
プレ男SNSで年下の子と知り合って「会おうよ」ってメッセージを送るのって、会う前ならまだセーフなの?

メル美中学生に「写真送って」って言ってくる大人がいるって、ニュースで見た。それだけで罪になるのかな。
今回は、16歳未満の者に対する面会要求等の罪(刑法182条)です。刑法の条文(e-Gov法令検索)、法務省「性犯罪関係の法改正等 Q&A」と「改正法の概要」、令和7年版犯罪白書で確かめました。SNSで知り合った18歳未満との事件の例は、実際の事件から学ぶ:SNSで18歳未満とつながって逮捕された3つのケースにまとめています。
この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。子どもが被害にあっているかもしれないときは、#8103(警察の性犯罪被害相談電話)や #8891(ワンストップ支援センター)に相談してください。
なぜ「会う前」から罰するのか
法務省のQ&A(Q12)は、次のように説明しています。
- 16歳未満の人は、性的行為に関する自由な意思決定の前提となる能力に欠けるため、性犯罪の被害にあう危険性が高い
- そこで、16歳未満の人が性被害にあうのを防ぐため、実際の性犯罪に至る前の段階であっても、性被害にあう危険性のない保護された状態を侵害する危険を生じさせたり、これを現に侵害したりする行為を新たに処罰することにした
刑法182条は、2023年7月13日に施行されました(令和7年版犯罪白書)。
3つの罪(刑法182条)
| どんな行為 | 刑 | |
|---|---|---|
| 1項 面会要求 | わいせつの目的で、16歳未満の者に、次のどれかをする ①威迫し、偽計を用い、または誘惑して面会を要求する ②拒まれたのに、反復して面会を要求する ③金銭その他の利益を供与し、またはその申込み・約束をして面会を要求する |
1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| 2項 面会 | 1項の罪を犯し、その結果、わいせつの目的でその16歳未満の者と面会した | 2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 3項 映像送信要求 | 16歳未満の者に、性交・肛門性交・口腔性交をする姿態や、性的な部位(性器・肛門やその周辺部、臀部、胸部)を露出した姿態などをとって、その映像を送信するよう要求した | 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
- 法務省の「改正法等の概要(詳細版)」は、1項の手段の例として、威迫=脅す、偽計=うそをつく、誘惑=甘い言葉で誘う、利益供与=金銭や物を与える・その約束をする、などをあげています
- 3項は、条文上「わいせつの目的」が要件として書かれていません。性交等の姿態以外の姿態(3項2号)は、その行為をさせることがわいせつなものに限られます

メル美「写真を送って」と求めるだけで、送ってもらえなくても罪になるんだ。
相手が13〜15歳なら「5歳以上年上」が対象
- 1項と3項は、相手が13歳以上16歳未満のときは、行為をした人が「その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者」である場合に限られます(182条1項・3項のかっこ書き)
- 相手が13歳未満なら、年齢差の条件はありません
- 同じ「16歳未満」「5歳差」の考え方は、不同意性交等罪・不同意わいせつ罪にもあります。不同意性交等罪とは?で

プレ男「会えたら何もしなくてもいい」と言っていても、わいせつな目的があってお金で誘えばアウトなんだね。
その先まで進めば、もっと重い罪に
法務省のQ&A(Q12)は、次のように説明しています。
- 面会要求や面会の結果、実際に性的行為に及んだ場合には、不同意わいせつ罪または不同意性交等罪が成立しうる
- 映像の送信を要求した結果、実際に写真や動画を送らせた場合には、不同意わいせつ罪が成立しうる
18歳未満の性的な画像は「児童ポルノ」にもあたります。持つこと・作ることなどの罪は、児童ポルノ禁止法を深掘りで。東京都の条例など、18歳未満との関係のルールは、判例で学ぶ「淫行条例」や18歳未満を夜11時すぎに連れ出したらで。

16歳未満の人に、わいせつの目的でうそやお金で会うことを求めたり、性的な映像を送るよう求めたりすることは、実際に会う前でも犯罪です。
数字で見る(2024年)
- 令和7年版犯罪白書によると、2024年の16歳未満の者に対する面会要求等の認知件数は152件、検挙件数は134件でした(警察庁の統計による)
相談先
- 警察の性犯罪被害相談電話 #8103(警察庁)
- 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター #8891(内閣府男女共同参画局)
- 子どもが被害にあっているかもしれないときは、児童相談所虐待対応ダイヤル 189(こども家庭庁)
- 被害直後にできることは、性暴力の被害にあったらで
まとめ
- わいせつの目的で、16歳未満の人にうそ・脅し・甘い誘い、しつこい誘い、お金などで会うことを求めれば、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(182条1項)
- その結果わいせつの目的で会えば、2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(2項)
- 性的な映像を送るよう求めるだけでも、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(3項)
- 相手が13〜15歳なら、5歳以上年上の人が対象
- 実際に性的行為をしたり映像を送らせたりすれば、不同意わいせつ罪・不同意性交等罪が成立しうる
- 2024年の認知件数は152件
参考文献
- 刑法(明治40年法律第45号)第176条、第177条、第182条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045 (閲覧日:2026年10月22日)
- 法務省. 性犯罪関係の法改正等 Q&A(Q12). https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00200.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 法務省. 改正法等の概要(詳細版). https://www.moj.go.jp/content/001417852.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
- 法務省. 令和7年版犯罪白書 第1編第1章第2節4. https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/72/nfm/n72_2_1_1_2_4.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 警察庁. 性犯罪被害相談電話全国共通番号「#8103」. https://www.npa.go.jp/higaisya/seihanzai/seihanzai.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 内閣府男女共同参画局. 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター. https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/seibouryoku/consult.html (閲覧日:2026年10月22日)
- こども家庭庁. 児童相談所虐待対応ダイヤル「189」について. https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai/gyakutai-taiou-dial (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。