
メル美生理の量が多くて、子宮に入れる黄体ホルモンの器具を入れたんだけど、少しの出血がだらだら続いてるの。これって大丈夫なのかな。

プレ男入れたあとに抜けちゃうこともあるって聞いたことがあるよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、黄体ホルモンを出す子宮内システム(IUS)の悩みの話です。日本産婦人科医会の研修ノート「No116 産婦人科診療 こんなときどうする?」の「IUSが脱落しないような工夫や脱落した際の対応は?」「LNG-IUSの不正出血が長期間続く場合の対応は?」(医師向け)をもとにまとめました。IUSそのものについてはIUD・皮下インプラントとは?を見てください。
入れてしばらくは出血しやすい
研修ノートによると、
- 一般に、入れてから3〜6か月は不正出血がみられやすいので、入れる前にその可能性を説明しておくとされています

入れてしばらくの少しの出血はよくあることです。でも、何か月も続いてつらいときや、生理が遅れているときは、がまんせずに受診してください。
出血が長く続くときに確かめること
研修ノートによると、
- まれですが、子宮外妊娠をふくめて、妊娠でないかを確かめます
- 数か月以上出血が続くときは、器具の位置を確認します。子宮が大きい、筋肉の層が厚いなどの場合は、薬が子宮全体にききにくく、効果が弱くなりやすいとされています
- 子宮の粘膜の下の筋腫、子宮内膜増殖症、子宮体がんなどがないかも、もう一度確かめます
- 一時的に、出血をおさえる薬やホルモンの薬を短い期間使うこともあります
- 出血が長く続いて生活の質が下がるときは、器具を抜くことも考えます
子宮体がんについては、子宮体がんを見てください。
抜けてしまうことも
研修ノートによると、
- 避妊目的で、子宮が正常な大きさなら、抜けるリスクは比較的低いと考えられます
- 一方、生理の量が多い(過多月経)、生理痛が強い(月経困難症)、子宮筋腫や子宮腺筋症がある人は、抜けやすいことがあるので、入れる前に説明しておくとされています(生理の量が多い、子宮腺筋症)
- 抜けるのを防ぐ確立した方法はありません。器具が下がっても子宮の中にとどまっていれば、症状をやわらげる効果はある程度期待できます

プレ男筋腫や腺筋症で生理の量が多い人は、抜けやすいこともあるんだね。
避妊目的で、器具が下がっていたら
研修ノートによると、
- 器具が下がっていると、避妊の効果が下がるおそれがあるため、抜いて入れなおすことを考えます
- ただし、すぐには抜かずに次の生理の直後に抜くなど時期を考え、別の避妊方法もあわせて使うようにすすめるとしています
(更新)英国NHSの「Getting an IUS (intrauterine system) or hormonal coil fitted or removed」では、IUSには子宮から腟の奥にたれる2本の細くやわらかい糸があり、入れた医師や看護師が糸のさわり方を教えるとしています。最初の1か月に何回か、その後は生理のあとなど定期的に、入っているか確かめるようすすめています。糸がさわれないときは、IUSがずれている可能性があり、妊娠を防げていないかもしれないため、すぐに受診し、確かめるまでほかの避妊法を使うよう書かれています(緊急避妊が必要になることもあります)。日本での案内が同じかどうかは確認していません。
長く使っている途中で急に不正出血が出たときは、IUD・IUSを入れているのに、急に不正出血を見てください。
まとめ
- 入れてから3〜6か月は不正出血がみられやすい
- 長く続くときは、妊娠、器具の位置、筋腫・内膜増殖症・子宮体がんなどを確かめる
- 生理の量が多い人、筋腫・腺筋症がある人は抜けやすいことも
- 避妊目的で器具が下がっていたら効果が下がる。入れなおしと別の避妊を
参考文献
- 公益社団法人日本産婦人科医会. 研修ノート No116 産婦人科診療 こんなときどうする?「9.IUSが脱落しないような工夫や脱落した際の対応は?」「10.LNG-IUSの不正出血が長期間続く場合の対応は?」. https://www.jaog.or.jp/note/no116_3_10/ (閲覧日:2026年10月10日)
- NHS. Getting an IUS (intrauterine system) or hormonal coil fitted or removed. https://www.nhs.uk/contraception/methods-of-contraception/ius-hormonal-coil/getting-it-fitted-or-removed/ (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。