療に使う場合は、効能・効果にない使い方(適応外使用)にあたると考えられます。ほかのSSRI・SNRIや保険の扱いは確認していません。

5. サプリメント

研修ノートによると、植物のエストロゲンとして知られる大豆イソフラボンは、研究のまとめ(メタ解析)で、ホットフラッシュの回数を減らすことが示されています。そのほかの成分でも、症状が改善したという報告があるとしています。

プレ男認知行動療法でほてりもよくなることがあるなんて、知らなかったな。

HRTについてはホルモン補充療法(HRT)のよくある疑問、関節の痛みについては更年期の関節の痛みを見てください。

(更新)食品安全委員会の「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」では、大豆イソフラボンの安全な1日摂取目安量の上限値を70〜75mg/日、特定保健用食品として日常の食事に上乗せしてとる量の上限値を30mg/日(いずれも大豆イソフラボンアグリコン換算)としています。これは日常の食事で大豆食品をとっていることを前提にした考え方です。また、妊婦、胎児、乳幼児、小児については、日常の食生活に上乗せしてとることはすすめられないとしています。サプリメント(特定保健用食品以外)の個別の製品の安全性は確認していません。

家族にできること

閉経そのものについては、閉経(WHO)を見てください。

まとめ


参考文献

  1. 公益社団法人日本産婦人科医会. 研修ノート No114 中高年女性のケア・アップデート「(4)更年期障害に対するそのほかの治療法」. https://www.jaog.or.jp/notes/note21844/ (閲覧日:2026年10月12日)
  2. パロキセチン錠 添付文書(2026年2月改訂 第2版). KEGG MEDICUS. https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00071005 (閲覧日:2026年10月12日)
  3. 食品安全委員会. 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A. https://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。