
メル美妊娠中の友だちが、車に乗っていて軽い追突事故にあったんだって。けがはないし、おなかも痛くないけど、赤ちゃんは大丈夫なのかな。

プレ男軽い事故でも、病院に行ったほうがいいのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、妊娠中に交通事故にあったり、おなかを打ったりしたときの話です。日本産婦人科医会の研修ノート「No111 合併症妊娠」の「交通事故」(医師向け)をもとにまとめました。
胎盤がはがれることがある
研修ノートによると、
- おなかを打ったときのもっとも多い重い合併症は、常位胎盤早期剥離(赤ちゃんが生まれる前に胎盤がはがれてしまうこと)です(胎盤のトラブル)
- 強い外傷では40%、軽い打撲でも3%に起こるとされています
- 重い症状は事故のすぐあとに出ることが多いものの、数時間たってから出てくることもあります
- 症状には、子宮(おなか)の痛み、おなかの張り、性器からの出血、胎動が減るなどがあります

妊娠中に交通事故にあったり、おなかを打ったりしたときは、けがや痛みがなくても、かかっている産院に連絡してください。おなかの張りや痛み、出血、胎動が減るときは、すぐに受診しましょう。
病院では
研修ノートによると、
- まず、お母さんの呼吸や血液の循環を安定させることが最優先です。赤ちゃんにとっても、お母さんの治療がいちばん大切だとしています
- お母さんが落ちついたら、赤ちゃんの心拍や、おなかの張り、胎盤の状態などを、超音波やおなかの張りと赤ちゃんの心拍を記録する検査(CTG)で確かめます
- 常位胎盤早期剥離は超音波だけでは見つけにくいため、お母さんの訴えやおなかの状態、CTGをあわせて慎重にみます。少なくとも2〜4時間はCTGで続けて確かめるべきとされ、症状があるときや軽くない外傷のときは、24時間慎重にみるとされています
- 疑わしい症状や所見があれば、入院や高次の医療機関への紹介が望ましいとされています
帰宅したあとも注意
研修ノートによると、症状がなく帰宅した場合でも、あとから常位胎盤早期剥離が起こることがあるため、おなかの痛み、胎動が減る、出血などがあれば、すぐに病院に連絡するように伝えておくとされています。
胎動については、胎動(お腹の赤ちゃんの動き)も見てください。

プレ男帰ってからでも、症状が出たらすぐに連絡なんだね。
シートベルトは正しく必ず
研修ノートによると、
- 正しくシートベルトを着けると、お母さん自身の重いけがを避けられ、赤ちゃんの死亡や重症が84%減ったという報告もあります。でも、妊婦さんのシートベルトの着用率は低いとされています
- シートベルトを毎回着けている妊婦さんは、着けていない妊婦さんより事故にあいにくいともいわれています
- 運転するときは、事故のときにハンドルがおなかに当たらないよう、ハンドルを上向き(顔や胸の方向)にすることもすすめられています
シートベルトの着け方は、妊娠中の旅行を見てください。
地震などの災害で避難生活になったときのことは、妊娠中・産後に災害にあったらを見てください。
まとめ
- おなかを打つと、常位胎盤早期剥離が起こることがある(強い外傷で40%、軽い打撲でも3%)
- 症状は数時間たってから出ることも
- けがや痛みがなくても産院に連絡。痛み・張り・出血・胎動が減るときはすぐ受診
- 帰宅後も、症状が出たらすぐ連絡
- シートベルトは正しく必ず。赤ちゃんの死亡や重症が84%減ったという報告も
参考文献
- 公益社団法人日本産婦人科医会. 研修ノート No111 合併症妊娠「12.交通事故」((2)妊婦の外傷の評価と管理、(3)外傷と常位胎盤早期剝離、(4)管理施設、(5)交通事故による母児損傷の予防). https://www.jaog.or.jp/notes/note20015/ (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。