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Pregnancy

妊娠中の貧血

世界では妊婦の37%。妊娠で血液の量がふえるため起こりやすく、大部分は鉄不足。疲れやすい・めまい・息切れに注意。レバーは鉄が多いが、ビタミンAのとりすぎに気をつけて少しずつ(牛レバーなら1日30g程度)

2026年10月10日

妊娠中は貧血になりやすい時期です。WHO(2025年)によると、世界では妊婦の37%が貧血で、妊娠中に血液の量がふえることが原因のひとつです。日本産婦人科医会によると、妊婦の貧血の大部分は鉄不足によるものです。レバーは鉄が多く、吸収もよいので貧血予防によい食品ですが、ビタミンAも多いので、牛レバーなら1日30g程度、鶏や豚のレバーなら週1〜2回30g程度と、少しずつにしましょう。妊婦健診では、妊娠初期、24〜35週、36週以降に血液検査で貧血を確かめます。

目次
  1. 妊娠中は貧血になりやすい
  2. 症状
  3. 妊婦健診で調べる
  4. 食事:レバーは「少しずつ」
  5. まとめ

メル美妊婦健診で「少し貧血ぎみ」って言われたの。レバーを食べたほうがいいって聞いたけど、妊娠中はビタミンAのとりすぎに注意って本にも書いてあって……どっちなの?

プレ男妊娠すると、貧血になりやすいのかな。

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、妊娠中の貧血の話です。WHO(世界保健機関)の貧血のファクトシートと、日本産婦人科医会の「女性の健康Q&A」をもとにまとめました。妊娠していないときの貧血については健診で「貧血」と言われたらを見てください。

妊娠中は貧血になりやすい

WHOによると、

日本産婦人科医会によると、妊婦の貧血の大部分は、鉄分が不足するための貧血です。

症状

WHOによると、貧血のよくある症状は、

重い貧血では、口の中や爪の下が白っぽい、呼吸や脈が速い、立ちくらみ、あざができやすい、などの症状が出ることもあります。

妊娠中の疲れやすさやめまいは、貧血のサインのこともあります。妊婦健診の血液検査で貧血がわかったら、食事や鉄剤について医師に相談しましょう。

(更新)日本産婦人科医会の医会報学術欄「第四回:妊産婦の鉄欠乏性貧血 ―産科編―」(2025年7月29日作成、医師向け)で確認しました。妊娠中は血液が薄まる(生理的な血液希釈)ため、WHOの基準では、妊婦の貧血はヘモグロビンが妊娠初期11g/dL未満、中期10.5g/dL未満、末期11g/dL未満、産後10g/dL未満とされています(妊娠していない女性は12g/dL未満)。日本でも妊婦の約4割が貧血の状態にあり、妊産婦の貧血の90%以上が鉄欠乏性貧血とされています。妊娠全体で約1,000mgの鉄が余分に必要になる一方、食事から吸収される鉄は1日1〜2mgなので、積極的に鉄をとることが必要です。産後の貧血は、産後うつ、育児意欲の低下、母乳育児がうまくいかないことなどとも関係するとされています。治療は、安全性と費用の面から飲み薬の鉄剤が第一選択で、急いで改善が必要なときは点滴の鉄剤も使われます

妊婦健診で調べる

妊婦健診では、血液検査(血算)で貧血を確かめます。厚生労働省の「妊婦に対する健康診査についての望ましい基準」では、妊娠初期に1回、24〜35週に1回、36週〜出産に1回行われます(妊婦健診で何をする?)。

食事:レバーは「少しずつ」

日本産婦人科医会のQ&A(小冊子『これで安心、妊娠中の食事と栄養』2021年改訂版より)によると、

とされています。

プレ男「レバーはだめ」じゃなくて、「量に気をつけて少しずつ」なんだね。

WHOも、貧血の予防に、鉄、葉酸、ビタミンB12などをふくむ食品をとることをあげています。妊娠中の食べものの注意は妊娠中に気をつけたい食べもの、サプリメントについては妊娠中のサプリメントを見てください。

貧血とお産のあとの大量出血の関係については、お産のあとの大量出血(分娩後出血)を見てください。

まとめ


参考文献

  1. World Health Organization. Anaemia(Fact sheet). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/anaemia (閲覧日:2026年10月10日)
  2. 公益社団法人日本産婦人科医会. 女性の健康Q&A「『貧血予防にはレバーたくさん食べろ』と本に書いてあります。でも、レバーなどのビタミンAのとりすぎは胎児に悪影響があるそうですね。どっちが正しいのですか?」(2021年9月29日作成). https://www.jaog.or.jp/qa/confinement/210929/ (閲覧日:2026年10月10日)
  3. 厚生労働省. 妊婦に対する健康診査についての望ましい基準(平成27年3月31日厚生労働省告示第226号)(こども家庭庁掲載資料、PDF). https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/ae69f83a-d0b5-4d1a-a51f-54b6eabd44a7/aa6c59aa/20251028_policies_boshihoken_nimpukenshin_01.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
  4. 公益社団法人日本産婦人科医会. 医会報学術欄(デジタル版)第四回:妊産婦の鉄欠乏性貧血 ―産科編―(2025年7月29日作成). https://www.jaog.or.jp/lecture/%e7%ac%ac%e5%9b%9b%e5%9b%9e%ef%bc%9a%e5%a6%8a%e7%94%a3%e5%a9%a6%e3%81%ae%e9%89%84%e6%ac%a0%e4%b9%8f%e6%80%a7%e8%b2%a7%e8%a1%80-%ef%bc%8d%e7%94%a3%e7%a7%91%e7%b7%a8%ef%bc%8d%e7%9f%a5%e8%ad%98%e3%81%ae/ (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。