
メル美出産した友だちが「会陰切開の傷が痛くて座れない」って。どれくらいで治るのかな。

プレ男切開って、みんなするものなの?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、会陰切開と会陰の傷の話です。英国NHSの資料をもとにまとめました。会陰(えいん)は、腟と肛門の間の部分です。
会陰の傷はよくあること
NHSによると、
- お産のとき、赤ちゃんが出てくるときに会陰が裂けることがあります
- 医師や助産師が会陰を切る(会陰切開)こともあります。腟の出口を少し広げて、赤ちゃんが出やすくするためです
- 初めて経腟分娩をする人の最大10人に9人に、何らかの裂け目、すり傷、切開があります
- イングランドでは、会陰切開は決まりごととしては行わず、必要なときに相談のうえ行います
会陰切開をするのはどんなとき?
NHSによると、英国の診療ガイドライン(NICE)は、次のようなときに会陰切開を行うことがあるとしています。
- 赤ちゃんの心拍が乱れ、急いで産む必要があるとき
- 吸引分娩や鉗子分娩が必要なとき(吸引分娩・鉗子分娩)
- 肛門まで裂けるおそれがあるとき
切開は局所麻酔をしてから行い、硬膜外麻酔をしている場合は追加します(お産の痛みをやわらげる方法)。傷は溶ける糸で縫うので、抜糸に通う必要はありません。

メル美初めてのお産では、ほとんどの人に何らかの傷ができるんだね。
治るまで
- NHSによると、縫った傷は、お産から1か月以内に治ります
- 会陰切開のあとの痛みが2〜3週間より長く続くことはふつうありません。長く続くときは相談しましょう
痛みをやわらげる
- 痛み止めは、パラセタモール(アセトアミノフェン)が授乳中も使えるとされています。イブプロフェンも授乳中に使えると考えられていますが、まず医師に確認を。アスピリンはすすめられません(母乳に移るため)
- 保冷剤や氷をタオルに包んで傷に当てる(氷を直接肌に当てない)
- 1日1〜2回、10分ほど下着をとってタオルの上に横になり、傷を空気にふれさせる
トイレのとき
- 傷とまわりを清潔に。トイレのあと、ぬるま湯を腟のまわりにかけて流す
- おしっこのときぬるま湯をかけながらすると、しみるのがやわらぐことがある
- うんちのときは、清潔なナプキンを傷に当ててそっと押さえると楽になることがある
- お尻は前から後ろへ、やさしくふく
- うんちがとても痛いときは、便をやわらかくする薬が役立つことがあります(医師や助産師に相談を)

会陰の傷はふつう1か月以内に治ります。痛みが強くなる、いやなにおいがする、傷のまわりが赤く腫れるときは、感染のサインのことがあるので相談を。
感染のサイン
NHSは、次のようなときは助産師や医師に相談するようすすめています。
- 縫ったところの痛みが強くなってきた
- いやなにおいのおりもの
- 傷のまわりの皮膚が赤く腫れている(鏡で見てもよい)
- 傷からうみや液が出る、痛みが続く
傷あとが盛り上がる、かゆいなど、困っているときも医師に伝えましょう。
セックスの再開
NHSによると、
- 産後いつからセックスしてよいという決まりはありません。傷がなくても、産後の数週間は痛みや疲れがある人が多いので、あせらずに
- 傷や切開があった人は、最初の数か月はセックスの痛みがとてもよくあることです
- 痛いときは、痛いと伝えましょう。挿入しなくても、ふれあうことはできます
- 痛みが腟のかわきと関係していることもあります。水性の潤滑ゼリーが役立つことがあります(腟のかわき)
- 産後3週間で妊娠することもあります。授乳中で生理が戻っていなくても、最初のセックスから避妊を(産後の避妊)
骨盤底のトレーニング
- 腟と肛門のまわりの筋肉をしめる運動(おしっこやおならをがまんするように)は、傷の回復を助け、傷への負担を減らします(産後の体の回復)
裂けにくくするために
- 赤ちゃんの頭が見えてきたら、助産師がいきむのをやめて、短く息をはくように声をかけます。頭がゆっくり出て、会陰がのびる時間ができます
- NHSによると、妊娠の最後の数週間に会陰をマッサージすると、会陰切開になる可能性が下がるとされています。毎日続けた人でいちばん効果がありました。やり方は助産師に相談しましょう
まとめ
- 初めて経腟分娩をする人の最大9割に、何らかの会陰の裂け目・すり傷・切開がある
- 傷は溶ける糸で縫い、ふつう1か月以内に治る
- 痛みには、痛み止め、冷やす、空気にふれさせる。トイレのあとはぬるま湯で流す
- 痛みが強くなる、いやなにおい、赤い腫れは感染のサイン。相談を
- セックスはあせらずに。痛いときは伝える。最初から避妊を
参考文献
- NHS. Episiotomy and perineal tears. https://www.nhs.uk/pregnancy/labour-and-birth/episiotomy-and-perineal-tears/ (閲覧日:2026年10月6日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。