
メル美生理痛でピルを飲んでいる先輩が、「40歳になったらやめなきゃいけないの?」って言ってたの。

プレ男年齢で血栓のリスクが上がるって聞いたことがあるけど、どうなんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、40歳を過ぎても低用量ピル(LEP・OC)を続けられるかの話です。日本産婦人科医会の研修ノート「No116 産婦人科診療 こんなときどうする?」(医師向け、2026年)の「LEPを使用している方が40歳を超えた時の対応は?」(OC・LEPガイドライン2020年度版などをもとにした解説)をもとにまとめました。
年齢だけでやめる必要はない
研修ノートによると、
- 低用量ピルは、生理痛(月経困難症)、過多月経、月経前症候群(PMS・PMDD)、子宮内膜症などの治療(LEP)や、避妊(OC)のために使われています
- 50歳までは、年齢だけを理由に使えなくなることはないと考えてよく、年齢以外のリスクがない40歳以上では、一般にリスクより利点が上回ると考えられています
低用量ピルの基本は、低用量ピルとは?を見てください。

40歳を過ぎても、年齢以外にリスクがなければ、低用量ピルは基本的に続けられるとされています。ただ、40代は血栓症がふえるので、たばこや高血圧などのリスクが重なるときは、ほかの方法も考えます。
40代は血栓症がふえる
研修ノートによると、
- 若い人にくらべて40代では、静脈の血栓症や、脳梗塞・心筋梗塞などの動脈の血栓症がふえます
- ピルの中でも、黄体ホルモンの種類によって血栓のリスクがちがい、天然型のエストロゲンをふくむものは血栓のリスクが低い可能性も示されているため、ピルの種類を選ぶことも考えられます
- たばこはもちろん、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満など複数のリスクがある場合は、ピル以外の治療法への変更を考えます。おもな選択肢は、黄体ホルモンだけの薬、黄体ホルモンを出す子宮内システム(IUS)、手術などです
ほかの方法については、ミニピルとは?や黄体ホルモンを出す子宮内システム(IUS)の悩みも見てください。

プレ男年齢そのものより、たばこや高血圧みたいなリスクが重なっているかどうかが大事なんだね。
40代で続ける利点と、やめどき
研修ノートによると、
- 40代でピルを飲むことには、卵巣がん、子宮体がん、直腸がんのリスクの低下、骨密度の維持、更年期の症状の緩和などの利点もあります
- それでも、閉経か50歳をめやすに、やめることを考える必要があるとされています
- ピルを飲んでいると、生理のような出血が続くため閉経がわかりにくいのですが、1〜2週間休んだあとのホルモンの値が参考になるという意見もあります
よくある疑問については、低用量ピルのよくある疑問を見てください。
(更新)日本の経口避妊薬(レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール錠)の添付文書(2026年8月改訂)では、「緊急対応を要する血栓症の主な症状」として、足の急な痛み・はれ、突然の息切れ、胸の痛み、激しい頭痛、手足の脱力・まひ、ろれつが回らない、急に見えにくくなるなどをあげ、このような症状があればすぐに服用を中止し、救急医療機関を受診するよう説明することとしています。また、足の痛み・はれ・しびれ・赤み・熱感、頭痛、吐き気・嘔吐なども血栓症が疑われる症状としています。
まとめ
- 50歳までは年齢だけで使えなくなることはない。リスクがなければ続けられる
- 40代は血栓症がふえる
- たばこ・高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満などが重なれば、ほかの方法(黄体ホルモンだけの薬、IUSなど)へ
- 続ける利点に、がんのリスク低下、骨密度の維持、更年期症状の緩和も
- 閉経か50歳をめやすに、やめることを考える
参考文献
- 公益社団法人日本産婦人科医会. 研修ノート No116 産婦人科診療 こんなときどうする?「29.LEPを使用している方が40歳を超えた時の対応は?」. https://www.jaog.or.jp/note/no116_3_29/ (閲覧日:2026年10月10日)
- レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール錠 添付文書(2026年8月改訂). KEGG MEDICUS. https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00072141 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。