
メル美生理の2日目は、夜用ナプキンでも朝にはもれちゃう。みんなこんなものなのかな。

プレ男量が多いって、人とくらべにくいよね。どこからが「多い」なんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、生理の量が多い(過多月経)の話です。英国NHSの資料をもとにまとめました。生理の量は人とくらべにくく、「こんなものかな」とがまんしがちです。でも、生活に困っているなら、相談してよいことです。
こんなときは「多い」かもしれない
NHSは、次のようなときは過多月経かもしれないとしています。
- 1〜2時間ごとにナプキンやタンポンを替える必要がある(月経カップの場合は、すすめられているより頻繁にあふれる)
- ナプキンとタンポンを一緒に使わないともたない
- 生理が7日より長く続く
- 約2.5cmより大きい血のかたまりが出る
- 服や寝具にもれる
- 生理のせいで、運動などをやめたり、仕事を休んだりする
- いつも疲れている、息切れがする

メル美夜にもれるのも、目安のひとつなんだ。疲れやすいのも関係あるのかな。
原因
NHSによると、
- 生理の量が多いのは、ふつうのこともあります。生理が始まったばかりのころ、産後、閉経が近づくころに多くなることもあります
- 次のような病気が原因のこともあります
- 子宮や卵巣の病気:子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、骨盤内炎症性疾患
- 出血しやすくなる病気(フォン・ヴィレブランド病など)
- 一部の薬や治療(血液をかたまりにくくする薬、抗がん剤など)
- まれに、子宮体がんのサインのことがあります(子宮体がん)
(更新)米国内分泌学会(Endocrine Society)の発表(2026年5月12日)によると、50以上の患者団体・専門家団体による国際的な合意(The Lancetに掲載)で、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の英語の名前は「Polyendocrine Metabolic Ovarian Syndrome(PMOS)」に変わりました。この病気では卵巣の異常なのう胞はふえておらず、「のう胞」の名前が誤解や診断の遅れにつながっていたためとしています。3年の移行期間をへて、2028年の国際ガイドラインの改訂で新しい名前に完全に移る予定です。日本内分泌学会の一般向けページ(2026年9月8日更新)では、PCOSに代わる新しい名称として「多分泌代謝性卵巣症候群(Polyendocrine Metabolic Ovarian Syndrome: PMOS)」が今後使用される予定とされています。
婦人科で相談したいとき
NHSは、次のようなときは受診するようすすめています。
- 生理の量が多くて生活に困っている
- 量が多い状態がしばらく続いている
- 生理のとき強い痛みがある(生理痛)
- 生理と生理の間や、セックスのあとに出血する(生理の目安)
- 量が多いうえに、おしっこ・うんち・セックスのときの痛みなど、ほかの症状もある
量が多いと鉄が足りなくなり、貧血になることがあります。血液検査で確かめることがあります(貧血と鉄)。

生理の量が多いのは、がまんするものではありません。生活に困る、長く続く、疲れやすいときは、病気や貧血が隠れていないか、婦人科で相談しましょう。
治療
NHSによると、生活に困っていなければ、治療が必要とは限りません。困っているときは、次のような治療があります。
- 一部の避妊法:ホルモンを出す子宮内システム(IUS)、低用量ピルなど(IUDとインプラント、低用量ピル)
- 出血を減らす薬:トラネキサム酸など
- 炎症をおさえる痛み止め:メフェナム酸、ナプロキセンなど
- 効かないときや、病気が原因と考えられるときは、検査や専門の治療(子宮内膜を取る手術、筋腫を取る手術、子宮を取る手術など)を相談します
(更新)日本の添付文書で確認すると、レボノルゲストレル放出子宮内システム(2023年6月改訂)の効能・効果は「避妊」「過多月経」「月経困難症」で、過多月経では、子宮筋腫などの病気が原因の場合はその治療を優先することとされ、装着後5年をこえないうちに取り出すか交換します。トラネキサム酸の錠剤(2023年9月改訂)の効能・効果には「局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血(…性器出血…)」がふくまれ、血栓のある人などには注意が必要とされています。保険の扱いそのものや、そのほかの治療は確認していません。
10代前半の生理の量が多いときのことは、10代前半の生理の量が多いにまとめています。血が止まりにくい体質については、生理の量が多い人の一部に「血が止まりにくい体質」を見てください。
まとめ
- 1〜2時間ごとの交換、7日以上、大きな血のかたまり、服や寝具にもれる、生活に困る、疲れやすいは、過多月経かもしれない
- ふつうのこともあるが、子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症などの病気や、まれに子宮体がんのことも
- 貧血になることがある
- 生活に困るなら、婦人科で相談。薬や避妊法など、治療の選択肢がある
参考文献
- NHS. Heavy periods(Page last reviewed: 19 September 2024). https://www.nhs.uk/conditions/heavy-periods/ (閲覧日:2026年10月10日)
- Endocrine Society. Polyendocrine Metabolic Ovarian Syndrome: New name to improve diagnosis and care of condition affecting 170 million women worldwide(May 12, 2026). https://www.endocrine.org/news-and-advocacy/news-room/2026/pcos-name-change (閲覧日:2026年10月12日)
- 一般社団法人日本内分泌学会. 多嚢胞性卵巣症候群(一般の皆様へ)(2026年9月8日更新). https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=75 (閲覧日:2026年10月12日)
- レボノルゲストレル放出子宮内システム 添付文書(2023年6月改訂 第2版). KEGG MEDICUS. https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00052815 (閲覧日:2026年10月12日)
- トラネキサム酸錠 添付文書(2023年9月改訂 第1版). KEGG MEDICUS. https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00067950 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。