
プレ男ギリシャ神話の太陽の神って、アポロンじゃないの?

メル美『ホメロス風讃歌』には、太陽そのものの神ヘリオスと、月の女神セレネへの歌があるんだって。
こんにちは、Dr. Taro です。 神話の解説、今回はギリシャ神話の太陽神ヘリオスと月の女神セレネです。ヘシオドス『神統記』371〜374行と、『ホメロス風讃歌』第31歌「ヘリオスへ」・第32歌「セレネへ」・第2歌「デメテルへ」(H.G.エヴリン=ホワイト英訳、1914年、プロジェクト・グーテンベルク)を読みました。ギリシャ神話の全体はギリシャ神話の入門へ。
プロフィール
| ヘリオス | セレネ | |
|---|---|---|
| 何の神か | 太陽 | 月 |
| 親 | ヒュペリオンとテイア(『神統記』)/ヒュペリオンとエウリュパエッサ(讃歌第31歌) | 同じ |
| きょうだい | 月のセレネ、暁のエオス | 太陽のヘリオス、暁のエオス |
| 乗りもの | 金のくびきの馬車。牡馬がひく | 長いたてがみの馬 |
| すがた | 金のかぶと、かがやく髪、風にひるがえる衣 | 不死の頭から光、金の冠 |
1. 太陽と月と暁のきょうだい
- 『神統記』です。「テイアはヒュペリオンと愛でむすばれ、大いなるヘリオス(太陽)と、澄んだセレネ(月)と、エオス(暁)を生んだ。エオスは、地上のすべてのものと、広い天に住む不死の神々を照らす」
- 讃歌第31歌では、母の名が「エウリュパエッサ」になっています。「ヒュペリオンは、自分の姉妹である名高いエウリュパエッサをめとり、彼女は美しい子どもたち、バラ色の腕のエオス、豊かな髪のセレネ、そして、不死の神々のような、つかれを知らないヘリオスを生んだ」
2. 金のかぶとの太陽神
讃歌第31歌は、ヘリオスの姿をこううたいます。
- 「馬車に乗ると、彼は人間と不死の神々を照らし、金のかぶとから、鋭い目で見つめる」
- 「明るい光線がまばゆくかがやき、こめかみからなびくかがやく髪が、遠くから見える顔を美しくつつむ。目のこまかい豪華な衣が体の上でかがやき、風にはためく。牡馬たちが彼を運ぶ」
- 「金のくびきの馬車と馬をとめると、天のいちばん高いところで休み、それから、ふしぎにも、天をくだってオケアノスへと走らせていく」

メル美お昼に、天のいちばん高いところでひと休みするんだ! 太陽が真上にあるときだね。
3. 月の半ばにかがやく女神
讃歌第32歌は、セレネをこううたいます。
- 「その不死の頭から、天にかがやきが見え、大地をつつみこむ。そのかがやく光から、大きな美しさが生まれる」
- 「明かりのなかった空気が、彼女の金の冠の光でかがやく。かがやくセレネが、オケアノスの水で美しい体を洗い、遠くまでかがやく馬をつなぎ、長いたてがみの馬を全速力で走らせるとき、その光は澄みわたる。それは、月の半ばの夕べ」
- 「そのとき、彼女の大きな円は満ち、その光はいちばん明るくかがやく。だから彼女は、人間にとって、たしかなしるしなのだ」

プレ男満月は、セレネが馬を全速力で走らせている夜なんだ。月が「しるし」なのは、こよみのことかな?
4. ペルセポネの声を聞いた太陽
- 『ホメロス風讃歌』第2歌「デメテルへ」では、ハデスがペルセポネを金の車でつれさるとき、ペルセポネは父ゼウスに助けを求めてさけびました
- 「けれども、不死の神々も、死すべき人間も、だれもその声を聞かなかった。……ただ、心のやさしいヘカテが洞窟の中から、そして、ヒュペリオンのかがやく子、主ヘリオスが、その声を聞いた」
- その後のデメテルの旅は、デメテルの記事へ

『ホメロス風讃歌』第31歌では、ヘリオスは金のくびきの馬車を天のいちばん高いところでとめて休み、それから天をくだってオケアノスへ走らせていく、とうたわれています。
まとめ
- ヘリオス(太陽)とセレネ(月)とエオス(暁)は、ヒュペリオンの子のきょうだい
- ヘリオスは金のかぶとから鋭く見おろし、馬車で天の頂へのぼって休み、オケアノスへおりていく
- セレネはオケアノスで体を洗い、長いたてがみの馬を走らせ、月の半ばにいちばん明るくかがやく
- ヘリオスは、つれさられるペルセポネの声を聞いた神でもあった
- ヒュペリオンの母のガイア(大地)、太陽の馬車をめぐるパエトン、暁の女神エオスが出てくるエオスとティトノス、むすめをさがしたデメテルもどうぞ
参考文献
- Hesiod. Theogony, ll. 371–374; Homeric Hymns II (To Demeter) ll. 19–32, XXXI (To Helios), XXXII (To Selene)(英訳:H. G. Evelyn-White、1914年). In: Hesiod, the Homeric Hymns, and Homerica. Project Gutenberg. https://www.gutenberg.org/ebooks/348 (閲覧日:2026年10月12日)
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