
メル美友だちが、デリケートゾーンがずっとヒリヒリ痛いって。病院で「異常なし」って言われて、気のせいなのかって落ちこんでた。

プレ男見た目に何もなくても、痛いものは痛いよね…。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、外陰痛症(がいいんつうしょう、ヴァルヴォディニア)の話です。英国NHSの資料をもとにまとめました。見た目に変化がなくても、痛みは本物です。気のせいではありません。
外陰痛症とは?
- NHSによると、外陰痛症は、外陰部(腟の入り口のまわり)の痛みが少なくとも3か月続き、はっきりした原因が見つからない状態です
- どの年代の女性にも起こります
- 外陰部の見た目は、ふつう変わりません
どんな痛み?
NHSは、痛みの感じ方として次のものをあげています。
- 焼けるような、ズキズキする、刺すような、ヒリヒリする痛み
痛みは、
- 外陰部の全体または一部に出る
- ずっと続くことも、出たり消えたりすることもある
- 自然に起こることも、ふれたとき(タンポンを入れる、セックスなど)に起こることもある
- 太ももの内側、肛門のまわり、尿道のあたりにも広がることがある
- うんちのときに起こることもある
NHSは、外陰痛症が睡眠や集中力、パートナーとの関係に大きく影響することがあるとしています。

メル美ちゃんと名前のある状態なんだ。友だちに教えてあげたい。
ほかの原因もある
NHSは、陰部の痛みの原因として、腟炎、腟けいれん(ワギニスムス)、一部の性感染症などもあげています。外陰痛症は、こうしたほかの原因がないことを確かめてから考えます。
受診の目安と、受診のときのこと
NHSは、次のようなときは受診するようすすめています。
- 外陰部の痛みや違和感がなくならない、くり返す
- 痛みでタンポンが入れにくい
- 焼けるような・しみるような痛みで、セックスがむずかしい
受診のときは、
- 女性の医師を希望したり、だれかに付きそってもらったりすることができます(NHS)
- 症状や、これまでの皮膚の病気・腟の感染、セックスのときの痛みについて聞かれます
- 診察では、綿棒でやさしくふれて、どこが痛いかを確かめることがあります。感染がないかを調べるために、検体をとることもあります
治療:痛みを和らげることが目標
- NHSによると、治療の目的は痛みをコントロールすることです。婦人科医、理学療法士、心理士、痛みの専門医など、複数の専門家がかかわることが多いとされています
- 治療には、次のようなものがあります
- 薬:外陰部に塗るしびれさせるクリームや、神経の痛みの飲み薬
- 骨盤底筋のトレーニング(腟のまわりの筋肉をコントロールする)
- タンポンのような形の器具で、腟をやさしく広げる練習
- 心理療法(認知行動療法や、性の悩みのカウンセリング)
- ほかの治療が効かないとき、まれに痛む部分をとる手術
- どの人にも効く治療はひとつではなく、いくつか試して、合うものを探していくことが多いとされています

外陰部の痛みが続くのに見た目は変わらない——外陰痛症という状態があります。気のせいではありません。婦人科で相談してください。
自分でできること
NHSは、次のことをすすめています。
すること
- ゆったりした綿の下着をはく
- 生理のときは、タンポンよりナプキンを試す
- セックスのときは、体勢を変えてみる、潤滑剤を使う
- ストレスを減らす(ヨガやマインドフルネスなど)
しないこと
- 長い時間、同じ姿勢で座らない
- 腟の中を洗わない
- 熱いお風呂に入らない(ぬるめのお湯に)
- 腟やそのまわりに、香りつきの石けんやデオドラントを使わない(保湿剤については医師や薬剤師に相談)
パートナーにできること
- 見た目に変化がなくても、痛みは本物です。「気にしすぎ」と言わない
- セックスで痛いときは、すぐにやめる。挿入しないふれあいも、大切なつながりです
- 受診に付きそう、治療を一緒に続けることが支えになります
まとめ
- 外陰痛症は、外陰部の痛みが3か月以上続き、はっきりした原因がない状態。見た目は変わらない
- 焼ける・ズキズキ・刺す・ヒリヒリする痛み。タンポンやセックスで起こることも
- 腟炎、腟けいれん、性感染症などほかの原因を確かめる
- 治療は薬、骨盤底筋のトレーニング、心理療法などを組み合わせて、痛みを和らげる
- 気のせいではない。婦人科で相談を
参考文献
- NHS. Vulvodynia (vulval pain)(Page last reviewed: 16 January 2024). https://www.nhs.uk/conditions/vulvodynia/ (閲覧日:2026年10月4日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。