
メル美卵巣がんって、症状が出にくいって聞いたの。どんなことに気をつければいいのかな。

プレ男「卵管がん」「腹膜がん」っていうのもあるの?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、卵巣がん・卵管がん・腹膜がんの話です。国立がん研究センターのがん情報サービス「卵巣がん・卵管がん・腹膜がん」(2026年3月17日更新)をもとにまとめました。がん情報サービスは、この日に「卵巣がん・卵管癌・腹膜癌治療ガイドライン 2025年版」などにもとづいて内容を更新し、タイトルを「卵巣がん・卵管がん」から「卵巣がん・卵管がん・腹膜がん」に変えました。
3つのがんをまとめて扱う
がん情報サービスによると、
- 卵巣がん・卵管がん・腹膜がんは、できる場所はちがっても、がん細胞の性質や治療法が共通していて、まとめて扱われることが多くなっています
- 卵巣がんは、もとになる組織によって「上皮性腫瘍」「胚細胞腫瘍」「性索間質性腫瘍」に分けられ、上皮性がいちばん多くなっています。上皮性のがんはさらに「漿液性がん」「明細胞がん」「類内膜がん」「粘液性がん」などに分けられます
- 卵管がんは、ほとんどが上皮性です
- 腹膜がんは、卵巣がん・卵管がんと同じような性質の「漿液性がん」が腹膜にあるのに、卵巣や卵管にはがんが見つからない場合に診断されます。腹膜は男女ともにありますが、腹膜がんはほぼ女性にしか起こりません
- 卵巣や卵管の腫瘍には、がん(悪性)のほかに、良性や、その中間の境界悪性のものもあります
症状
がん情報サービスによると、
- 初期の段階では、自覚症状はほとんどありません
- 服のウエストがきつくなる、下腹部にしこりがふれる、食欲がなくなるなどをきっかけに受診して、見つかることがあります
- がんが大きくなると、足のむくみや、膀胱や直腸がおされてトイレが近い・便秘などが起こることがあります。進んで腹水がたまると、おなかが前に大きく出てくることもあります
- 初期に症状が出にくいため、見つかったときには進んでいることが多いがんです。気になる症状があれば、早めに婦人科を受診しましょう

卵巣がん・卵管がん・腹膜がんは、初期には症状がほとんどありません。服のウエストがきつい、下腹部のしこり、食欲がないなどに気づいたら、早めに婦人科へ。
治療
がん情報サービスによると、
- 卵巣・卵管・腹膜はおなかの奥にあるため、ステージ(進行期)は手術のあとに決まります
- 疑われる場合は、まず手術でできるだけがんを取りのぞき、ステージやがんの種類などをみて次の治療を決めます。多くは手術のあとに薬物療法を行います
- がんが進んでいて取りきるのがむずかしいときは、手術の前に薬物療法でがんを小さくすることもあります
- 治療は妊娠や出産に影響します。将来子どもを望むときは、治療を始める前に、妊娠する力を残せるかを担当医に相談します(がん治療の前に知っておきたい「妊孕性温存」)
- たばこを吸っている人は、治療の前にできるだけ早くやめることがすすめられています
患者数
がん情報サービスによると、卵管がんと診断されるのは年に約200例で、腹膜がんはまれながんのため正確な統計はありません。卵巣がんは、2023年に1万2,926例が新たに診断されました(数字で見る女性のがん)。

プレ男症状が出にくいからこそ、いつもとちがうおなかの変化に気づいたら、早めに相談なんだね。
卵巣の腫瘍全体については卵巣の腫瘍は「気づきにくい」、遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)の人の検査はHBOCと卵巣がんの定期検査を見てください。
がん情報サービスの「予防・検診」のページによると、卵巣がんには、子宮頸がんのような国の指針で定められたがん検診はありません。だからこそ、気になる症状があれば早めに受診することが大切です。
まとめ
- 卵巣がん・卵管がん・腹膜がんは、性質も治療も共通するので、まとめて扱われる(2026年3月更新)
- 初期は症状がほとんどない。服のウエストがきつい、下腹部のしこり、食欲がない、がきっかけのことも
- 治療はまず手術、多くは手術のあとに薬物療法
- 子どもを望むなら、治療の前に相談
- 卵巣がんは年に約1万3,000例、卵管がんは約200例
参考文献
- 国立がん研究センター がん情報サービス. 卵巣がん・卵管がん・腹膜がん 卵巣がん・卵管がん・腹膜がんについて(2026年3月17日更新). https://ganjoho.jp/public/cancer/ovary/about.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 国立がん研究センター がん情報サービス. 卵巣がん・卵管がん・腹膜がん 治療(2026年3月17日更新). https://ganjoho.jp/public/cancer/ovary/treatment.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 国立がん研究センター がん情報サービス. 卵巣がん・卵管がん・腹膜がん 患者数(がん統計)(2026年3月17日更新). https://ganjoho.jp/public/cancer/ovary/patients.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 国立がん研究センター がん情報サービス. がん種別統計情報 卵巣(2026年7月22日更新). https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/19_ovary.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 国立がん研究センター がん情報サービス. 卵巣がん・卵管がん・腹膜がん 予防・検診(2026年3月17日更新). https://ganjoho.jp/public/cancer/ovary/prevention_screening.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。