
プレ男兄の奥さんが、20週の健診で「胎盤が低い」って言われたんだって。大丈夫なのかな。

メル美胎盤のトラブルって、ほかにどんなものがあるんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、胎盤のトラブルの話です。英国NHSの資料をもとにまとめました。NHSは、どれも多くはないとしています。
低置胎盤・前置胎盤
NHSによると、
- 妊娠が進んで子宮が大きくなると、胎盤がついている場所は、ふつう子宮の入り口から上のほうへのびていきます
- 胎盤が低い位置に残り、子宮の入り口の近くにある、またはふさいでいると、赤ちゃんの出口をふさいでしまうことがあります
- 低置胎盤:胎盤と子宮の入り口の距離が2cm未満
- 前置胎盤:胎盤が子宮の入り口を完全にふさいでいる
- 妊娠の終わりに子宮の入り口が完全にふさがれている前置胎盤は、お産の約200件に1件です
20週の超音波で「低い」と言われたら
- 胎盤の位置は、20週ごろの超音波検査で確かめます
- かなり低いときは、32週ごろにもう一度超音波で確かめます。10人に9人は、このころまでに胎盤が子宮の上のほうに移動しています

プレ男20週で低いと言われても、10人に9人は上に移動するんだ。
低いままのとき
- 妊娠中やお産のときに出血しやすく、とても多い出血になることがあり、お母さんと赤ちゃんの危険になります
- すぐに輸血などの治療ができるよう、妊娠の終わりに入院をすすめられることがあります
- 胎盤が子宮の入り口の近くにある、またはふさいでいると、経腟分娩はできないので、帝王切開がすすめられます(帝王切開)
- 低置胎盤では、妊娠の最後の3か月に、痛みのない真っ赤な出血が起こることがあります。起きたらすぐに連絡してください(妊娠中の出血)
常位胎盤早期剥離
NHSによると、
- 胎盤が、赤ちゃんが生まれる前に子宮のかべからはがれはじめる、重い病気です
- おなかの痛み、腟からの出血、頻繁な張りが起こることがあります(妊娠中のおなかの痛み)
- 赤ちゃんにも影響し、早産、育ちの問題、死産のリスクが上がります
- 原因ははっきりしませんが、おなかのけが、喫煙、コカインの使用、高血圧がリスクを上げます(妊娠中のたばこ、妊娠高血圧症候群)
- 予定日が近ければ、すぐに赤ちゃんを出す必要があり、帝王切開がすすめられることがあります。赤ちゃんがとても早く、はがれ方が軽ければ、入院して注意深く様子を見ることもあります

妊娠後期の痛みのない真っ赤な出血や、おなかの痛みと出血は、胎盤のトラブルのことがあります。様子を見ずに、すぐに産院へ連絡を。
胎盤が残る(遺残胎盤)
NHSによると、
- 赤ちゃんが生まれたあと、胎盤や卵膜の一部が子宮に残ることがあります。治療しないと、命にかかわる出血になることがあります
- できるだけ早く授乳すると、子宮が縮んで胎盤が出やすくなります
- 姿勢を変える(座る、しゃがむなど)、子宮を縮める注射をすることもあります
- それでも出ないときは、麻酔をして医師が手で取り出すことがあります
胎盤が出るまでの流れは、お産の進み方の記事にまとめています。
まとめ
- 胎盤のトラブルは多くはない
- 前置胎盤はお産の約200件に1件。20週で低くても、10人に9人は32週ごろまでに上へ移動
- 低いままなら出血しやすく、帝王切開がすすめられる
- 常位胎盤早期剥離は重い病気。おなかの痛み、出血、頻繁な張り。たばこ・高血圧などがリスク
- 妊娠後期の痛みのない真っ赤な出血、おなかの痛みと出血はすぐ連絡
参考文献
- NHS. What complications can affect the placenta? https://www.nhs.uk/pregnancy/labour-and-birth/placenta-complications/ (閲覧日:2026年10月7日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。