ハウス食品グループ本社の強みとは:カレーのルウなどの「香辛・調味加工食品」がセグメント利益の約58%、壱番屋の外食、米国の大豆・中国のカレーも。2026年3月期は営業利益182億円(−8.8%)、米国事業の減損で純利益74億円
ハウス食品グループ本社を、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月11日)で分析しました。売上高3,170億円(+0.5%)、営業利益182億円(−8.8%、事業コストの上昇)、経常利益195億円(−8.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益74億円(−41.1%、米国のキーストーンナチュラルホールディングスののれんなどの減損)、ROE2.5%、自己資本比率67.0%。セグメント利益は香辛・調味加工食品128億円(+0.2%、価格改定後に下期に回復)、外食(壱番屋)34億円(−6.0%)、海外食品34億円(+10.4%、中国カレーが増収増益、米国大豆は減収減益)、健康食品15億円(−37.4%)、その他食品関連9億円。年70円の配当(配当性向87.8%)、2027年3月期は営業利益185億円・当期純利益170億円・年100円の予想。キッコーマン・カルビーとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美ハウス食品って、カレーのルウの会社だよね

プレ男決算短信だと、外食の壱番屋や、アメリカの大豆、中国のカレーの事業もあるんだって。2026年3月期はアメリカの事業で大きな減損があったみたい
企業分析の連載、239社目はハウス食品グループ本社です。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月11日)で確認しました。比較には、この連載のキッコーマンの強みとは・カルビーの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、ハウス食品グループ本社株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の商品をすすめるものではなく、健康食品の効果についてはふれません。
1. ひとことで言うと
カレーやシチューのルウなどの「香辛・調味加工食品」を中心に、健康食品、米国・中国・タイなどの海外食品、壱番屋などの外食をもつ食品の会社
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,170億円 | +0.5% |
| 営業利益 | 182億円 | −8.8% |
| 営業利益率 | 5.8% | 前期 6.3% |
| 経常利益 | 195億円 | −8.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 74億円 | −41.1% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 2.5% | 前期 4.3% |
| 自己資本比率 | 67.0% | 前期 67.3% |
| 配当 | 年70円(配当性向87.8%) | 前期 48円 |
- 営業利益は、原材料などの事業コストの上昇で減りました
- 当期純利益は、事業譲渡益や政策保有株式の売却益があった一方、米国事業の減損損失(キーストーンナチュラルホールディングス社ののれん・顧客関連資産が中心)で大きく減りました。減損損失は83億円です
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 主な動き(決算短信の記載) | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| 香辛・調味加工食品 | 価格改定のあと上期は数量が落ちたが、下期に回復。ルウカレー・ルウシチューの販売が回復 | 1,321億円(+0.6%) | 128億円(+0.2%) |
| 外食 | 壱番屋の国内事業の価格改定などで増収、食材・人件費・物流費の上昇で減益 | 655億円(+7.4%) | 34億円(−6.0%) |
| 海外食品 | 中国カレーは増収増益、米国大豆は減収減益、タイの飲料は増益 | 634億円(+1.6%) | 34億円(+10.4%) |
| 健康食品 | 原材料価格などの高騰で減益 | 169億円(−1.1%) | 15億円(−37.4%) |
| その他食品関連 | — | 501億円(−8.0%) | 9億円(−26.7%) |
- セグメント利益の合計220億円のうち、約58%が香辛・調味加工食品です(計算値)
- 海外食品は主に2025年1〜12月、壱番屋は2025年3月〜2026年2月の数字です
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 家庭用の定番商品
- 価格改定のあとも、下期にはルウカレー・ルウシチューなどの販売が回復し、香辛・調味加工食品は通期で前期並みの利益でした
② 外食と海外
- 外食の壱番屋、中国のカレー事業などで、国内の家庭用以外にも事業をもっています
③ 価値の連鎖(VC)への集中
- 会社は、スパイス系・大豆系・機能性素材系の3つのバリューチェーンに経営資源を集め、ROIC(投下資本利益率)を取り入れる中期計画を進めています
4. 弱み・リスク
① 米国事業
- 米国の大豆事業は、節約志向や競争の激化、生産トラブルで減収減益でした。米国事業関連の減損損失も計上しました
② コストの上昇
- 原材料を中心とした事業コストの上昇で、営業利益は減りました。外食も、米などの食材や人件費の上昇を吸収できませんでした
③ 低いROE
- ROEは2.5%でした。2027年3月期は当期純利益170億円の予想です
5. ライバルとの比較
食品の会社と並べます。会計基準(キッコーマンはIFRS)と利益の指標が違うので、おおまかな比較です。3社とも2026年3月期です。
| ハウス食品G本社 | キッコーマン | カルビー | |
|---|---|---|---|
| 売上高(売上収益) | 3,170億円(+0.5%) | 7,455億円(+5.2%) | 3,402億円(+5.5%) |
| 利益 | 182億円(営業) | 795億円(事業利益) | 262億円(営業) |
| 利益率 | 5.8% | 10.7% | 7.7% |
| ROE | 2.5% | 11.5% | 8.3% |
| 自己資本(親会社所有者帰属持分)比率 | 67.0% | 74.6% | 64.3% |
- しょうゆの会社はキッコーマンの強みとは、スナック菓子はカルビーの強みとは、調味料は味の素の強みとはへ
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
ハウス食品グループ本社の決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 香辛・調味加工食品の営業利益 | 128億円 | 決算短信(セグメント別) |
| 米国大豆事業の動き | 減収減益、減損 | 決算短信(海外食品事業) |
| 減損損失 | 83億円 | 決算短信(連結損益計算書) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高3,225億円、営業利益185億円、当期純利益170億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年70円、2027年3月期予想100円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男カレーのルウは値上げのあとも持ち直したんだね。アメリカの事業の立て直しと、増配の予想も見ておこう
外食の会社はゼンショーホールディングスの強みとは・すかいらーくホールディングスの強みとはも参考にしてください。
まとめ
- ハウス食品グループ本社は、カレーなどの香辛・調味加工食品を中心にした食品の会社
- 2026年3月期は営業利益182億円(−8.8%)、コスト上昇で減益
- 米国事業の減損で当期純利益は74億円(−41.1%)
- 外食の壱番屋、中国のカレーなどの事業も
- 2027年3月期は当期純利益170億円・年100円の予想
参考文献
- ハウス食品グループ本社. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月11日). https://housefoods-group.com/newsrelease/pdf/260511_kessan.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- キッコーマン. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年4月24日). https://www.kikkoman.com/jp/ir/assets/tan202603.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- カルビー. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日). https://www2.jpx.co.jp/disc/22290/140120260513530401.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。