
メル美1型糖尿病の友だちが、そろそろ子どもがほしいって。糖尿病があっても妊娠して大丈夫なのかな。

プレ男妊娠前から準備しておくことがありそうだね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、妊娠前から糖尿病(1型・2型)がある人の妊娠の話です。英国NHSの資料をもとにまとめました。妊娠中にはじめて血糖が高くなる「妊娠糖尿病」については、妊娠糖尿病の記事を見てください。
糖尿病があっても、健康な赤ちゃんを産める
- NHSによると、糖尿病があっても、健康な赤ちゃんを産むことができます。ただし、知っておきたい合併症があります
お母さんへの影響
- 赤ちゃんが大きくなりすぎる(お産がむずかしくなる、陣痛誘発や帝王切開が必要になることも)
- 流産のリスク
- 糖尿病の目の病気(網膜症)や腎臓の病気(腎症)が、妊娠で起こりやすく・悪くなりやすくなることがある
- 1型糖尿病では、糖尿病ケトアシドーシス(血液にケトン体がたまる)が起こることがある
赤ちゃんへの影響
- 生まれてすぐに、心臓や呼吸の問題などで入院が必要になることがある
- 将来、肥満や糖尿病になるリスク
- 生まれつきの異常(とくに心臓や神経)、死産、生まれてすぐ亡くなる可能性が、わずかに高くなる
でも、妊娠前と妊娠中に糖尿病をよく管理すれば、これらのリスクを下げられます。

メル美妊娠前から血糖をよくしておくことが、いちばん大事なんだね。
リスクを下げるために:妊娠は計画して
NHSによると、
- いちばんの方法は、妊娠前に血糖をよくコントロールしておくこと。できれば妊娠を計画しましょう
- 妊娠を考えはじめたら、主治医や糖尿病の専門医に相談しましょう
- 英国では、HbA1c(ヘモグロビンA1c)を毎月はかり、妊娠前は48mmol/mol(6.5%)以下が目安とされています。むずかしければ、できるだけ近づけます
- 86mmol/mol(10%)を超えるときは、下がるまで妊娠しないよう強くすすめられます
- 血糖がよくなるまでは、避妊を続けましょう(低用量ピル、IUD)
- 1型糖尿病の人は、血液のケトン体をはかる道具を使い、血糖が高いときや吐いたり下痢をしたりしたときに確かめます
葉酸
- NHSによると、糖尿病があって妊娠を考えている人は、1日5mgの葉酸を、妊娠12週まで飲むことがすすめられています(英国では処方が必要な量)。二分脊椎などの予防のためです(葉酸)

糖尿病があっても、健康な赤ちゃんを産めます。いちばん大切なのは、妊娠前に血糖をよくしておくこと。妊娠を考えたら、まず主治医に相談を。
妊娠中の治療
NHSによると、
- 飲み薬で治療している人は、ふつうインスリン注射(メトホルミンとの併用も)に切りかえます
- すでにインスリンを使っている人も、種類を変えることがあります
- 1型糖尿病の人には、持続血糖測定器とつながったインスリンポンプがすすめられることがあります
- 高血圧など、ほかの病気の薬を変えることもあります(もともと高血圧の人の妊娠)
- 妊娠中は血糖を測る回数を増やし、健診を欠かさず受けましょう。つわりで血糖が乱れることもあります(つわり)
まとめ
- 糖尿病があっても健康な赤ちゃんを産める。ただし、大きくなりすぎる、流産、生まれつきの異常などのリスクが少し高い
- リスクを下げるいちばんの方法は、妊娠前に血糖をよくしておくこと。妊娠は計画して主治医に相談
- 血糖がよくなるまでは避妊を
- 妊娠中はインスリンへの切りかえなど、治療を見直す。健診を欠かさずに
参考文献
- NHS. Diabetes and pregnancy. https://www.nhs.uk/pregnancy/existing-health-conditions/diabetes/ (閲覧日:2026年10月5日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。