
プレ男スサノオって、ヤマタノオロチを倒した強い神さまでしょ?かっこいい!

メル美でも、最初はかなりの暴れん坊だったって聞いたよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 神話のキャラクターを1体ずつ紹介するシリーズ、今回は日本神話のスサノオ(スサノヲの命)です。青空文庫の『古事記』(武田祐吉による現代語訳)から読んでみました。
プロフィール
| 名前 | スサノヲの命(タケハヤスサノヲの命)。一般には「スサノオ」 |
| 生まれ | 父イザナギが、黄泉の国から帰って体を清めたとき、鼻を洗って生まれた |
| きょうだい | 姉アマテラス(左目から)、ツクヨミ(右目から)。3人あわせて「三人の貴い御子」 |
| 担当 | 父から「海を治めなさい」と言われた |
| キャラ | 泣き虫で暴れん坊 → ヤマタノオロチを倒すヒーロー。訳者の解説では「暴風の神であり、出雲系の英雄」 |
1. ひげが胸までのびても、泣きわめく
- アマテラスは天、ツクヨミは夜、スサノオは海を治めるように言われましたが、スサノオだけは国を治めず、長いひげが胸にたれる年ごろになっても、泣きわめいていました
- その泣き方は、青い山が枯れ山になるまで泣きからし、海や川は泣いてほしてしまうほど。あらゆる災いが起こりました
- 父がわけを聞くと、「母上のいる黄泉の国に行きたいので泣いている」。父は怒って、スサノオを追いはらってしまいます

メル美お母さんに会いたくて泣いてたんだ…。でも、泣いて山を枯らすって、スケールが大きすぎる!
2. 姉アマテラスとの対決と、天の岩戸
- スサノオがあいさつに天に上ると、山や川がすべて鳴りさわぎ、国土がゆれました。アマテラスは「わたしの国をうばいに来たのでは」と、髪をゆいなおし、千本の矢を背負って身構えます
- 心が清いかを確かめる「誓約(うけい)」のあと、スサノオは「わたしの勝ちだ」と、勢いにまかせて乱暴をはたらきます。アマテラスの田のあぜをこわし、溝をうめ、食事をする御殿を汚しました
- アマテラスははじめ、かばっていましたが、乱暴はやまず、ついに天の岩戸にこもってしまいます(世界がまっ暗に)
- 神々の知恵でアマテラスが出てきたあと、神々は相談して、スサノオにたくさんの品物で罪をつぐなわせ、ひげと手足の爪を切って、天から追放しました
3. 出雲でヤマタノオロチ退治
- 出雲の国の肥の河の上流に降りたスサノオは、泣いている老夫婦と娘に出会います。8人いた娘を、毎年ヤマタノオロチ(八俣の大蛇)が食べに来て、最後の1人クシナダ姫の番だというのです
- ヤマタノオロチの姿は——目はホオズキのように真っ赤、体が1つに頭が8つ、尾が8つ。体には苔やヒノキ・スギが生え、長さは谷8つ・峰8つにわたり、腹はいつも血がたれてただれている
- スサノオは「天照らす大神の弟だ」と名のり、娘をくしの形に変えて自分の髪にさし、作戦を立てます
- とても濃い酒をつくる
- 垣根に8つの入口をつくり、入口ごとに酒をなみなみ入れた酒ぶねを置く
- やって来たオロチは、8つの頭をそれぞれ酒ぶねに入れて飲み、酔って寝てしまいました。スサノオは剣でオロチを斬りちらし、肥の河は血になって流れたといいます
- 中の尾を斬ったとき、剣の刃が少し欠けました。あやしんで尾を割いてみると、中から鋭い大刀が。スサノオはこれを姉アマテラスに献上しました。これが「草薙の剣」です

プレ男力ずくじゃなくて、お酒で酔わせる作戦勝ちだったんだ!

月岡芳年『日本略史 素戔嗚尊』(1887年・明治20年、3枚続きの錦絵)。出雲の簸川(ひのかわ)の上流で、ヤマタノオロチを退治する場面。パブリックドメイン(ウィキメディア・コモンズ)
4. 「八雲立つ」——日本最初の和歌?
- オロチを倒したスサノオは、出雲の須賀(スガ)に来て「ここに来て心がすがすがしい」と言い、宮殿を建てました。それで今もそこをスガというそうです
- 宮殿をつくったとき雲が立ちのぼり、スサノオは歌をよみました。訳ではこうなっています
雲の叢り起つ出雲の國の宮殿。妻と住むために宮殿をつくるのだ。その宮殿よ。
- この歌は、原文では「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」として知られています

『古事記』のスサノオは、泣きわめいて山を枯らし、天で乱暴をして追放されたあと、出雲でヤマタノオロチを酒で酔わせて退治します。欠点も多い神さまだからこそ、人気があるのかもしれません。
まとめ
- スサノオは、父イザナギの鼻から生まれた、アマテラスの弟
- 泣きわめいて山を枯らし、天では乱暴して天の岩戸のきっかけに。ひげと爪を切られて追放
- 出雲でヤマタノオロチを濃い酒で酔わせて退治。尾から草薙の剣
- クシナダ姫と結ばれ、須賀に宮殿を建てて歌をよむ
- ほかの神話・妖怪は、座敷わらしの記事もどうぞ
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参考文献
- 稗田阿礼・太安万侶(武田祐吉訳). 古事記(現代語訳)(底本:古事記、角川文庫、1956年). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/001518/card51732.html (閲覧日:2026年10月1日)
- Wikimedia Commons. File:Susanoo-no-Mikoto-slays-Yamata-no-Orochi-in-Izumo-By-Tsukioka-Yoshitoshi.png(月岡芳年、1887年、パブリックドメイン). https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Susanoo-no-Mikoto-slays-Yamata-no-Orochi-in-Izumo-By-Tsukioka-Yoshitoshi.png (閲覧日:2026年10月2日)
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