給与と税金2026年10月4日

年末調整のしくみ:毎月天引きされた所得税を、12月に1年分で精算する。医療費控除・ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)・住宅ローン控除の1年目は対象外で、確定申告が必要。2026年分は基礎控除の引上げなどを12月にまとめて反映

国税庁の「令和8年分 年末調整のしかた」とタックスアンサー(令和8年4月1日現在)によると、年末調整は、毎月の給与から源泉徴収した所得税の合計と、1年間に納めるべき税額の差を、勤務先が12月に精算する手続きです。対象は「扶養控除等(異動)申告書」を出している人で、給与が2,000万円を超える人などは対象外。生命保険料控除・地震保険料控除・住宅ローン控除(2年目以後)などは年末調整で受けられますが、医療費控除・寄附金控除・雑損控除・住宅ローン控除の1年目は確定申告(還付申告)が必要です。2026年分は基礎控除・給与所得控除の引上げ、23歳未満の扶養親族がいる人の生命保険料控除の特例などが、12月の年末調整で反映されます。

目次
  1. 年末調整とは
  2. 年末調整の対象になる人・ならない人
  3. 出す書類と、受けられる控除
  4. 年末調整では受けられないもの
  5. 2026年分(令和8年分)で変わったこと
  6. 年末調整のあと
  7. まとめ

プレ男会社から「年末調整の書類を出して」って言われたけど、毎年なんとなく書いてるだけなんだよね…。

メル美年末調整をしたら、確定申告はしなくていいの?医療費が多かった年はどうするんだろう。

今回は、会社員・パート・アルバイトのほとんどが毎年かかわる「年末調整」です。国税庁の「令和8年分 年末調整のしかた」(令和8年7月1日現在の法令にもとづく冊子)と、タックスアンサー(No.2662・2665・2668・1900・2030、令和8年4月1日現在の法令等)で確認した内容をまとめました。個別のケースは、勤務先の担当者や税務署・税理士に確かめてください。

年末調整とは

年末調整の対象になる人・ならない人

対象は、勤務先に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を出している人です(タックスアンサー No.2665)。

対象になる人 対象にならない人(例)
1年を通じて勤めている人 給与の収入が2,000万円を超える人
年の途中で就職し、年末まで勤めている人 2か所以上から給与をもらい、ほかの勤務先に扶養控除等申告書を出している人(いわゆる「乙欄」の人)
年の途中で退職した人のうち、12月の給与をもらってから退職した人、パートなどで退職し本年の給与が136万円以下の人(ほかから給与をもらう見込みがない場合)など 上の「対象になる人」に当てはまらない、年の途中で退職した人

プレ男転職したら、前の会社の源泉徴収票が必要なんだ!

出す書類と、受けられる控除

国税庁の冊子では、年末調整で控除を受けるための申告書は次のとおりです(令和8年分)。

申告書 受けられる控除
扶養控除等(異動)申告書 扶養控除、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除
基礎控除申告書 基礎控除
配偶者控除等申告書 配偶者控除、配偶者特別控除
特定親族特別控除申告書 特定親族特別控除(19〜22歳の子どもなど)
所得金額調整控除申告書 所得金額調整控除
保険料控除申告書 生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除(自分で払った分)、小規模企業共済等掛金控除(iDeCoなど、自分で払った分)
住宅借入金等特別控除申告書 住宅ローン控除(2年目以後。申告書は税務署から本人に届く)

年末調整では受けられないもの

次の控除は年末調整では受けられないので、受けたい人は確定申告(還付申告) をします(タックスアンサー No.2030 の「還付申告の具体例」より)。

還付申告は、確定申告の期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間出せます。

会社員でも確定申告が必要な人

年末調整を受けていても、たとえば次の人は確定申告が必要です(タックスアンサー No.1900。確定申告で税金が還付される人は除く)。

メル美医療費控除は年末調整じゃ受けられないから、自分で申告するんだね。

2026年分(令和8年分)で変わったこと

国税庁の冊子の「昨年と比べて変わった点」は次のとおりです。改正は原則として2026年12月1日に施行され、2026年分以後の所得税に使われます。

金額のくわしい話は年収の壁にまとめています。

12月の年末調整で、まとめて反映

23歳未満の家族がいる人の生命保険料控除

年間の新生命保険料 控除額(23歳未満の扶養親族がいる場合、2026・2027年分)
3万円以下 支払った全額
3万円超 6万円以下 保険料 × 1/2 + 1万5,000円
6万円超 12万円以下 保険料 × 1/4 + 3万円
12万円超 一律 6万円

国税庁の冊子によると、2026年分の基礎控除の引上げなどは12月1日施行のため、11月までの天引きは改正前のまま。12月の年末調整でまとめて精算されます。家族の状況が変わった人は、勤務先への申告を忘れずに。

年末調整のあと

まとめ


参考文献

  1. 国税庁. 令和8年分 年末調整のしかた. https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2026/pdf/nencho_all.pdf (閲覧日:2026年10月4日)
  2. 国税庁. 令和8年分 年末調整のしかた(年末調整がよくわかるページ). https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2026/01.htm (閲覧日:2026年10月4日)
  3. 国税庁. No.2662 年末調整のしかた(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2662.htm (閲覧日:2026年10月4日)
  4. 国税庁. No.2665 年末調整の対象となる人(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2665.htm (閲覧日:2026年10月4日)
  5. 国税庁. No.2668 年末調整の対象となる給与(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2668.htm (閲覧日:2026年10月4日)
  6. 国税庁. No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm (閲覧日:2026年10月4日)
  7. 国税庁. No.2030 還付申告(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2030.htm (閲覧日:2026年10月4日)
  8. 国税庁. No.1600 公的年金等の課税関係(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1600.htm (閲覧日:2026年10月4日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。