暗号資産のしくみと交換業者の登録制度:国内で円と交換するサービスには登録が必要で、登録業者は27社(2026年9月1日)。「法定通貨ではない」「価格が変動する」が基本。2026年7月の法改正で、規制は金融商品取引法へ移る
暗号資産(仮想通貨)のしくみと、交換業者の登録制度を、資金決済法(e-Gov)と金融庁の「暗号資産の利用者のみなさまへ」でまとめました。暗号資産交換業は内閣総理大臣の登録が必要(資金決済法63条の2、2017年4月1日から)。登録業者は27社(2026年9月1日現在)、金融庁は無登録業者に警告書を出して名称を公表。暗号資産は法定通貨ではなく、価格が変動し、投資者保護基金の補償の対象外です。2026年7月15日に成立した改正法で、暗号資産の規制は資金決済法から金融商品取引法へ移管されます。税金は税金の話の記事へ。

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今回は、暗号資産(仮想通貨)のしくみと、交換業者の登録制度です。資金決済に関する法律(e-Gov法令検索)、金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」と暗号資産交換業者登録一覧(2026年9月1日現在)、金融庁の国会提出法案のページ(第221回国会)、日本投資者保護基金の説明で確認しました。
この記事はしくみと制度の説明です。特定の暗号資産や交換業者をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
暗号資産とは
資金決済法2条は、「暗号資産」を次のようなものとしています(要約)。
- 物を買ったりサービスを受けたりするときに、不特定の人に対して代金の支払いに使え、かつ、不特定の人を相手に売り買いできる財産的価値
- 電子機器などに電子的に記録されているもの
- 日本円や外国の通貨、通貨建ての資産ではないもの
つまり、ネット上でやりとりできる「お金のように使える価値」ですが、国が発行するお金(法定通貨)ではありません。
- 法令上の呼び名は、2020年5月1日の資金決済法の改正で「仮想通貨」から「暗号資産」に変わりました
金融庁の注意点(利用者向け)
金融庁は、利用者に次のように呼びかけています。
- 暗号資産は「法定通貨」ではありません
- 暗号資産は、価格が変動することがあります
- 暗号資産交換業者は登録が必要です。登録を受けた事業者か確認してください
- 取引をするときは、事業者から説明を受け、内容をよく理解してから行ってください
- 暗号資産や詐欺的なコインに関する相談が増えています。詐欺や悪質商法に注意してください
交換業者の「登録」制度
- 2017年4月1日から、国内で暗号資産と法定通貨の交換サービスを行うには、暗号資産交換業の登録が必要になりました
- 資金決済法63条の2:「暗号資産交換業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行ってはならない」
- 金融庁の登録一覧では、登録業者は27社(2026年9月1日現在、関東財務局の登録が25社)。一覧には、業者ごとに取り扱う暗号資産も書かれています
- 金融庁は、無登録で暗号資産交換業を行っているとして警告書を出した国内業者・海外所在業者の名前を公表しています。たとえば2024年11月28日には、5つの業者に警告書を出しました

メル美「海外の取引所」は、まず金融庁の登録一覧と警告の一覧で名前を確かめよう
株やFXとのちがい:補償と保護
| 上場株(証券会社に預けたもの) | 暗号資産 | |
|---|---|---|
| 発行しているもの | 会社(株主の権利がある) | 国や会社の裏付けがないものも多い |
| 価格 | 値動きあり。1日の値幅制限あり | 値動きあり |
| 業者の破綻への備え | 分別管理+日本投資者保護基金(1,000万円まで) | 分別管理など。投資者保護基金の補償の対象外 |
- 日本投資者保護基金は、補償の対象とならない商品の例として暗号資産を挙げています(→株式投資の基礎)
- 金融庁は、暗号資産の流出リスクへの対応について、交換業者に注意喚起と自主点検を求めています(2024年9月・12月)
2026年の法改正:規制は「金融商品取引法」へ
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「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律」が、2026年4月10日に国会に提出され、7月15日に成立しました(金融庁)
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金融庁の概要によると、国内外の投資家で暗号資産が投資対象と位置づけられていることをふまえ、暗号資産取引の規制を資金決済法から金融商品取引法(金商法)に移管します。暗号資産は有価証券とは別の金融商品として位置づけ、その性質に合った規制を適用するとしています
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同じ改正には、有価証券のインサイダー取引規制の対象者の範囲の拡大(→インサイダー取引規制)、課徴金制度の見直しなども含まれています
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改正法の附則1条は、施行期日を原則として「公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日」としています(一部の規定は別の日)
税金
- 暗号資産の利益は、今は原則「雑所得」で給料などと合算されます。くわしくは税金の話の暗号資産の税金へ
気をつけたいこと
- SNSやマッチングアプリで知り合った人から、暗号資産での投資や送金をすすめられるトラブルが増えています。2025年のSNS型投資詐欺では、暗号資産を送る形の被害が1,898件・215.5億円(前年比+149.1%)でした(警察庁)
- 手口と相談先はSNS型投資詐欺の手口と相談窓口で
相談窓口(金融庁のページより)
- 一般的な相談:金融庁 金融サービス利用者相談室 0570-016811(IP電話 03-5251-6811、平日10時〜17時)
- 不審な勧誘:消費者ホットライン 188
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交換業者からの流出事件と利用者の資産を守るしくみは暗号資産の流出事件と「分別管理」へ。
2026年の法改正で暗号資産の規制が金融商品取引法に移ることは暗号資産が金融商品取引法へも参考にしてください。
国内の口座数や預かり資産の統計は暗号資産の口座は1,447万、動いている口座は898万(2026年8月末)も参考にしてください。
まとめ
- 暗号資産は法定通貨ではない。価格が変動する
- 国内で円と交換するサービスには登録が必要(資金決済法63条の2、2017年4月〜)。登録業者は27社(2026年9月1日)
- 投資者保護基金の補償の対象外
- 2026年7月成立の改正法で、規制は金融商品取引法へ移管される
- SNSでの暗号資産の勧誘には要注意
参考文献
- e-Gov法令検索. 資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第2条・第63条の2. https://laws.e-gov.go.jp/law/421AC0000000059 (閲覧日:2026年10月5日)
- 金融庁. 暗号資産の利用者のみなさまへ. https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency/index.html (閲覧日:2026年10月5日)
- 金融庁. 暗号資産交換業者登録一覧(令和8年9月1日現在). https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kasoutuka.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
- 金融庁. 暗号資産関係(新着情報). https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency02/index.html (閲覧日:2026年10月5日)
- 金融庁. 国会提出法案等(第221回国会)、金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案の概要. https://www.fsa.go.jp/common/diet/index.html (閲覧日:2026年10月5日)
- 金融庁. 金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(法律・理由、附則第1条). https://www.fsa.go.jp/common/diet/221/02/01.pdf (閲覧日:2026年10月6日)
- 日本投資者保護基金. 投資者保護基金制度とは. https://jipf.or.jp/introduction/ (閲覧日:2026年10月5日)
- 警察庁. 令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)(令和8年5月22日). https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/tokusyusagi/hurikomesagi_toukei2025.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。