男磨きOWNER'S MANUAL

PART 04 / MUSCLEDOC. M-04-09

腕立て伏せは「壁→ひざつき→ふつう」の順に頭から足まで一直線、腰を反らせない。40回以上できた男性は心臓病が少なかった、という研究も

PART04 筋肉DATE2026年10月4日
SOURCES3 件CHECK医師 監修

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、腕立て伏せのような自重トレーニングも筋トレにふくめ、週2〜3日を推奨しています。スポーツ庁の手引きでは、壁に手をつく形→ひざつき→ふつうの腕立て伏せと段階を分け、「頭から足まで一直線」「くの字にならない」「背中を反らさない」をポイントにしています。米国の消防士1,104人を10年追った研究では、腕立て伏せが40回以上できた人は、10回以下の人より心血管の病気が96%少なかったと報告されています(ただし関連を見た研究で、腕立て伏せの回数だけで病気のリスクは決まりません)。

目次
  1. 腕立て伏せも、立派な「筋トレ」
  2. 「壁→ひざつき→ふつう」の順に
  3. フォームのポイント
  4. 腕立て伏せの回数と、心臓の病気
  5. 続けるコツ
  6. まとめ

プレ男ひさしぶりに腕立て伏せをやったら、5回でつぶれた…。しかも次の日、腰が痛い。

メル美いきなりふつうの腕立て伏せじゃなくて、もっとかんたんな形から始めればいいんじゃない?

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、道具もジムもいらない筋トレの代表、腕立て伏せの話です。スポーツ庁の手引きと厚生労働省のガイド、そして腕立て伏せの回数と心臓の病気の関係を調べた研究をもとにまとめました。

腕立て伏せも、立派な「筋トレ」

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の情報シートでは、こう書かれています。

筋トレ全体の始め方は、筋トレの始め方にまとめています。

「壁→ひざつき→ふつう」の順に

スポーツ庁の「身体診断『セルフチェック』『改善エクササイズ』の手引き」では、上半身の筋力のセルフチェックを、次のように段階に分けています(できたら1点の、4段階)。

段階 かたち チェックすること
レベル1 壁に手をつく(壁から足4つ分はなれて立つ) 目線を下に向けて、10秒間たもてるか
レベル2 ひざをついた腕立ての姿勢 首・背中・ひざまでまっすぐにして、10秒間たもてるか
レベル3 ふつうの腕立ての姿勢(手も足も肩幅) 首・背中・足までまっすぐにして、10秒間たもてるか
レベル4 腕立ての姿勢から、片手を上げて体をひねる 左右それぞれ3秒間たもてるか

プレ男壁に手をつくのも、腕立て伏せの仲間なんだ。まずは自分がどの段階か、見てみよう。

フォームのポイント

同じ手引きの「POINT」をまとめると、こうなります。

手引きの「改善エクササイズ」では、壁に手をついて行う腕立て伏せ(ウォールプッシュ)を紹介しています。そのときの注意は、次の3つです。

  1. エクササイズ中に呼吸を止めない
  2. 痛みが出ない範囲で、ゆっくり行う
  3. 頻度は2日に1回ほどのペース

腕立て伏せの回数と、心臓の病気

腕立て伏せの回数と、その後の心血管の病気(心臓や血管の病気)の関係を調べた研究があります(Yang ら、JAMA Network Open、2019年)。

メル美96%も!? じゃあ腕立て伏せを40回できるようになれば、心臓病にならないってこと?

そうとは言えません。論文の著者自身が、次のような限界を書いています。

つまり、「腕立て伏せがたくさんできる人は、体力全体が高い人が多く、その人たちは心臓の病気が少なかった」と読むのが正確です。回数は、自分の体力の変化を知る目安の1つとして使うのがよいでしょう。

腕立て伏せは、頭から足まで一直線、息を止めない、痛くない範囲で。ふつうの形がきつい人は、壁やひざつきから始めれば十分です。回数は、体力の変化を知るものさしとして使いましょう。

続けるコツ

プレ男まずはひざつきから、まっすぐな姿勢でやってみる!腰を反らせないようにね。

メル美私は壁からやってみよう。スマホで横から撮って、フォームを確かめるね。

同じ手引きの腹筋(体幹)のチェックは、腹筋(体幹)は何段階?スポーツ庁のセルフチェックへ。

腕立て伏せとベンチプレスで筋肉のつき方をくらべた試験は、腕立て伏せでも、ベンチプレスと同じくらい胸と腕の筋肉がつく?へ。

まとめ


参考文献

  1. 厚生労働省. 「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:筋力トレーニングについて(e-ヘルスネット). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-00-005.html (閲覧日:2026年10月4日)
  2. スポーツ庁. 身体診断「セルフチェック」「改善エクササイズ」の手引き スポーツを通じたライフパフォーマンス向上を目指す皆様へ(⑤上体の筋力). https://www.mext.go.jp/sports/content/20250624-spt_kensport01-000014433_1.pdf (閲覧日:2026年10月4日)
  3. Yang J, Christophi CA, Farioli A, et al. Association Between Push-up Exercise Capacity and Future Cardiovascular Events Among Active Adult Men. JAMA Netw Open. 2019;2(2):e188341. doi:10.1001/jamanetworkopen.2018.8341. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6484614/ (閲覧日:2026年10月4日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。