
メル美出産した姉が、おなかがなかなか戻らないし、くしゃみで尿もれするって。腹筋したほうがいいのかな。

プレ男産後って、体の変化が大きいんだね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、産後の体の回復の話です。英国NHSの資料をもとにまとめました。産後の不調は、ひとりでがまんせず、健診や医療機関で相談してください。
おなかの筋肉が離れる「腹直筋離開」
NHSによると、
- 妊娠中に、おなかの真ん中を縦に走る2本の筋肉が離れるのはよくあることで、ふつう指2本分くらいです。腹直筋離開と呼ばれます
- 大きくなる子宮が筋肉を押し広げ、長く、弱くなるために起こります
- 多くは、赤ちゃんが8週になるころまでに元に戻ります
自分で確かめる方法
- あお向けに寝て、ひざを立て、足の裏を床につける
- 肩を少し持ち上げて、おなかを見る
- おへその上と下で、筋肉のふちの間に指が何本入るかを確かめる
定期的に確かめて、すき間がだんだん小さくなっているかを見ましょう。産後8週たってもすき間がはっきりあるときは、腰を痛めるおそれがあるので受診してください。おなかの痛みや違和感がある人もいます。
気をつけること
- 骨盤底筋と、おなかの深いところの筋肉の運動が、すき間を小さくするのに役立ちます
- 背すじをのばして立つなど、姿勢を意識する
- はじめは、腹筋運動(上体起こし)、プランク、激しい運動は避ける
- トイレで強くいきむことや、重い物を持つことも避ける

メル美産後すぐの腹筋運動は、かえってよくないこともあるんだね。
尿もれ・下がる感じには、骨盤底筋トレーニング
NHSによると、尿もれや、腟と肛門の間が重い感じがあるときは、骨盤底筋(膀胱・腟・肛門のまわりの筋肉)をきたえることが役立ちます。尿もれを防ぎ、骨盤臓器脱を改善し、セックスもよくなるとされています。
- おならをがまんするように、お尻をしめて引き上げる
- おしっこを途中で止めるように、腟と尿道のまわりをしめる
- 長くしめる:できるだけ長く(10秒まで)しめて、ゆるめる
- 短くしめる:すばやくしめて、すぐゆるめる。筋肉が疲れるまで
- それぞれ10回を目標に、1日3回以上
- ふつうに呼吸しながら、おなかに力を入れないように
やり方の図や、尿もれのタイプについては、尿もれの記事も見てください。
おなかの筋肉の運動
- 横向きに寝て、ひざを軽く曲げる
- 息を吸って、吐きながら下腹をコルセットのように引きこむ。同時に骨盤底筋をしめる
- 10数えて、ゆっくりゆるめる。10回までくり返す

産後の尿もれやおなかのゆるみは、骨盤底筋とおなかの深い筋肉の運動で楽になることがあります。産後8週たっても気になるときは、相談を。
会陰の傷(会陰切開・裂け目)のケアについては、会陰切開と会陰の傷の記事にまとめています。
腰を痛めない工夫
NHSは、産後の腰痛を和らげる工夫として、次のことをすすめています。
- 授乳のときは、背中をまっすぐにして支える。腰の後ろに小さなクッションを。足が床につくように
- 床の近くの作業(おもちゃを拾う、赤ちゃんの沐浴など)は、背中を曲げずに、ひざをつくかしゃがむ
- おむつ替えは高さのある台で(ソファやベッドの横にひざをつく)。赤ちゃんを高い所に置いたまま、目を離さない
- 物を持ち上げるときは、背すじをのばし、ひざを曲げる
- ベビーカーを押すときは背すじをのばす。だっこひもは体に合ったものを
妊娠中の腰痛については、妊娠中の腰痛の記事も見てください。
産後の健診で相談しよう
- NHSは、産後6〜8週ごろの健診が、出産後の体やこころの不調について相談するよい機会だとしています
- 日本では、産後2週間・1か月の健診などがあります。気になることはメモしておいて相談しましょう(産後の健診で相談したいこと、産後の避妊とセックスの再開、産後うつ)
産後におしっこが出ない・出しきれないときのことは、産後におしっこが出ない・出しきれない(産後の尿閉)にまとめています。
まとめ
- 腹直筋離開は産後によくあり、多くは8週までに戻る。8週たっても目立つなら相談
- はじめは腹筋運動・プランク・激しい運動・重い物・いきむを避ける
- 尿もれ・下がる感じには骨盤底筋トレーニング(10回を1日3回以上)
- 授乳・おむつ替え・だっこで背すじをのばし、ひざを曲げる
- 産後の健診で、体とこころの不調を相談
参考文献
- NHS. Your post-pregnancy body. https://www.nhs.uk/baby/support-and-services/your-post-pregnancy-body/ (閲覧日:2026年10月5日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。