ケーズホールディングスの強みとは:家電専門店「ケーズデンキ」556店。パソコン(+30.1%)・携帯電話(+18.3%)・エアコン(+8.7%)の買い替え需要で、2026年3月期は売上高7,597億円(+2.9%)・営業利益268億円(+23.0%)
ケーズホールディングスを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月8日、東証の適時開示)で分析しました。売上高7,597億円(+2.9%)、営業利益268億円(+23.0%、営業利益率3.5%)、経常利益306億円(+18.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益143億円(+50.3%)、ROE5.7%、自己資本比率58.9%。家電専門店の単一セグメントで、店舗数は556店(直営552店・FC4店)。品種別の売上高は、家庭電化商品2,790億円(冷蔵庫・洗濯機など)、情報機器2,128億円(+14.9%、パソコンはWindows10のサポート終了後も好調、携帯電話は残価設定型契約からの買い替え)、季節商品1,273億円(+5.8%、エアコンは猛暑と「エアコン2027年問題」の駆け込み需要)、映像・音響904億円。「現金値引」「長期無料保証」が特徴。年46円の配当、2027年3月期は営業利益305億円・年48円の予想。ヤマダホールディングスとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美家電量販店って、いま何が売れているの?

プレ男ケーズデンキの決算短信を見ると、パソコンとスマホ、エアコンの買い替えがよく売れたんだって
企業分析の連載、222社目はケーズホールディングスです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月8日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のヤマダホールディングスの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、ケーズホールディングス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の店をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
家電専門店「ケーズデンキ」を展開する会社(家電販売の単一セグメント)
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 7,597億円 | +2.9% |
| 営業利益 | 268億円 | +23.0% |
| 営業利益率 | 3.5% | 前期 3.0% |
| 経常利益 | 306億円 | +18.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 143億円 | +50.3% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 5.7% | 前期 3.7% |
| 自己資本比率 | 58.9% | 前期 59.4% |
| 配当 | 年46円(配当性向50.4%) | 前期 44円 |
- 店舗数は2026年3月末で556店(直営店552店、FC店4店)です。当期は直営店を5店開いて5店閉じました
- 会社は、「現金値引」「長期無料保証」「あんしんパスポートアプリ」など、お客さまの立場に立ったサービスを掲げています
2. 何で稼いでいるか
品種別の売上高(フランチャイズ等の売上を含む)です。
| 品種 | 主な商品・動き(決算短信の記載) | 売上高 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 家庭電化商品 | 冷蔵庫・洗濯機・クリーナー・調理家電など | 2,790億円 | −1.3% |
| 情報機器 | パソコン(+30.1%)、携帯電話(+18.3%) | 2,128億円 | +14.9% |
| 季節商品 | エアコン(+8.7%)など | 1,273億円 | +5.8% |
| 映像・音響商品 | テレビなど | 904億円 | −1.6% |
| その他 | 長期無料保証サービスの売上などを含む | 503億円 | −13.2% |
- 売上が大きく伸びたのは情報機器(パソコン・携帯電話)です
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 買い替え需要の取り込み
- パソコンは、Windows10のサポート終了後も好調でした。携帯電話は、およそ2年前に普及した残価設定型契約からの買い替えの時期が来て好調でした
② エアコンの需要
- エアコンは、記録的な猛暑や東京都の省エネ家電の購入補助の拡充に加え、2027年4月の省エネ基準の引き上げによる値上がりへの懸念(いわゆる「エアコン2027年問題」)の駆け込み需要で好調でした。会社は、2027年3月期も駆け込み需要が売上を引っぱると見込んでいます
③ 厚い財務
- 自己資本比率は58.9%です
4. 弱み・リスク
① 低い利益率
- 営業利益率は3.5%、ROEは5.7%です
② 家庭電化商品の伸び悩み
- 冷蔵庫・洗濯機などの家庭電化商品は前期を下回りました
③ 生活防衛意識と経費
- 会社は、物価やエネルギー価格の高騰による生活防衛意識の高まりが続くとしています。賃上げを進める一方で、経費のコントロールに取り組むとしています
5. ライバルとの比較
家電量販のヤマダホールディングスと並べます。どちらも日本基準・2026年3月期ですが、ヤマダは住宅・金融なども手がけるので、おおまかな比較です。
| ケーズHD | ヤマダHD | |
|---|---|---|
| 売上高 | 7,597億円(+2.9%) | 1兆6,918億円(+3.9%) |
| 営業利益 | 268億円(+23.0%) | 162億円(−62.2%) |
| 営業利益率 | 3.5% | 1.0% |
| ROE | 5.7% | 2.3% |
| 自己資本比率 | 58.9% | 48.6% |
- 規模はヤマダが大きいものの、営業利益・利益率・ROEはケーズが上回りました(→ヤマダホールディングスの強みとは)。ほかの小売の会社はニトリホールディングスの強みとは、しまむらの強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
ケーズHDの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 品種別の売上高 | 情報機器2,128億円、季節商品1,273億円など | 決算短信(補足情報) |
| 店舗数 | 556店 | 決算短信(経営成績) |
| 営業利益率 | 3.5% | 決算短信のサマリー |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高7,850億円、営業利益305億円、当期純利益200億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年46円、2027年3月期予想48円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

メル美買い替えの波で伸びたのね。冷蔵庫や洗濯機などの売れ行きも見ておきたいな
ほかの家電量販店の会社はエディオンの強みとは・ノジマの強みとはも参考にしてください。
まとめ
- ケーズHDは、家電専門店ケーズデンキ(556店)の会社
- 2026年3月期は営業利益268億円(+23.0%)
- パソコン・携帯電話の買い替えで情報機器が+14.9%
- エアコンは猛暑と「エアコン2027年問題」の駆け込み需要
- 2027年3月期は営業利益305億円・年48円の予想
参考文献
- ケーズホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月8日). https://www2.jpx.co.jp/disc/82820/140120260507518592.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- ヤマダホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月8日). https://www2.jpx.co.jp/disc/98310/140120260508519030.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。