三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)の強みとは:三井住友銀行を中心に、大企業向け・個人向け・海外・市場の4部門で稼ぐ。2026年3月期は純利益1兆5,830億円(+34.4%)、連結業務純益2兆3,309億円。金利上昇で国内の資金利益が増加
三井住友フィナンシャルグループを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日)で分析しました。親会社株主に帰属する当期純利益1兆5,830億円(+34.4%)、連結業務純益2兆3,309億円(+6,116億円)、経常利益2兆3,034億円、ROE10.4%。増益は、国内の資金利益の増加、国内ホールセールの手数料収入、資産運用・決済ファイナンスの好調によるもの。与信関係費用は中東情勢の悪化などに備えたフォワードルッキング引当で3,884億円に増え、米州の銀行子会社の事業売却に係る損失も計上しました。部門別の連結業務純益はホールセール9,971億円、グローバル6,558億円、市場5,087億円、リテール4,277億円。年157円の配当、2026年9月30日を基準日とする1株→2株の株式分割と自己株式の取得を決議。2027年3月期は純利益1兆7,000億円の予想。三菱UFJとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美お給料の口座が三井住友銀行なの。銀行ってどうやって稼いでいるのかな

プレ男銀行って、金利が上がるともうかるって本当? 純利益が1兆円をこえてるって聞いたよ
企業分析の連載、41社目は三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)です。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日)で確認しました。比較には、この連載の三菱UFJフィナンシャル・グループの強みとはで確認したMUFGの数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、三井住友フィナンシャルグループ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
三井住友銀行を中心に、大企業向け・個人向け・海外・市場(債券や為替など)の4つの部門で稼ぐ、日本の3大金融グループの1つ
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 経常収益 | 10兆7,908億円 | +6.1% |
| 連結業務純益(本業のもうけ) | 2兆3,309億円 | +6,116億円 |
| 与信関係費用 | 3,884億円 | +439億円 |
| 経常利益 | 2兆3,034億円 | +34.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1兆5,830億円 | +34.4% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 10.4% | 前期 8.0% |
| 配当 | 年157円(配当性向38.0%) |
- 増益は、国内の資金利益(貸出などの利息のもうけ)の増加、国内ホールセールの手数料収入の増加、資産運用・決済ファイナンスの好調によるものです
- 与信関係費用(貸したお金が返ってこないときへの備え)は、中東情勢の悪化などに備えた引当(フォワードルッキング引当)で増えました
- 純利益には、米州の銀行子会社の事業売却に係る損失なども含まれています
2. 何で稼いでいるか
事業部門別の連結業務純益(2026年3月期)です。
| 部門 | 中身 | 連結粗利益 | 連結業務純益 |
|---|---|---|---|
| ホールセール | 国内の大企業・中堅企業向け | 1兆2,534億円 | 9,971億円 |
| グローバル | 海外 | 1兆5,509億円 | 6,558億円 |
| 市場 | 債券・為替などの取引、資金の運用 | 6,978億円 | 5,087億円 |
| リテール | 個人・中小企業向け | 1兆5,556億円 | 4,277億円 |
- いちばん稼いでいるのはホールセールです。リテールは粗利益は大きいものの、営業経費(1兆1,346億円)も大きくなっています
- 部門の合計から本社管理等(−2,584億円)を差し引くと、連結業務純益になります
3. 強み
会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。
① 国内の大企業との取引
- ホールセールの連結業務純益は9,971億円で、4部門で最大。国内ホールセールの手数料収入も増えました
② 資産運用・決済
- 決算短信は、増益の理由に資産運用・決済ファイナンスビジネスの好調を挙げています
- 2026年3月期には、CCCMKホールディングス(Vポイントの運営会社)が新たに連結子会社になりました
③ 株主への還元
- 配当は年157円。2026年5月13日には自己株式の取得と、9月30日を基準日とする1株→2株の株式分割を決めています(→自社株買いのしくみ)
4. 弱み・リスク
① 景気と貸し倒れ
- 与信関係費用は3,884億円。景気や世界の情勢が悪くなると、貸したお金が返ってこないリスクが増えます
② 海外事業
- 米州の銀行子会社の事業売却に係る損失を計上しました。海外の事業は、その国の景気・規制・為替の影響を受けます
③ 有価証券の値下がり
- 決算短信は、リスクの1つに有価証券の時価の下落を挙げています。金利が上がると、持っている債券の値段は下がります
5. ライバルとの比較
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と比べます。どちらも日本基準・2026年3月期です。
| 三井住友FG | MUFG | |
|---|---|---|
| 連結業務純益 | 2兆3,309億円 | 2兆3,772億円 |
| 経常利益 | 2兆3,034億円 | 3兆4,101億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1兆5,830億円(+34.4%) | 2兆4,272億円(+30.3%) |
| ROE | 10.4% | 11.3% |
- 本業のもうけ(連結業務純益)はほぼ同じ規模ですが、MUFGはモルガン・スタンレーの持分利益などで純利益が大きくなっています(→三菱UFJフィナンシャル・グループの強みとは)
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
三井住友FGの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 連結業務純益 | 2兆3,309億円 | 決算短信(経営成績) |
| 与信関係費用 | 3,884億円 | 決算短信 |
| 部門別の連結業務純益 | ホールセール9,971億円など | 決算短信(セグメント情報) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 純利益1兆7,000億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年157円、2027年3月期予想は分割前で年180円 | 決算短信 |
- 銀行は「売上高」ではなく、連結業務純益や与信関係費用を見るのがポイントです
- 2026年9月30日を基準日に1株→2株に分割するため、分割後の1株あたりの数字は半分になります(→株式分割と投資単位)
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男本業のもうけは「連結業務純益」、貸し倒れへの備えは「与信関係費用」。銀行は見る数字がほかの会社と違うんだね
国内の個人・法人が中心の銀行はりそなホールディングスの強みとはへ。
まとめ
- 三井住友FGは、ホールセール・リテール・グローバル・市場の4部門で稼ぐ金融グループ
- 2026年3月期は純利益1兆5,830億円(+34.4%)、連結業務純益2兆3,309億円
- 増益は国内の資金利益、手数料収入、資産運用・決済の好調
- 稼ぎ頭はホールセール(9,971億円)
- リスクは貸し倒れ、海外事業、有価証券の値下がり
参考文献
- 三井住友フィナンシャルグループ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日). https://www.smfg.co.jp/investor/financial/latest_statement/2026_3/2026_fy_01.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日). https://www.mufg.jp/dam/ir/fs/2025/pdf/summary2603_ja.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。