会社員の「特定支出控除」:仕事に必要な通勤費・研修費・資格取得費・図書費などが、給与所得控除額の2分の1を超えたら、超えた分を確定申告で差し引ける。会社などの証明が必要
国税庁のタックスアンサー「No.1415 給与所得者の特定支出控除」(令和8年4月1日現在)によると、会社員などが、通勤費・職務上の旅費・転居費・研修費・資格取得費・帰宅旅費・勤務必要経費(図書費・衣服費・交際費等、合計65万円まで)の特定支出をし、その合計が給与所得控除額の2分の1を超えるときは、超える部分を確定申告で差し引けます。支出は、職務に直接必要なことなどについて給与の支払者(またはキャリアコンサルタント)の証明を受けたものに限られ、会社から非課税で補てんされた部分などは除きます。No.1410によると、2026年分の給与所得控除額は、年収500万円なら144万円で、その2分の1は72万円です。

プレ男仕事のために資格の講座に通ったり、本を買ったりしてるんだけど、会社員は経費にできないんだよね?

メル美会社員にも「特定支出控除」っていうのがあるらしいよ。
今回は、会社員などの「給与所得者の特定支出控除」です。国税庁のタックスアンサー(No.1415「給与所得者の特定支出控除」・No.1410「給与所得控除」、令和8年4月1日現在の法令等)で確認した内容をまとめました。
どんなしくみ?
- 会社員の給与からは、経費のかわりに「給与所得控除」が自動で差し引かれます
- 仕事のための特定支出の合計が、給与所得控除額の2分の1を超えるときは、超えた部分を、確定申告で給与所得控除後の金額からさらに差し引けます
特定支出になるもの
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 1 通勤費 | 一般の通勤者として通常必要な通勤のための支出 |
| 2 職務上の旅費 | 勤務場所を離れて仕事をするための旅行に通常必要な支出(2020年分から) |
| 3 転居費 | 転勤にともなう転居に通常必要な支出 |
| 4 研修費 | 職務に直接必要な技術や知識を得るための研修の支出 |
| 5 資格取得費 | 職務に直接必要な資格を取るための支出 |
| 6 帰宅旅費 | 単身赴任などで、勤務地・居所と自宅の間の旅行に通常必要な支出 |
| 7 勤務必要経費(合計65万円まで) | 職務に関連する図書費、勤務場所で着る必要がある制服などの衣服費、得意先などへの交際費等 |
- どれも、職務の遂行に直接必要であることなどについて、給与の支払者(会社など)の証明を受けたものに限られます(2023年分以後の研修費・資格取得費のうち教育訓練にかかる部分は、キャリアコンサルタントの証明でも対象になります)
- 会社から補てんされていて、その分に所得税がかかっていない部分や、雇用保険の教育訓練給付金などが出た部分は除きます

プレ男会社の証明がいるんだ。自分で「仕事用」と言うだけではだめなんだね。
どれくらい使えば対象になる?
No.1410 によると、2026年分の給与所得控除額は次のとおりです(2026年12月1日に施行され、2026年分と2027年分に適用される金額)。
| 給与の収入金額 | 給与所得控除額 |
|---|---|
| 220万円まで | 74万円 |
| 220万円超〜360万円 | 収入金額 × 30% + 8万円 |
| 360万円超〜660万円 | 収入金額 × 20% + 44万円 |
| 660万円超〜850万円 | 収入金額 × 10% + 110万円 |
| 850万円超 | 195万円(上限) |
- 例:年収500万円なら、給与所得控除額は 500万円 × 20% + 44万円 = 144万円。その2分の1の72万円を超えた特定支出が差し引けます
- 特定支出が90万円なら、90万円 − 72万円 = 18万円を差し引ける計算です

メル美年収500万円だと、72万円より多く使わないと対象にならないんだ。
手続き
- 確定申告が必要です(年末調整では受けられません)
- 「特定支出に関する明細書」と、給与の支払者またはキャリアコンサルタントの証明書を申告書に添付し、支出の事実と金額を証明する書類も添付または提示します

国税庁のタックスアンサーでは、仕事に必要な特定支出の合計が給与所得控除額の2分の1を超えると、超えた分を確定申告で差し引けます。会社などの証明が必要です。
まとめ
- 仕事のための特定支出(通勤費・研修費・資格取得費・図書費など)が、給与所得控除額の2分の1を超えたら、超えた分を差し引ける
- 勤務必要経費(図書費・衣服費・交際費等)は65万円まで
- 会社などの証明と確定申告が必要
- 年収500万円(2026年分)なら、72万円を超えた分が対象
参考文献
- 国税庁. No.1415 給与所得者の特定支出控除(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1415.htm (閲覧日:2026年10月6日)
- 国税庁. No.1410 給与所得控除(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm (閲覧日:2026年10月6日)
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