
メル美「母乳がいい」ってよく聞くけど、具体的にどんなよいところがあるの?出なかったらどうしようって、ちょっと不安なんだ。

プレ男パートナーとして、どう支えたらいいかも知りたいな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、母乳育児のよいところの話です。WHO(世界保健機関)のファクトシート「Infant and young child feeding」(2026年)と、厚生労働省の「平成27年度 乳幼児栄養調査」をもとにまとめました。授乳の悩みについては授乳のよくある悩みを見てください。
WHOとユニセフのすすめ
WHOによると、WHOとユニセフは、
- 生まれて1時間以内に授乳を始める
- 生後6か月までは母乳だけで育てる(ほかの食べものや飲みものはあげない)
- 生後6か月からは、安全で栄養のある離乳食を始めながら、2歳かそれ以上まで母乳を続ける
ことをすすめています。
赤ちゃんにとってのよいところ
WHOによると、
- 早くから、母乳だけで、続けて授乳することは、肺炎や下痢などの感染症から赤ちゃんを守ります。これらは子どもが亡くなるおもな原因です
- 母乳をあげていない赤ちゃんは、高所得の国でも、子どものうちに亡くなる人が多いとされています
- 生後6〜12か月では、母乳が必要なエネルギーの半分以上、12〜24か月では3分の1をまかなうことができます。病気のときにも大切なエネルギーと栄養のもとになります
- 母乳で育った子どもは、大きくなってから太りすぎ・肥満になりにくく、知能検査の成績がよい、学校の出席率が高いとされています
お母さんにとってのよいところ
WHOによると、
- 長く授乳すると、卵巣がんと乳がんのリスクが下がります
- 生後6か月未満の赤ちゃんに母乳だけをあげていると、ホルモンの変化で妊娠しやすい状態に戻るのが遅れ、次の妊娠までの間隔があくことにつながります(産後の生理はいつ戻る?)
産後の避妊については、産後の避妊とセックスの再開を見てください。

母乳には赤ちゃんとお母さんの両方によいところがあります。でも、母乳が出にくい、体調や薬、仕事など、いろいろな事情があります。ミルクや混合栄養を選ぶことも、大切な選択です。困ったときは、ひとりで悩まず相談してください。
日本の母乳育児の今
厚生労働省の「平成27年度 乳幼児栄養調査」によると、
- 母乳だけ(母乳栄養)の割合は、生後1か月で51.3%、生後3か月で54.7%で、10年前より増えていました
- 混合栄養(母乳とミルク)もふくめると、母乳をあげている割合は、生後1か月で96.5%、生後3か月で89.8%でした
- 妊娠中に「ぜひ母乳で育てたい」と思った人は43.0%、「母乳が出れば母乳で育てたい」と思った人は50.4%で、あわせて9割を超えていました
- 出産後1年未満に働いていた人の母乳栄養の割合は49.3%で、10年前より22.6ポイント増えていました(仕事に戻っても授乳を続けたい)
- 授乳について困ったことがある人は77.8%。いちばん多かったのは「母乳が足りているかどうかわからない」(40.7%)、次が「母乳が不足ぎみ」(20.4%)でした
2025年9月に、こども家庭庁が新しい「令和7年乳幼児栄養調査」を行っています。
(更新)こども家庭庁の「令和7年乳幼児栄養調査」のページ(2026年10月12日閲覧)では、調査は2025年9月に行われましたが、「数値の精査が必要なことが判明したため、公表を延期」するとされていて、結果はまだ公表されていません。

プレ男8割近くの人が、授乳で何か困ったことがあるんだね。悩むのは自分だけじゃないんだ。
母乳育児を支えるために
WHOは、母乳育児を守り、すすめ、支えるために、
- 生まれてすぐにお母さんと赤ちゃんの肌と肌をふれあわせ、1時間以内に授乳を始められるよう支える
- 赤ちゃんがほしがるときに、昼も夜も授乳できるよう支える
- 母子同室(1日24時間、お母さんと赤ちゃんが一緒にいる)
- 医学的に必要なとき以外は、ほかの食べものや飲みもの(水も)を足さない
- 妊娠中・産後の健診、赤ちゃんの健診や予防接種など、あらゆる機会に授乳の相談ができるようにする
- お母さんどうしの支えあいなど、地域での支え
などをすすめています。
パートナーができることは、パートナーが妊娠したら、できることも見てください。
世界の母乳育児の割合は、世界の母乳育児(2026年、WHO・ユニセフ)を見てください。
まとめ
- WHOとユニセフは、生後6か月まで母乳だけ、その後も2歳以上まで母乳を続けることをすすめている
- 母乳は赤ちゃんを感染症から守り、お母さんの乳がん・卵巣がんのリスクを下げる
- 日本では、生後3か月で母乳だけは54.7%、混合をふくめると89.8%(2015年度)
- 授乳で困ったことがある人は77.8%。相談できる人や場所が大切
- ミルクや混合でも、自分を責めないで
参考文献
- World Health Organization. Infant and young child feeding(Fact sheet). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/infant-and-young-child-feeding (閲覧日:2026年10月10日)
- 厚生労働省. 平成27年度 乳幼児栄養調査結果の概要. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000134208.html (閲覧日:2026年10月10日)
- こども家庭庁. 令和7年乳幼児栄養調査. https://www.cfa.go.jp/resources/research/r7-eiyo-chosa (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。