暗号資産(仮想通貨)の税金:利益は原則「雑所得」で給料と合算、損失はほかの所得と相殺できない。暗号資産どうしの交換や、暗号資産での買い物も「売った」ことになる。令和8年度改正で分離課税へ変わる予定
国税庁の「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(情報)」(令和7年12月)によると、暗号資産取引の利益は所得税の対象で、原則として雑所得(その他雑所得)に区分され、給料などと合算して税額を計算します。年間の取引収入が300万円を超えると、帳簿があれば原則として事業所得、なければ業務に係る雑所得です。暗号資産で商品を買ったり、ほかの暗号資産と交換したりすると、持っていた暗号資産を譲渡したことになります。雑所得の損失は、給与所得などから差し引けません。金融庁によると、令和8年度の税制改正大綱で、一定の暗号資産取引の所得は、改正金融商品取引法の施行日の翌年1月以降、分離課税に変わることが示されています。

プレ男ビットコインで少しもうけたんだけど、税金ってどうなるの?

メル美株とはちがうって聞いたことがあるよ。
今回は、暗号資産(仮想通貨)の税金です。国税庁の「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(情報)」(令和7年12月)と、金融庁の「令和8年度税制改正について」(アクセスFSA)で確認した内容をまとめました。この記事は税金のしくみの説明で、暗号資産の売買をすすめるものではありません。個別のケースは税務署・税理士に確かめてください。
利益は原則「雑所得」
国税庁の情報(2-2 暗号資産取引の所得区分)によると:
- 暗号資産取引で生じた利益は所得税の課税対象で、原則として雑所得(その他雑所得) に区分されます
- ただし、その年の暗号資産取引の収入金額が300万円を超える場合は、
- 取引の帳簿書類の保存がある → 原則として事業所得
- 帳簿書類の保存がない → 原則として雑所得(業務に係る雑所得)
- 雑所得は、給料などほかの所得と合計して税額を計算する「総合課税」です。金融庁の解説では、暗号資産の所得は「最大55%の総合課税」(所得税と住民税の合計、復興特別所得税を除く)としています

メル美株の利益は分離課税で約20%だけど、暗号資産は給料と合わせて計算するんだ。
「売った」とされる場面
国税庁の情報によると:
| 場面 | 税金の扱い |
|---|---|
| 暗号資産を日本円に売る | 売った額 − 取得価額(原価)が所得 |
| 暗号資産で商品を買う | 持っていた暗号資産を譲渡したことになる |
| 暗号資産Aを別の暗号資産Bと交換する | 暗号資産Aで暗号資産Bを買ったことになり、Aの譲渡の所得を計算する |
- 取得価額(原価)は、総平均法か移動平均法のどちらかで計算します。選ばなければ、個人は総平均法です

プレ男円にしなくても、別のコインに替えただけで税金の計算が必要なのか!
損失は、ほかの所得から引けない
- 国税庁の情報(2-11)によると、雑所得の計算で生じた損失は、給与所得など他の所得から差し引く(通算する)ことはできません
- 他の所得と通算できる損失は、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の損失に限られます
会社員の確定申告
- 年末調整を受けている会社員でも、暗号資産の利益など給与以外の所得が20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要です(→副業の確定申告)
- 国内の暗号資産交換業者を通じた取引は、交換業者から年間取引報告書が交付されます。手元にない場合は、交換業者に交付を依頼するよう国税庁は案内しています
令和8年度の改正:分離課税へ
金融庁の「令和8年度税制改正について」(アクセスFSA)によると:
- 令和8年度の税制改正大綱で、金融商品取引法などの改正を前提に、改正金商法の施行日の翌年1月以降、一定の暗号資産取引から生じる所得は、総合課税から分離課税に変わることが示されました
- 「一定の暗号資産取引」は、暗号資産取引業者(仮称)が扱う暗号資産の、業者に対する売却や売委託を指します
- 一定の暗号資産を投資対象とするETFも、分離課税の対象とすることなどが措置されます

国税庁の情報では、暗号資産で商品を買ったり、ほかの暗号資産と交換したりしても、持っていた暗号資産を譲渡したことになります。円に換えていなくても、所得の計算が必要です。
-
フリマアプリやネットオークションの所得は、フリマアプリの売上と税金もどうぞ
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暗号資産の取引をする個人への調査の状況は、個人への税務調査の件数もどうぞ
まとめ
- 暗号資産の利益は原則雑所得で、給料などと合算(総合課税)
- 年間の取引収入300万円超は、帳簿があれば原則事業所得
- 交換や買い物に使っても「譲渡」。損失は他の所得と通算できない
- 令和8年度改正で、一定の取引は分離課税へ変わる予定(改正金商法の施行日の翌年1月以降)
参考文献
- 国税庁. 暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(情報)(令和7年12月). https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_03.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
- 国税庁. 暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和7年12月). https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/kakuteishinkokukankei/kasoutuka/ (閲覧日:2026年10月5日)
- 金融庁. アクセスFSA 第270号 令和8年度税制改正について. https://www.fsa.go.jp/access/r7/270/270_03.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
- 国税庁. No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm (閲覧日:2026年10月5日)
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